10/29(金) 14:50配信 テレビ朝日 All Nippon NewsNetwork(ANN)
幹線道路を走る車のドライブレコーダーの映像です。画面左にあるガソリンスタンドから、車が飛び出してきて、ぶつかりました。
ぶつけられた被害者は、全く落ち度のないように見えますが、保険会社から提案された過失の割合が“意外”なものでした。
■“もらい事故”で過失2割
愛知県内の県道を走る車のドライブレコーダー映像。交通量の少ない直線道路を快調に走っていた次の瞬間…。一体、何が起きたのか? 映像を巻き戻すと、事故の3秒前、画面左のセルフ式ガソリンスタンドを出ようとする白い車が確認できる。白い車はそのまま車道へ出て、被害者の車に衝突した。
加害車両が一時停止をせず、急に車道に出てきたため、今回の事故は避けられなかった。 Aさん:「事故直後は相手の方が、自分の車のほうに来て、『すみませんでした、すみませんでした』って。ご自分が悪いっていうのを、認めているような謝罪をされていました」 被害に遭ったAさんは、契約している保険会社に連絡し事故の状況を説明。しかし、後日示された過失割合は、納得のいくものではなかった。
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Aさん:「この事故の状況では、過失割合が8:2になるのが妥当。この件は8:2で進めていきますと言われて」 なぜ、回避するのが難しいこの事故で、Aさんの過失が2割になるのか?契約している保険会社とAさんの当時のやり取りが、音声データで残されている。
■ドラレコ映像と“食い違い”
Aさん:「もしもし××です。(過失割合)8:2というのは、もうほとんど確定?」 保険会社:「初めに確認させて頂いた事故の状況では、それぐらいになります」
Aさん:「向こうの人って、事故の状況について、何って言っているのか、お聞きしたいのですけど」 保険会社:「相手の方がどう言っていたかは、先方の保険会社からあまりお話がありませんでした」
Aさん:「今回の8:2の割合に、何か根拠はありますか?」 保険会社:「根拠は過去の判例に、道路の状況を照らし合わせて、過失割合を決めています」
過去の判例から、過失割合が8:2になると話すAさんの保険会社。納得できないAさんは、ドライブレコーダーの映像を担当者に見てもらった。すると…。 保険会社:「一時停止していないような気がしますね。お相手の考えも分からないので、連絡が来ましたら、こちらからドライブレコーダーのことを伝えておきます」 Aさんは、オペレーターの対応に不安を感じた。
Aさん:「不信感っていうか、不安な感じがあったので。自分で聞いたほうが早いんじゃないかと思いまして」 許可を得て、加害者側の保険会社に、相手が何と言っているか確認のため電話すると、意外な答えが返ってきた。 加害者側の保険会社:「(加害者は)ガソリンスタンドの出口で一時停止して、右を確認してから左折を開始した。何で気付かなかったのか、自分でも分からないと話しています」 加害者の車には、ドライブレコーダーが付いていなかったといい、加害者とその保険会社の言い分に、Aさんは不信感を抱いた。
Aさん:「うそをついているなって、素直に思いましたね。全然違うので、言っていることと映像が」
■「弁護士特約」で“逆転”
事故現場のガソリンスタンドを出る時に、他の車はどうしているのか? 取材した28日、事故現場のガソリンスタンドを出る車は、いずれも一時停止して安全確認。徐行して県道に合流している。 ドライブレコーダーの映像と比較すると、違いは一目瞭然だ。
Aさん:「交渉を続けていったんですが、何も進展がなかったので、弁護士さんの方にお願いをして、交渉してもらいました」 Aさんは加入していた保険の弁護士特約を使い、知り合いの弁護士に依頼。ドライブレコーダーを見た弁護士は、95:5の過失割合で交渉を開始した。
加害者側と交渉した山本直道弁護士:「実務書があるんですけども、それによれば、確かに8:2というのは、その通りなんですが、これ修正要素というのがありまして。(現場が)幹線道路で5%修正というのが、あるんですね。それと『徐行なし』というので、10%の修正があるんですよ」 しかし、加害者側との交渉は難航。一体、何があったのか?
