サラリーマン社長の会社では、社長が交代するたびに、新社長への「ご進講」という、お勉強会が行われる。
これと並行して、新社長による、取引先や役所への挨拶回りも重要イベント。
社長一人で、勝手に回ってくれる訳はないので、大名行列となる。
こんなことを、一か月くらいやっている。その間は、通常業務はそっちのけ。
自分が生み出したビジネスモデルを、事業化した創業社長と違い、サラリーマン社長は、社内人事の結果、出世した人。
人柄と社交性、ゴルフ、麻雀が、売り。
もう一つあった「聞く力」だ。
こんなキャラだから、創造力は、カラッキシ。
歴史ある大会社の社長は、どこも、こんな感じだろう。
だから、創業時代は、素晴らしい会社でも、そんなのは最初だけ。
創業のきっかけとなったビジネスモデルを超える、新たなビジネスモデルを創り出した会社なんて、ほとんどない。
当然の話だ。
創業時のビジネスモデルが、優れていれば、いるほど、会社は急成長する。
従業員は増え、組織は拡大する。
しかし、会社が、大きくなったからと言って、そう簡単に、次のビジネスモデルを、生み出せるわけではない。
結局、創業時のビジネスモデルに、すがっていくしか無くなる。
しかし、残念ながら、ビジネスモデルには、寿命がある。
新しいモデルを生み出せなければ、それで、会社はお終い。
1990年台以後の、日本の会社の多くは、こんな感じか。
それで、経済が停滞し続けているのかもしれない。
子供の頃から、興味や創造力を押し殺して、勉強漬けの毎日を送って、大学に合格。
その瞬間から、勝ち組面して、何もしなくなる。
結局、興味や創造力とは、無縁のまま社会へ出て行く。
そんな人が、増えたから、日本は、ダメになってきたのかもしれない。
とにかく、寝食を忘れて、斬新なビジネスモデル創りに、没頭する人が増えない限り、この国は、お終いだ。
まあ、心配しなくても、ボンクラビジネスマンは、AIに取って代わられるだろう。
いや、そちらの方が心配だ。