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最近の若い人たちは、本業に加えて、投資家気取りで、リスクを顧みず、自己責任で、不労所得を稼ごうとしている。
素晴らしい心懸けだ。
政府もメディアも、日本人には、金融リテラシーが足りないと、金融教育を推進しようとしている。
そんなこんなで、儲ける人も増えているが、損をする人も増えている。
お金のことを考えていたら、懐かしく思い出した。
1990年台までの、高金利の時代の日本のことを。
その恩恵を謳歌した、今の70歳台以上のご老人のことを。
最近の若者に比べれば、金融リテラシーが、低いどころか、無かったと言ってもいいくらいの方達。
そんなご老人が、若かりしときに稼いだ不労所得は、最近の金融リテラシー自慢の若者の比ではなない。
まさに、ボロ儲けだった。
何せ当時は、投資と言っても、不動産と株。
どちらも右肩上がりが続いた。
だから、バブル崩壊までは、損をする人なんて、ほとんどいなかったくらいだ。
当時は、不動産や株をやらない普通の人でも、金融機関に行けば、ノーリスク、ハイリターンの金融商品がいくらでもあった。
預金の金利ですら、今なら、特別の大口顧客様限定のようなハイリターンの10倍どころではなかった。
終身の生命保険なんて、掛け金の3倍近い死亡保険金額。
その上に、オマケのような感じで、医療保険が付いていた。
損害保険だって、長期で一時払いすれば、保険料がかからないどころか、払った額に配当が付いたくらいだ。
とにかく、当時は、余程ハイリターンの金融商品でも購入しない限り、元本割れのリスクなんてなかった。
だから、普通の人でも、数千万円の不労所得を得るなんてザラだった。
億円超えの不労所得だって。
いや、それどころではなかった。
国の年金財政だって、高金利のおかげで得られた莫大な運用益を、グリーンピア事業などで、ばら撒いていたくらいだ。
お叱りを覚悟で言わせてもらおう。
ご老人が、オレオレ詐欺にかかって、数百万円、数千万円を騙し取られているニュースに驚く。
そんな大金を持っているご老人が、たくさんいることに驚く。
そればかりか、大金を、電話一本で、ポンと払えることにも驚かされる。
羨ましい限りだ。
高金利の時代に、不労所得として、大金を、大した苦労もせずに貯め込むことができたご老人の、リスク管理の甘さと、金融リテラシーの低さが引き起こしているようにさえ思える。
そんなことを考えていると。
人生なんて個人の努力だけでは、どうしようもないと痛感させられる。
日本という国の国民でも、生まれた時代によって、その人生は、大きく変わってしまう。
経済成長の止まった日本の金利や株価や為替や不動産に投資したところで、リスクばかりでリターンは望めないかもしれないと言うのに。