僕が、毎回の企画展に足を運ぶメナード美術館。
今回は、明年1月29日まで開催中のコレクション名作展をご紹介します。今回のコレクション展は、初公開コレクション2点を含む西洋絵画、彫刻、工芸、日本画、日本洋画などから構成される91点の展示となっています。
今回のコレクションもそうですが、展示作品のキャプションがとても分かりやすく、またコレクションも構成も幅広いので、美術館を初めて訪れる方や美術のことを学びたい方には、コンパクとで初心者向けの展示が特色です。
西洋絵画においては、印象派以降の作品の充実度が高く、巨匠の作品をまんべんなく観賞できます。今回は、新印象派の巨匠ジョルジョ・スーラの「働く農夫」とスーラとも親交があったアンリ=エドモン・クロスの「木陰のある浜辺」が初公開され、エドモン・クロスの作品は典型的な点描技法により大作で、一方スーラの作品は、小品ながら点描画技法をさらに独自で展開した秀作で、点描技法の幅広さを感じます。
他にも美術館の象徴的な作品であるマリーニの馬と旗手の頭部の秘密や舟越桂の長い休止符への新たな作品展開が試みなど新たな発見を感じる展観でした。
ひとつ、ひとつの作品をじっくりと観賞し、美術に対する新しい発見ができる展覧会ですので、ご鑑賞をおすすめします。