さくら (小学館文庫 に 17-2)西 加奈子小学館このアイテムの詳細を見る |
この西加奈子著「さくら」は一昨年、ハードカバーで書店に並んだときに、そのきれいな装丁とタイトルの雰囲気で読んでみたかった本なんです。もちろんハードカバーの帯にはあまり詳しい物語の内容は書かれていませんでした。
昨年12月に文庫化され、福山雅治の撮影したカバーがつくとのことで・・・って、それは私にとってはどうでもいいことなんですが(笑)読みたかった作品がもう文庫化されたことを喜び、早速買って・・・すぐには読まないんだよなぁこれが(笑)常に「積読」状態の本が20~30もあって、エッセイやコラムなどはみんな同時にちょっとづつ読んじゃう私は、小説をなかなか読めなくてね(笑)だったら買うなって?(^^;)
で・・・つい2,3日前にやっと読もうと思い、裏表紙のあらすじを読んでびっくり(笑)
あらすじをちょっと引用すると・・・
「見つけてきたときに尻尾にピンク色の花びらをつけていたことから『サクラ』と名づけられた十二歳の老犬が」
このときまで、この本のタイトル「さくら」が老雌犬サクラのことでもあると知ったときの感激(爆)しかも犬種は全然違っても、年齢もご近所のサクラは今年推定14歳(笑)
2日で読んじゃいました(笑)
今朝なんて4時半に目が覚めたので、3時間一気に読んでました(笑)
作者の西加奈子は大阪で育ち、関西大学法学部を卒業ってことで、この「さくら」の舞台は大阪府下の某衛星都市。場所までは特定されていませんが、彼女の大学の場所から、北摂の都市をモデルにしている予想はあながち外れてはいないと思います。
作品の内容は主人公の家族がだんだん出来上がっていく幼少時代から、ある重大な事故をきっかけに崩壊し、「サクラ」によって再生するというありきたりのストーリなんですが、その人物描写や風景の色、時代性、地域性がすごくよく描かれていると思います。
家族とはなにか、生と性、集団と個など、すごくライトな文体の中にヘビーなテーマがうまく織り込まれていると思いました。
直木賞作家角田光代の「空中庭園」とはまた違った今の家族の物語を読んでみてくださいね。
写真好きじゃないのに、撮影に付き合ってくれたのねー(笑)
ちゃんと「お礼」あげてね!
ほらほら・・・さくらったら美味しい口してるでしょ?
ちゃんと撮影料を先に上げてからだよ(笑)
この本、犬好きにもたまらないから読んでみてね。