比較的なんでも
安いお店がある。
それでも、12月31日は、
特別に安い。
この日は、さらに特別な時間帯があって、
午後6時になると、
お正月料理が半額になる。
その時間帯が近づくと、
そのお正月料理の周りに、
人が集まって来る。
半額セールになるのを、
今か今かと待っている。
ところが、まだ、
半額セールではないにもかかわらず、
手を
品物に置いて待っている人がいる。
それを見た客の一人が、
そのことを指摘して、
「手を置いている!」
と一声。
サッと手を引くお客さん。
まるでドラマ。
来年も楽しみ。
横断歩道の手前で車を止めると、
間違いなく、
歩行者の方は、
急いで渡ろうとする。
そんなに急がなくても
と思うが、
誰でもそうなのだ。
お年寄りの方が
急いで渡ろうとすると、
申し訳ない気がする。
よくバイデン大統領が走る感じだ。
ゆっくり渡ってください。
先日、イオンに行った。
駐車場に車を置いて、
歩いて入り口に向かった。
横断歩道に来た。
すると、車が止まって、
どうぞと手を振った。
思わず急いで渡ろうと
小走りになった。
そこには、
急いで渡ろうとする自分がいた。
人は同じことをする。
妻が喜んで車に戻って来た。
ミルがあったと言った。
リサイクルのお店に
コーヒーミルがあった。
無くていいのにと思ったが、
買ってしまったらしょうがない。
あ〜あ、ミルか。
以前もあったな。
そして、コーヒー豆も買って来た。
いよいよ始まる。ミル生活。
早朝、ゴリゴリと聞こえる。
台所から聞こえる。
コーヒー豆を挽いている。
確かに、コーヒーの香りと味は良い。
しかし、挽かないと飲めない。
飲みたい時、
私もゴリゴリするしかない。
腕の運動になって
「いいね」とか言いながら。
早く、
元のコーヒー生活に戻りたい。
思いは、ゴリゴリというより、
懲り懲りもしくは、
カリカリ。
妻も、そのうち、飽きると思うが、
その日が、待ち遠しい。
むかしむかし
ケーキがやたらと硬かった。
生クリームではなくて、
バタークリーム。
しっかり固まっている。
カブトムシのような硬さ。
それでも「美味しい美味しい」
と言いながら食べていた。
家族五人だったので、
五等分。
母が切り分けていた。
それを見ながら、
思わず大きいのを取りたくて、
手を出そうとすると、
「危ない」と言って怒られた。
比較的大きく見えるのを選んだ。
父は、食事の後は、
「明日にする」と言って
食べなかった。
明日になるとどうなるか?
父は、もう、
食べる気などさらさらなかった。
こうなれば、末っ子の特権。
しかし、
めっちゃ硬かった。
でも美味しかった。
可愛い三人の女の子が、
博多のかおり、
博多のかおり、
博多のかおり
と踊りながら歌うコマーシャル。
どういうかおり?
バラのかおり?
ジャスミンのかおり?
オーデコロンの
コマーシャルかと思ったが、
なんと、
ウィンナーの宣伝だった。
もちろん、ウィンナーにも
香りはあるが、
さわやかな香りではない。
かと言って、
別に悪い香りではない。
かと言って、
一つひとつ、つないで
花の首飾りのように、
ウィンナーの首飾りに
すると。
加橋かつみもびっくりして、
叫び声を上げるだろう。
私の首にかけないでください。