al baritono

アマチュア声楽家の独り言 ~ 歌ときどき仕事(笑)

重い声

2012年02月07日 | 声楽
演奏会に向けてヴェルディを歌っているのですが、同じベルカントでもドニゼッティやベッリーニに比べてより強いアクートが要求されますね。強い声門閉鎖と呼気圧に支えられた密度の濃い声。ヒラヒラと舞うような軽やかなレジェーロよりもスピントとかドラマティコのような・・。

もともと僕の声は重い方で、今までは軽やかな響きを求めてきたのですが、ここに来て僕の本来持っている声の質が活かせているような。

また、ヴェルディは題材としても重い作品が多く、心の奥底からの感情を強く表現しないといけません。その点では中高年であるという面もプラスに働いていると思います。まあ、役柄にもよりますが、いくら優秀でも音大ぽっと出の若者には精神的な蓄積という面で荷が重いでしょうね。

オテッロ、ナブッコ、リゴレット・・どれも年齢の重みが必要です。

つまり、60歳の声楽歴4年ほどの男が音大声楽科出身の仲間たちの中でそれなりの存在感を示すとなれば、もうソコしか無いわけで(汗;

と言うわけで、今度の演目「ドン・カルロ」のフィリッポ2世は僕にとって千載一遇のチャンスなわけです。「一人寂しく眠ろう」は若い王妃に愛されない我が身の老いを嘆く歌ですから。

昨日の午後は伴奏合わせでした。最後まで微妙なテンポ感が合わなくて宿題を残しましたが、多用されたレチタティーヴォ(つぶやき・独白)と主旋律の歌い分け、それぞれのテンポの使い分けが一つのポイント。

手持ちのDVDやYoutubeでオペラの舞台での映像で研究ですね。

しかし・・ルーナ伯やロドリーゴも歌いたい・・って欲張りですか?(滝汗;