タチウオの珍味の
美しい思い出。
あまりにも美味しかったので、
いっぱい食べた。
そして、寝た。
夜中、気分が悪くて起きた。
吐き気もするので、トイレに行ったが、
気持ちが悪くてどうしようもない。
水を飲んでもダメ。
どうしたらいいのか。
救急車を呼ぶしかないと思ったが、
夜中であり、
サイレンを鳴らしながら来ると、
周りの人に迷惑だ。
だからといって、
自分の車で行くことも
できそうもない。
どうしたらいいのか。
思い切って、119番に電話した。
「すみませんが、
サイレンを鳴らさないで
来てもらえないでしょうか?」
と相談した。
しかし、「ダメです。」と断られた。
それどころか、
消防のハシゴ車まで引き連れてやって来た。
当時、アパートの三階に住んでいたので、
ハシゴ車も来たのだろう。
アパートのほとんどの人は起きて、
僕が救急車に乗せられるのを見た。
僕も苦しい中、うす目を開けて、
階段を降りる時、周りの人たちを見た。
夜中に起こして申し訳ない。
病院に着いて、いろいろ検査した。
そのうち、だんだん、
苦しみがなくなって来た。
検査の結果、何も異常がなかった。
当直のお医者さんから、
「何も異常は無いんですが、
何か変なものを食べませんでしたか?」
と聞かれ、
ドキッ。
すぐに思い出した。
タチウオの珍味。
僕は、小さな声で
「いいえ、別に。」と答えた。
それから、しばらく休んで、家に帰った。
心責められながら、
密かに帰った。
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