65オヤジのスタイルブック

DVD ディストラクション・ベイビーズ

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、若手実力派俳優が競演の青春群像劇「ディストラクション・ベイビーズ」です。

日本映画史上最も過激な108分のふれこみに興味を抱き観賞を待っていました。先日のキネマ旬報でも、4位に入り、この作品により柳楽優弥が主演男優賞を受賞してます。真利子哲也監督のメジャーデビュー作品で共同脚本に喜安浩平を迎えています。

松山の港町に兄弟で住む柳楽演じる泰良と村上虹郎演じる将太。喧嘩に明け暮れる泰良は、ある日町から行方をくらますが、松山の中心街で喧嘩を仕掛ける泰良の姿が、泰良の狂気に惹かれるように高校生の菅田将暉が彼と共に路上での連続暴行事件へと発展、そこにキャバクラ嬢役の小松菜奈を拉致しての逃走劇へと進む。そして衝撃的な結末が三人に待ち受けるという、圧倒的な暴力の狂気に満ちながら、映画の実像は今までに味わったことのない清純群像劇に仕上がっています。

人を殴る時に聞こえる鈍い拳の音と美しさなど微塵も存在しないリアリティーに支配された暴力シーン。痛みがスクリーンから滲み出て目を覆うことすら忘れてしまうほどの生々しさ、そして主人公を演じた柳楽のほとんどセリフのない暴力だけの存在感、菅田の痛みを拒むように泰良への恐怖に正気を失っていく姿や極限に追い込めれてく小松の姿など、随所に主役級の若手が配され熱演する姿にドロップアウトした若者たちの心の内を感じる魅力的な作品でした。


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