リーマンショックを見破った男たちを描いた映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」を観賞
2008年のリーマンショックを見抜いた4人のアウトローが主人公の本作。マネーボールの原作者マイケル・ルイスと再び手を組んだブラッド・ピットが元銀行家の役で出演。元神経科医でヘビメタが趣味のバーリをクリスチャン・ベール、熱血漢のヘッジファンドマネージャーのバウムにはスティーブ・カレル、野心家の若き銀行家ベネットにライアン・ゴズリングと全員がオスカーノミネートの実力派で本人とはまったくキャラの異なる役柄を好演してます。
また、難しい経済用語を観客に向かって解説したり、バブルのおどける人々が話す内容にバブル崩壊のヒントが隠されたりと、経済に詳しくない人にもわかりやすい展開も先日アカデミー賞・脚色賞でオスカーに輝いた要因ではと思います。
サブプライムローンに端を発し、アメリカ経済の繁栄が永遠に続くと誰もが信じていたあの頃、日本のバブル崩壊をはるかに超える世界恐慌へと追いやったリーマンショックを見抜き、いち早く手を打った手法は同じでも、4人が抱える思惑がまったく異なり、それぞれの個性が輝きを放ちながらスリリングに進む展開にくぎ付けになりました。4人の考え方に自分を照らし合わせながら(僕はバウム)観るのも楽しいと思います。