映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ロック史を飾るLAのストリートをドキュメントした作品「サンセット・ストリップ~ロックンロールの生誕地~」です。
ロックファンなら誰もが知るサンセット・ストリップ。ビバリーヒルズを結ぶ僅か2キロのストリートは、1920年代に生まれ、LAのカルチャーを牽引してきました。とりわけ1960年代から1980年代には、数々の音楽ムーブメントの発信地となり、パンク、ヘビメタ、グランジなどのロック史における聖地とて君臨。ウイスキー・ア・ゴー・ゴー。ロキシー・シアターなどのライブハウスが今もなお生き続けてます。
今回の作品に登場する面々は、ミッキー・ロークにジョニー・デップなどこの地を愛する俳優にコメディアン、アリス・クーパー、オジー・オズボーン、ガンズやセックスピストルズ、モトリークルーなど時代を彩り君臨したミューシャンがサンセット・ストリップの証言者として数多く登場。最も輝きを放つアメリカのカルチャームーブメントの歴史をインタビューで綴ってます。
今の時代、こうしたカルチャーは、継続はあっても大きな波を起こすことは困難ですが、文化を風俗の一面から観てみると、生身の人間が描き出すライブなカオスを放っていて魅力的です。
音楽のスタイルや形態は変化しても、その時代の若者が生み出すカルチャームーブメントとして、音楽のライブ感は失われることなく今も生き続けているいることを思うと、サンセットストリップが今もなお愛される理由が、そこにあると感じます。
全てのカルチャーはライブに続く。ライブ無くしてリアルな世界を感じることができない。今回の作品はそれを雄弁に語っています。