先日の休日に、名古屋市美術館で開催中のボテロ展と名称を変え新たなスタートを切った国際芸術祭あいち2022にアート巡りをしてきましたのでレビューしていきます。
先ずは、名古屋市美術館で開催の「ボテロ展 ふくよかな魔法」から。
東京では大盛況だったボテロ展、フェルナンド・ボテロは南米コロンビアを代表する画家で彼が描く対象が丸くふくよかなのが特徴です。その作風は、どこか馴染みのあるもので親しみがあるのですが、彼の描く世界はどこか皮肉めいたユーモアを持っています。
例えば守護天使やキリスト、神父などの聖職者の姿にも独特なユーモアがあり、人間臭さがあります。また、色使いもメリハリがあり原色と中間色を融合させながら親しみのあるふくよかなりリテールを際立たせています。
また、作品のモデルとして何度も描かれた「モナ・リザ」はダヴィンチのモナ・リザを踏襲しながら描き本物では見逃しがちな風景やひじ掛け椅子などを細部にわたって描かれています。また、陰影や遠近を極力抑えながら無表情な人物の顔と対照的な動きが強く印象付けられています。
ふくよかな女性を描いた画家としてはルノアールが浮かびますが、ルノアールの場合は個人的な趣味があると言われています。ボテロの場合は、老若男女から静物、生き物にいたるまですべてが丸くふくよかです。ふくよかな魔法と題したタイトル通り、彼のマジックにより誰もが穏やかな気持ちになり忘れられないものとなるでしょう。
会期は9月25日まで。あなたも、ボテロマジックにかかってみませんか。