若い頃は、ディスコに入り浸っていた茶々丸オヤジの過去の習性からか、ダンス映画には、興味が尽きないですが、特にバレーを題材にした作品には、いい映画が多いように思います。
映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回の作品「小さな村の小さなダンサー」は、中国の名ダンサーのリー・ツンシンの実話を基に映画です。
中国、山東省の貧しい村に生まれた少年が、北京の舞踊学校に入学し、文化大革命、改革開放の激動の中国の中、アメリカバレエ研修の中、アメリカで愛や自由を知り亡命を決意する波乱万丈の人生を描いています。
この映画のすばらしさは、主人公のリーを含め、一流のダンサーが踊りのみならず、本物の演技をしているところ。
主人公のリーの少年期には、中国体育学校出身の少年が、青年期には、オーストラリア・バレエ団のメンバーが演じています。
そして、成人となったリーを演じるのは、英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の花形プリンシプルであるツァオ・チー。彼の演技は秀逸で、才能在るダンサーは、かくもすばらしい演技力があるのかと感動しました。
亡命の中、中国に住む家族の迫害の悪夢を見ながら、自らも祖国の土を踏むことが許されない苦悩の日々の中で、ラストシーンは、涙をぬぐうのを忘れるほどの感動を味わいました。
ぜひ、この感動を味わってほしいなと思います。