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映画・手紙は憶えている

逃亡したナチ戦犯を捜す復讐の旅を描いたミステリー作品「手紙は憶えている」を観賞

 

先日に観賞した「ザ・ギフト」に続き、見応えのあるミステリー作品を観賞できました。

ナチスドイツとアウシュビッツを描いた名作は、数多くありますが、そのほとんどが大戦下を舞台にしたヒューマン作品であるのに対し、今回の作品は、今なお世界で戦争犯罪を逃れ生き続けてるナチス兵士に焦点を当て、現在時間で作り上げた作品はなく、またその内容がミステリーとなる作品は皆無だと言えます。

内容は、妻を亡くし老人ホームで暮らす年老いた男が主人公ゼブ。収容所時代に家族を殺害された友人マックスから犯罪に加担した男ルディ・コランダーを突き止め、復讐を果たすための旅をするというもの。

しかし、ゼブは高齢から認知症を患い記憶をとどめることが出来ず、マックスが記した手紙を頼りに4人の容疑者から本物のコランダーにたどり着くが、そこに予想だにしない結末が訪れます。

90歳の認知症を患ったゼブ役には、人生はビギナーズで最高齢でオスカーの助演男優に輝いた名優クリストファー・プラマー。友人のマックスには、コッポラ、アレン、バートンなどの巨匠監督に作品に数多く出演するマーティン・ランド―。二人のいぶし銀の演技は、驚愕のラストを迎える時間までを深く悲しく漂わせていきます。そんな二人を含めた見事なキャスティング作り上げたアトム・エゴヤン監督の手腕とベンジャミン・オーガストの練に練られた脚本が三位一体となり見事なミステリーに仕上がっていました。

偉大なミステリーは、観る人のその結末の予感の差があっても、そこに至る様々な事象や関係性の巧みさにあると思います。今回の作品は、今世紀を代表するミステリーの一つに数えられると必見の名作だと思います。


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