結婚を機に自分探しをする女性のお話。
自分探し……うむむ……。
主人公の一人称で、主人公の心の動きだけでほとんど進行していく。とりあえず劇的なこともなく、幸せそうに日常が過ぎているように見える。
だが、過去に自分が書いて出しそびれたラブレターを見つけてしまい、なんとなくそれが気になってしまう。
結婚とはほど遠いオレには、彼女の心理なんて推測することもできないんだが。
幸せでありながらも、主人公としては何かが気になるようだ。「私は、大人になれたのだろうか? 大人になってしまったのだろうか?」と。
気持ちが行きつ戻りつしながらも、最後には出しそびれたラブレターを本人に直接渡す決心をする。
この気持ちが行きつ戻りつする描写が丁寧。自分の行く末も気になるけど、卵の値段も気になるってところとか。
んで、とりあえず手紙を渡したすことができて……どうやら自分を探すことができたようである。
先にも書いたけど、この作品は主人公の心の動きだけで進行していく。
なので、出しそびれたラブレターを受け取った側の気持ちってのは、一切描かれていない。
う~ん……出来上がった作品に対して仮の話をするのも変だけど。
仮に、ラブレターを受け取ったときに彼が返事をできる状態だったとしたら、主人公は何を言ってほしかったんだろうか?
手紙ってのは、渡した相手に読まれて初めて手紙としての役目を果たす。読まれなければ出さなかったのと同じなんじゃないだろうか……とオレは思うわけです。
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