aCappella好き♪

やさしい訴え/小川洋子(編集済)

またもや、読んじゃった(笑)

・・・・これまた、よかったなぁ~

でも、絶対出てくるよね。
不倫する男と死体。
あと、離婚と暴力。

「死体」を除けば、
普通に身近に存在するものばかりなのかも知れないけど

心が痛む類のものから、目を背けたい人なので
楽しい気分で読めないことが
本や映画が好きでない理由かも。


・・・と、思いながらも面白かった。


瑠璃子の夫は最低最悪のモラ夫だけど
新田氏は、穏かで大人で、打ち込むものがあって
・・・きっと私も好きになる。

お互い、(ほぼ)シングルという環境があってこそだけど
恋って、こんなに簡単に落ちるもので
相手を求めたり自分をゆだねたりすることは
意外とたやすいのだと知った。
だからこそ、人は次々心を移ろわすのだろう。

しかし、瑠璃子の夫は次の相手と暮らしたところで
きっとまた不倫や暴力を繰り返すに違いない。
この男の何が良くて、相手の女は
こんなに夢中になるのだろうと思ったけれど
案外、彼女に対しての彼は、別人なのかもしれない。
人畜無害そうに思えた瑠璃子が
札幌に行かないでほしい、でないとドナを殺すからと
新田に感情をぶつけた時
ああ、この人のこんな部分を夫は嫌ったのじゃないか、
第三者にはわからない小さなイライラが
長年蓄積してのいさかいだったんだろう、と思えたから・・・。

対して、薫は最後まで善人だった。
本当は彼女にも汚い部分はあるのだろうが
「普通に付き合う」中では、他人にわからないのが現実。
もっと主役になってたら、他の描き方で
そういう部分があらわになったんだろうけど・・・。


そうそう、小説に「絶対出てくる」ものがもうひとつ。
みずみずしく、美しい肌の若い女。
化粧気もなく、かざらない、薫もそんな人だった。
「良い人」でありながら瑠璃子が彼女に嫉妬するのも
実によくわかった。
女って、みんなそんなとこあるよね。
多分、薫にもあるにはあったんだと思うけど・・・

結末、物悲しさが残ったけれど
妙に現実的で、身近な気がした。
正直な話、やっぱり一人はさみしいと思う。
(野田聖子50で出産にあやかりたい、と
メールをくれたS先生も・・・?)

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「読書の記録」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事