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先週に恒例の東京ひとりアート旅へ。展覧会を3会場訪れたのでレビューします。今回は僕の最も好きなアーティスト東京都美術館で開催中の「マティス展」です。
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20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス。独特な色彩表現でフォービスムを生み出しました。今回の展覧会は世界最大規模のマチスコレクションを要する「ポンピードゥー・センター」を中心に構成された大規模な回顧展で注目されています。おそらくは、本年度で一番の展覧会ではないでしょうか。
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構成はポスト印象派の時代にフォービスムに向かおうとするマティスの初期作品から第一次大戦下を乗り越え色彩や構図の変化がわかる様々なフォービズム作品、絵画構成の基礎となった彫刻作品や大病を乗り越え、独自の切り絵技法により展開されるジャズに代表される新しい絵画表現、さらに人生最後の大作として挑んだヴァンス・ロザリオ礼拝堂の建築デザインと大回顧展にふさわしい内容となっています。
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個人的には様々な構図とマティスカラーとも言うべき独自の色彩表現のフォービスム作品はもとより、色彩表現の一端が伺える初期の点描作品「豪奢、静寂、逸脱」や大戦中の室内を描いたブルーを基調にした静物画「金魚鉢のある室内」やわらかな色彩と線描を用い極限まで昇華した女性美を感じる「夢」太い線で描かれた裸婦と切り絵表現によりオレンジが余白を絶秒なバランスで配置された「オレンジのあるヌード」などが印象に残りましたが、どの作品をとっても観る人に安らぎと元気、感動を与える展覧会でした。
会期は8月20日まで。巡回展はありませんので美術ファンなら、ぜひ東京に足を運ぶべきです。マティスの世界を十二分に堪能してみてください。