2度の延期を経て、紀宮清子さま(35)と黒田慶樹さん(39)の婚約内定が30日発表された。
幼なじみだった2人は昨年1月再会し2年に及ぶ交際で心を固めていった。
午後3時から宮内庁で開かれた記者会見。
紀宮さまは若草色とピンク色を紡いだツーピースのスーツに真珠のネックレス、黒田さんは紺色のスーツ姿。
2人は質問のたびに軽く視線を合わせた後、ゆっくりと穏やかな口調で喜びを語った。
昨年1月、赤坂御用地で、秋篠宮さまの亡くなった恩師をしのぶテニスの集まりと懇親会が開かれた。
幼なじみの2人はここで再会した。
紀宮さまにとって小学生時代の黒田さんは「お背が高くていつもまじめな印象」だった。
久しぶりに会った兄の友人の、「とても温かな笑顔で人々の中に入っておられる姿」が心に残った。
黒田さんは紀宮さまについて「常に細かい心配りをなさり、楽しそうに話をなさっていた。私も大変楽しく、心の安らぎのようなものを感じました」と振り返った。
2人は電話やメールで連絡を取り合い、大勢の友人らにまぎれるように秋篠宮邸でたびたび会うようになった。
紀宮さまは、黒田さんの魅力について「何を大事に思うかということについて共感することが多くあります」と語った。
婚約内定の発表日程が固まったところで発生した新潟県中越地震。
紀宮さまは、被害に苦しむ人が多い中で発表すべきではないと感じた。
しかし、遅らせると黒田さんに迷惑がかかる。揺れる思いを黒田さんに打ち明けると、こう言われた。
「私のことは気にせず、今何を大切にすべきかを最優先に考えよう」
この言葉を聞いて紀宮さまはほっとした。
「それは本当にありがたく、そうした感覚をともにできることをとてもうれしく思いました」
結婚後、皇族の地位を離れることについて、紀宮さまは「幼いころから、いつかこの立場を離れるという意識を持っていましたので、新しい生活への不安やとまどいはあっても、今改めて何かを感じることは特にないように思います」と話した。
黒田さんは内親王と結婚することに、「責任も重くずっとそのことについて考えて参りました。できる限りのことをさせていただきたい」と語った。
結婚生活について、黒田さんは、「心安らぐ静かな家庭を築いていきたい」、紀宮さまも「家庭像についてはだいたい同じように考えております」と語った。
ご婚約、おめでとうございます。