加害者側と交渉した山本直道弁護士:「加害者ご本人が認めないと。『徐行なしと言うほどではなくて、あれはそこそこ徐行していた』みたいな言い方をして、認めようとしなかったですね」 その後、加害側を弁護士が説得し、最終的に過失割合は9:1に。あまり時間をかけたくないというAさんの意向もあって、この割合で示談することになった。
■“危険な飛び出し”に注意
弁護士特約で、過失割合を8:2から9:1に減らしたAさん。愛車は走行距離も長かったことから、修理せずに廃車にしている。 Aさん:「保険ってのは入っていれば、どこでも一緒なのかなって思ってたんですけど、いざ事故が起きてみると、全然違いました。やっぱり2割悪いって言われてしまうのと、1割悪いでやっぱり全然違ったので。これ以上、しょうがないんじゃないかなって思いますね。まぁ、納得はしています」 ■“ドラレコ”映像がカギに 相手の保険会社が提案してきた、加害者とAさんの過失の割合は当初、8:2でしたが、その後の交渉で9:1に修正されました。 交渉にあたった山本弁護士によりますと、ドライブレコーダーの映像で相手が一時停止していないことをこちらが主張し、過失割合を下げることができたということです。 では、なぜAさんにも過失が1あるとされたのでしょうか。 交通事故に詳しい西村学弁護士によりますと、過失の割合が10:0になるのは、「停車中の車に衝突した場合」や、「センターラインをオーバーして正面衝突した場合」、「赤信号を無視して衝突した場合」などに限られるということです。 今回、Aさんが過失の割合を修正できたのは、ドライブレコーダーの映像があったからでした。 西村弁護士によりますと、ドライブレコーダーの普及によって、一時停止や減速の有無、信号の色、速度など、映像が過失割合修正の証拠となるケースが増えているということです。 ただ、修正の交渉のネックとなるのが費用です。 相手の保険会社との交渉を弁護士に依頼した場合、一般的に20万円以上の費用がかかります。 そこで万が一に備えて、自動車の任意保険で弁護士特約に入っておくという方法もあります。保険によって内容は異なりますが、年額2000円から4000円ほどの保険料で、弁護士費用が300万円まで適用されるケースが多いということです。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2021年10月29日放送分より)テレビ朝日
過失割合が9対1になって安心したという記事ですが肝心な部分が抜け落ちています。
現実には
相手が査定額1800万円程度の高級車で、自分が査定額50万円の自動車だった場合!
両方の損害額の合計が互いに全損だったら1850万円
全体の損害額から過失割合に基づいて互いに負担しますから、この9割 (1665万円) を相手側が負担して、残りの1割 (185万円) を被害者側が負担することになります。
何も悪いことをしていないのに突然185万円の損害が発生します。
自分の車の損害に相手方から45万円が補償されますが、相手の車の損害の1割分180万円を支払う義務が生じます。
今の日本の法律ではこのようになっており裁判で争っても判例法からも100%負けます。負けた側が支払う訴訟費用も余計に支払うことになってしまうでしょう。
最近街中で見掛ける高級車は1000万円以上する車はザラ。そんな車のドライバーの一方的不注意で避けられない事故でも過失割合が10対ゼロにはなりません。ほとんどの場合は6対4とか良くても8対2。
今回は弁護士を使って9対1にできましたが。。。
納得出来ない事ですが、納得せざるを得ない事
これは、怖い。。。
日本も昔は悪い方が謝って、全面的に賠償して、オシマイだったのですが今は「相手も注意していればぶつからないのだ」という「盗っ人にも3分の理」が当たり前になりました。
殺人鬼も否認したり無罪を主張したり、古来の潔さが無くなりました。
物損事故は、その場で 少額(2000元とか3000元 30,000円~50,000円)程度
支払って 終了~!! そんな感じが多いように思います。
日本ほど 車の外観を大事しないのと 板金塗装とか 安いというのも有るのかもしれません。
世界の情勢に疎いのでいつも有難くブログ拝見させていただいています。
幹線道路を走っていた私の車に斜め左から合流して来た相手に追突されたのですか、保険会社任せたところ、9:1だと言うのです。相手は最初から全面的に自分の非を認めていたし、その後電話にも出ないので私は納得が行かず、少し狡いですが人身事故に切り替えると留守電に入れました。すると数日後相手保険会社から、相手の方が残り1割分を払うと言ってきたのです。
こんな自分が言うのも何ですが(笑)、ずる賢くしないとバカを見るという風潮、日本の美徳が失われていくのは寂しいですね。
人身事故に切り替えるにはコツがありますが悪用されるといけないので・・・