「ただ許されるものなら
最後に
人知れず ほほえみたいものだ」
樺美智子
高校生の頃、
樺美智子さんの「人知れず微笑まん」
という本を読んで、
社会は変革されないといけない。
そのように考えたことがある。
自分のためではなく、
人のために貧しい人のために、
変革しないといけない。
それこそが、真の生きがいなのだ、と。
ところが、
何をしていいのかわからない。
まだ大学生でもない。
そのような中で、
自分の生活を客観的に見ると、
とても幸せで、楽しいものだった。
その時、ふっと思った。
なぜ自分は
自分の生活を楽しんでいないのだろう。
樺美智子さんのように
生きることができなくても、
自分の生活を
楽しむことができるはずだ。
結局、
社会主義運動に参加することもなく
多くの年月が流れたが、
私は、
人知れず微笑まん。
と言うことができる。
自分の人生を、
自分なりに
楽しんで生きているのだから。