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そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト2015に行ってきました!

2015-09-26 16:38:41 | うろうろ-夕張市

今日は「そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト2015 ―堆積した歴史の層を剥ぐ―」に行ってきました!
毎年、炭鉱遺構でアート展示を行うイベントで、今年は夕張石炭の歴史村跡が舞台となりました!

これまでは炭鉱施設跡を舞台としてきたアートプロジェクト。
今回は、石炭の歴史村内のアドベンチャー・ファミリーという遊園地跡を舞台としています。
遊園地跡なの? と思われるかも知れませんが、石炭の歴史村は「炭鉱から観光」の下、夕張炭鉱の跡地を開発して作られたレジャー施設でした。
炭鉱の歴史を学べる文化施設も併設する目的で、炭鉱の坑内施設も見学できる石炭博物館もあります。


画像は『SORACHIゆうゆうガイド』(北海道新聞社)より
当時の石炭の歴史村

アートプロジェクトのパンフレットには「5,000万年にわたる自然の営みの上に、100年に及ぶ石炭生産の痕跡があり、わずか30年で終わった観光開発の結末がある」と書かれています。
ここは遊園地でありながら炭鉱でもあり、しかも炭鉱も観光もどちらも倒産し二重に折り重なった跡地なのです。
もう、これだけで、ここに行きたくなりますよね!?

というわけで、石炭の歴史村へGO!
注意したいのは、石炭博物館はまだ現役ですが、今回のアートプロジェクトの会場とはなっていません。
駐車場も受付場所も異なるし、石炭博物館への入場には入館料がかかります。
(アートプロジェクトの受付で入場割引券がもらえます)


会場受付は、水上レストラン跡。
普段、ここは閉鎖されているので入口ロビーまでとはいえ、建物の中には入れるというだけで感激!
なお、トイレは水上レストラン跡を出て、建物の脇に回り込んだ仮設トイレのみです。
遊園地跡には無いのでご注意を。
(石炭博物館内にもありますが、こちらは入館料が必要)


水上レストラン付近がから、石炭博物館を見上げて。
来週ぐらいなら、紅葉でもっとキレイになるかも。


遊園地跡へ向かう東屋の中には、アート作品「つづく記憶」が。
なお、遊園地跡まではけっこうな距離を歩きます。
かつてあった遊園地側の駐車場は閉鎖、場内を移動するミニSLも廃線となっています。


マンホールのフタ。
このキャラは、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭でも使われています。


橋の向こうに見えるのは、かつてのチケット売り場。
入場口側からは橋が閉鎖されて渡れません……でも、安心してください、向こうに渡る手段はありますよ。


アート作品の「坑口神社」
おみくじも引けます。
なお、石炭博物館の模擬坑道の出口の側には、本物の坑口神社もあります。


SL館はデカい!
残念ながら、こちらは閉館されたままで見学はできません。


SL館の前で、見学ルートが左右に分かれます。
順路としては、まず右手方向の「ゆうちゃん橋」を渡ります。
橋には、ゆうちゃんのレリーフが!


橋を渡った先には、当時の会場見取り図と、アトラクションの料金表が!
古代の壁画を発見したような、そんな感動です!
見取り図には悪名高い(?)ローラーリュージュも、きちんと載ってる!
なお、料金表はいつのころのものかは不明です。


会場見取り図の先は、先ほどの閉鎖された橋の反対側に回り込めます。
ここで行き止まりとなっているので、来た道を引き返しましょう。
閉鎖の階段とか、倒壊した施設とか、たまらない物件だらけですが、主催者が立入禁止としているのだから、必ずその指示に従いましょう。
万が一にも何かがあったとき、二度とこういうイベントが開けなくなります。
同じ趣味の人たちのためにも、安全・安心にみんなで仲良く楽しみましょう。


「メロンストーン探し出せ!」は当時のものではなく、今回のアート作品です。
スマホと連動して楽しめるようですが、今回は石炭博物館に寄らなかったので、どういうものだったのかは分からずに…。


メリーゴーランド跡に残っていた案内板。


乗り物券売場の跡地。
看板は塗り直したのかな…?


券売場にあるのは「遊園地パスポート2015」というアート作品。
残念ながら、ご自由にお取りすることはできませんw


大食堂とお化け屋敷の跡地。
残念ながら、こちらは立入禁止。





廃墟らしい廃墟感が出ているウォータースライダー跡。
この周囲にもアート作品があります。



かつてのゴーカートコース。
なんと、ここから山の奥へと進めるとのことで、さらにテンションが上がります!


ゴーカートコース脇にある坑口跡。
ここの脇を通って、山の中へ入っていきます。


山の中に点在するアート作品「千の風 千の谷」
昨日まで雨が降り、当日も雨が降ったりやんだりだったので、足下はけっこうぬかるみます。



道を登った先に現れる古びた倉庫。
昭和の中頃に北炭で使っていた倉庫跡のようです。
窓の位置が低すぎるのが不思議だったのですが…ガイドの方に伺うと、閉山後、放置されていたため山の土砂が堆積して床が埋まったのだそうです。
おそらく、3分の1程度は地中にあるのではとのこと!
地面に置いてあるランプは「安全灯」というアート作品です。


今年のお地蔵様は倉庫跡を抜けたところに。



コンクリートの建物跡は、北炭の変電所跡。
こちらは明治時代の建物のようです。
これも土砂の堆積で地中に3分の2程度は埋まっているのではないか、とのこと。
人間の文明が野に還るというのは、こういうことなんですね。


変電所正面。
この穴が開いていた場所には、北炭のシンボルがついていたようですが、今は無くなっています。



最後のアート作品「水と風」
池の上から変電所を見下ろします。


なお「水と風」を見学するには、こんなカンジの山道を少々登るので靴には注意してください。
お話を伺うと、こんなカンジの沢を2キロほど登っていくと、さらに北炭の炭鉱遺構があるらしいです。
北炭の記録では、山の中にはまだ遺構があるらしいのですが、ハッキリとしたものは発見できていないのだとか。
そして調査員の方でも、山に入る度に新しい発見があるとのこと。
夕張の炭鉱のスケールの大きさに圧倒されました。

また「そんなに山奥深くまで入ってクマとか怖くないですか?」と尋ねたところ、この辺りの山ではクマの痕跡は見つかっていないのだとか。
そのかわりシカばかりいるそうです。


夕張の南部の方をうろうろしていたら、エゾシカとばったり遭遇。
やっぱり、夕張はシカばかり。


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