夏季休業期間を利用して、先日佐川美術館で開催中の「ピカソーひらめきの原点」を鑑賞してきました。
感染対策のため、ウエッブでのチケット予約をしたことでスムーズに入場できましたが、スマホでのQRコード入場が美術館でも普及していくと思います。
さて目的の展覧会は、イスラエル博物館所蔵のピカソ作品によるものです。ピカソはご存知の通りユダヤ人で平和主義者でもありました。また、セルフプロデュースにもたけており、その時代の最先端アートを意識しながら作風を変えたことでも知られます。実はピカソは、作風においては産みの親ではありませんが、時代のアートを嗅ぎ取り独自化する天才と言えます。
また、ピカソは若い頃からプレーボーイとしての資質を持っていて、まあ、あの時代の画家たちはプレーボーイばかりですが、何せピカソは生涯浮名を流し、出会い愛した女性から芸術へのインスピレーションを得て意欲的に作品をは発表し続けました。
今回の構成はイスラエル博物館が所蔵するグラフィック作品800点の中から、版画作品を中心に油彩画、ドローイングの選りすぐりの作品によりもので、初期の夜のキャバレーのパステル画に村の闘牛の油彩画、青の時代とバラ色の時代の銅版画作品にキュビズムの時代、原点回帰の新古典主義作品と続くピカソが愛した女性たちを通じてピカソ絵画の変遷の歴史を辿る「愛の作品史」となっています。
佐川美術館での展示は9月4日まで、その後11月11日より長崎県美術館の展示が巡回の最後となります。琵琶湖畔に建つ水面に囲まれた美しい美術館でピカソの愛を感じながら夏の暑さを忘れさせてくれる空間で癒されてみませんか。