65オヤジのスタイルブック

フェルメール<地理学者>とオランダフランドル絵画展

今日は、フェルメール<地理学者>オランダフランドル絵画展に出かけてきます。
今回で2度目の展覧会ですが、ネットショップの店長仲間の要望で、茶々丸オヤジ的ガイドでのワークショップを開くことになりました。

アート関係者としては、とてもうれしい要望なので、力入ってます。

と言うことで、開催場所の豊田市美術館の魅力も含めて、ブログでもご案内することにします。

先ずは、豊田市美術館について。

本館は現代美術を中心に収集する日本の公立美術館のひとつです。
金沢21世紀美術館や十和田市現代美術館など、現代美術を扱う美術館によって、豊田市美術館も注目を浴びてます。

設計は、ニューヨーク近代美術館新館の設計や日本の美術館設計で有名な谷口吉生氏で、七州城址にある、緑の庭園と雄大な大池、茶室などを備えた水と緑のあふれる素敵な景観です。

また、日本の漆工芸の第一人者で、前衛的な作風で知られる高橋節郎館が別館としてあります。

さて本展のフェルメール<地理学者>とオランダフランドル絵画展は、17世紀に海洋貿易で栄えた新興国オランダで花ひらいた、ドイツ・シュテーデル美術館所蔵のオランダフランドル絵画と今回二度目の来日を果たした、フェルメールの「地理学者」の特別展示されています。

オランダフランドル絵画は、当時のキリスト新教徒の思想と海洋貿易の発展により、市民の中に絵画が広く浸透していきます。

それまでの教会による歴史画や貴族を中心にした肖像画から、一般市民に人気のあった風俗画や風景画、静物画が多く描かれるようになりました。

絵画の位置づけ(ランク)も、この順で、今回の展示も歴史画、肖像画、風景画や風俗画、静物画と展示されおり、当時のオランダ市民の趣味嗜好や海洋貿易による影響を読み解くことができます。

その意味でも、フェルメールの「地理学者」にもその時代の栄華を感じることができ、また、地理学者の衣装にも江戸時代の長崎出島によるオランダ貿易による日本文化の輸出も見られます。

その後のフランスとの戦争により、経済も疲弊し、同様にオランダの巨匠レンブラントやフェルメールも、晩年は没落し破産を余儀なくされました。当然のことながら、オランダの芸術も衰退していきます。
しかしながら、オランダフランドル絵画がなければ、芸術が一般大衆の手に届くことはなく、現在のレンブラントやフェルメールなどのオランダ巨匠の評価もなかったはずです。

また、オランダ貿易により、日本文化が輸出され、印象派へのつながる影響も無かったのではと思います。

そう考えると、世界の芸術に与えたオランダフランドル絵画の力は大きいと思います。
そんな、壮大な歴史を感じながら、今回の展覧会に触れてみるのも楽しいのではないでしょうか。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「【美術鑑賞・イベント】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事