ファッションバイヤーMB氏の人気メルマガの著作。おしゃれに興味のある方なら、書店で手にした方も多いかと思います。
僕自身、子供のころからファッションが好きで学生時代にメンズショップのアルバイト経験もあり、今でもファッション誌を見ながら、旬のトレンドをのぞき取り入れてみることも多いです。常々思うことは、おしゃれは磨かれるものと言う持論もあって、本当におしゃれな人は、そうした経験の積み重ねにより滲み出てくるものと考えています。
そうした僕の持論の両極にあるのが今回の著作。常に美意識を持ち続ける女性と違い、年を重ねるごとにファッションに興味が薄れていく男たちには最良の書と言えます。
MB氏は冒頭で掟破り的に「おしゃれは、センスではなくロジック(方程式）である」と宣言し、おしゃれに見せる方程式を基礎から応用、そして範例を用いて解説しています。
この方程式に基づいて本書を読んでいくとおしゃれをすることが、おもしろく感じます。以前、ちょい悪オヤジを世の中に生み出した某雑誌の「必要なのはお金ではなくセンスです」のキャッチフレーズを見ながら、掲載された洋服の値段の高さに「センスにはお金が必要です」と突っ込みを入れていましたが、本書は、お金もセンスもファッション誌もいらないのキャッチ通りの潔さを感じます。その実例として、ユニクロや無印良品も多く取りあげられていて、僕も最近ではコーディネートにユニクロの商品を取り入れている部分もあり、本書全般に共感する部分が多々ありました。
ただし、おしゃれに見せることは出来ても、着こなしにおいては、やはり経験の積み重ねが必要だと思います。その意味で、本書の着こなし術を実践しながら、よりファッションの高みを目指して、おしゃれを楽しんで見ることも、人生を楽しむ術のひとつになるのではと思います。
