恋の話をしようと思う。
そう、やすやすと話し始めたい所なのだけれど、もう今一度自分の気持ちを丁寧に折り込みたいと、そう感じている。
僕が好きになったあの人は誰のものでもない。勿論僕のものでもない。
あの人が誰かと楽しそうにしているのを見るだけで寂しさが胸を締め付ける。
そんなよく恋愛話でありがちな気持ちに今なっている自分に驚くばかり。
目を見て話して笑って。時には無作為に触れ合ったりして見せて。
あーぁ、何でそれが僕じゃないんだろって。軽めの嫉妬心を数えていたらもう1週間も経っていた。
僕があの人に気持ちを伝える事は、地球がひっくり返りでもしない限りない。
それはもう決まっているの。
そう。
だってあの人は。
僕の事は好きじゃない。
僕じゃない、違う誰かに夢中なのだから。
だから、僕はあの人があの人の好きな人と好きな時間を過ごせる様に願う事が今幸せを感じる事なんだ。
ただ、少しばかりの恋心を。
気付かない程度のひとつまみの恋の気持ちをふりかけて。。