映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、江戸川乱歩賞受賞作家、竹吉優輔の原作の映画化「レミングスの夏」です。
前田前田の弟、前田旺志郎が主演を務め、五藤利弘監督が脚本、演出。二つの事件を絡めたミステリーを青春群像劇として描いた作品で、旺志郎君が単独主演なのと、この手の青春劇が好きなこともあって、アマゾンプライムにて視聴しました。
茨城の取手の街に、ハサミさんという切り裂き魔が現れると都市伝説の中で、アキラとナギの友人であった8歳の少女が命を奪われます。中学生となった二人は、過去の事件を清算するべく、仲間と共に、ある企業の少女を誘拐します。
彼らの犯行の動機が、過去の出来事と共に徐々に表れ、事件の真意が明らかになります。旺志郎演じるナギは、単独犯行に見せかけるために、最後の決断を下します。
過去の事件をきっかけに、離れ離れになる仲間たち。6年ぶりに再会を果たす彼らには、ある動機がありお互いの素性をカモフラージュするために計画された誘拐事件。その演出も面白く映画化したいと思わせる原作の強さがあるのでしょう。
ただ、犯行が中学生である点が、映像にすると青春劇が強くミステリーとしての面白さを多少弱くしてるように思います。ただ、僕にとっては、初々しいさのある少年少女の演技や刑事役のモロ師岡や中村えりや元五輪スイマー田中雅美など話題性のあるキャスティングで、インディペンデンス映画の割には豪華なキャスティングで楽しめました。