65オヤジのスタイルブック

DVD「ハーブ&ドロシー」

映画館で観れなった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、アートファンにも、ドキュメンタリーファンにも必見の作品「ハーブ&ドロシー・アートの森の小さな巨人」です。

現代アートのコレクターとして、もっとも有名な夫婦、ヴォーゲル夫妻のコレクションと共に歩んだ半生を描いたドキュメンタリー作品です。

郵便職員の夫と図書館司書の妻の出会いから、当時の最先端アートのミニマルアートやコンセプチュアルアートのコレクション収集の歴史をアーティストとその周辺の人たち、そして夫妻のインタビューを通して描かれています。

夫妻のコレクションの定義が、低予算で、小さなアパートに収まる大きさの作品なのですが、その点数は4000点にも及び、部屋中をアートが占領するような生活で、他人が見れば息が詰まるような空間です。

その中で、夫妻がアートと対話しながら、さらに猫や熱帯魚、亀などの生きものたちとく楽しく生きている姿が微笑ましく感じます。

アートと言う共通の趣味の中で、慎ましく生きる夫妻ですが、アートに対する審美眼はコレクターの枠を超えて、アートディレクターでもあり、キューレターでもあります。

そんな、膨大なコレクションを1点も売る事無く収集、保管して、ナショナルギャラりー無償で贈与します。二人のコレクションが、常に公開される機会を持ち、さらに二人にとってミュージアムと言う名のプライベートルームを得ます。

そして、4000点にも及び作品は、全米で50作品を50箇所の美術館に永久保存するプロジェクトにまで発展します。

この映画は、単なるアートコレクター夫妻の収集記録にとどまらず、二人が互いのアートに対する情熱を認め合い、寄り添いながら人生を謳歌しているところが観る人に共感を得ていると思います。

難解と思われる現代アートを理解するうえでも、ハーブ&ドロシー夫妻は、アートの楽しい先生です。

ぜひ、アートを通して、普段着の夫婦愛も味わってみてください。


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