65オヤジのスタイルブック

DVD 淵に立つ

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はカンヌである視点部門、審査員賞を受賞しキネマ旬報ベスト2に輝やいた「淵に立つ」です。

河瀬直美監督の「あん」を観て、今回の作品が地元のテレビ局メー~テレの製作・幹事を務めたこともあって、観賞しましたが、さすが好評価の作品だけのことはあり、徐々に監督の世界に惹きこまれていきました。

物語は、浅野忠信演じる殺人で服役していた男が出所後に、かつての職場で友人の元に居候するところから始まります。二人の間には、事件での秘密があるのですが、この秘密をきっかけに友人の妻と娘の平穏な生活が狂っていくという内容です。

クリスチャンの妻と事件の真実を共有する夫と友人、三人の罪がそれぞれの罰となって静かに襲ってくる状況が、前半に罪が後半で罰が描かれ、次第に過去を明るみにしながら進んでいく世界は、観る者を沼地へと誘い、ぬかるみに足を取られて抜け出せない感覚を持ちます。

近年、静かな狂気をはなつ男を演じることが多くなった浅野に深田監督の作品はもとより無表情な個性を持つバイプレイヤー古舘寛治や熟女の色香をそこはかとなく放つ筒井真理子、難しい役どころを演じ切った娘役の真広佳奈のそれぞれの演技がうまく噛みあっていました。

深田晃司監督の存在は、知ってはいたけど作品を観賞する機会が無かったのですが、今回の作品で過去の作品をますます観賞してみたくなりました。 


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