見出し画像

65オヤジのスタイルブック

フェルメールとレンブラント展・京都市美術館

オランダ絵画の画家といえば、誰もがレンブラントとフェルメールを挙げるでしょう。

今回の展覧会「フェルメールとレンブラント・17世紀のオランダ黄金時代の巨匠たち」では、フェルメールとレンブラントの作品は1点のみです。しかしながら、その1点だけでも十二分に価値のある展覧会で、フェルメールは、メトロポリタン美術館の水差しを持つ女。そして、レンブラントはベローナが日本初公開となっています。

フェルメールの「水差しを持つ女」は、その特徴である部屋に差し込む光と淡い柔肌の女性像を端的にあらわした作品で、オランダ絵画の写実性とは一線を画した今回の展示の中でも、独特な空気を醸し出していました。

また、レンブラントの「ベローナ」は、ローマ神話に登場する戦争の女神ですが、メドゥーサの首のついた盾を持ち、鎧に身を包んでいながら、イメージとは程遠いその豊満な体と柔和な表情を持ち気品あふれる女性像に魅了される傑作です。

全体の展覧会の構成は、海洋貿易で栄えたオランダ黄金時代に花咲いた芸術が風景、静物、肖像画、風俗画などのジャンルで大別され、特筆したジャンルとして、建築画家や海洋画家の作品も展示された、今までのオランダ絵画の展示方法をさらに詳細にかみ砕いた展示となっていました。

レンブラントの師匠であるピーテル・ラストマンから弟子であるレンブラントの真贋の的となるレンブラント工房から巣立った弟子たちの作品も数多く展示されています。

今年は27日まで、新年は、1月2日から5日までの期間となる展覧会。この貴重な展覧会を観て新年を迎えるか、新年最初のアートの出会いとするかは自由ですが、見逃せない展覧会であることは間違いなく、機会があれば、ぜひ鑑賞されたい展覧会です。


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「【美術鑑賞・イベント】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事