新型コロナのワクチン接種に付き添った私
接種が終わった後、実家に送っていくと
ついた餅を伸ばすときの台を捨ててくれという依頼
実家は、先祖代々農家なので、正月は家で餅をついていました
朝からもち米を蒸して、餅つき機にいれ
(私の子供のころ既に杵と臼ではなかった)
つきたての餅を大きい台に乗せて、上新粉をつけて伸ばしてから
冷まします
餅つき機にこびりついた、つきたての餅を食べるの
楽しみだったし、おいしかったな
餅が冷えて、少し固まってから、夕方ころ
父が専用包丁で切っていたのを、今でもよく覚えています
でも、実家に子供がいないようになり、両親が高齢になってからは、
もう餅をつくことのもなかったようです
久しぶりに見る、餅を伸ばす台は
ちょっと小ぶりな感じで、大の裏面はボロボロでした
庭の隅に運んでいき、自然に朽ちるのを待ちようです
庭の隅に餅の台を運んで、置いた後、父が
『ごくろうさま・・・』
と、口にしました
てっきり、ワクチン接種につきあって、これから帰る私に
言ったものだと思ってしまいましたが
『おまえに言ったんじゃない』
そうか、捨ててしまう餅を伸ばす台に言ったんだな
そうえいば、私もモノを捨てる時
『お疲れ様、ありがとう』と両手を合わせて、
感謝の言葉を口にしたり、心の中で言ったりしています
子供たちにも
『モノはいつか壊れるもの』
『捨てる時は、役目が終わったからなんだよ』
『だから捨てる時には、ありがとうって、
御礼を言うんだよ』
と、いつも言っています
実家の家屋は、受け継がないけれど、
使ったモノへの感謝のココロは受け継いでいるのかな
と思ったりしたのでした