シュリ、ブラザーフットの監督カン・ジェギュが7年ぶりにメガホンを撮った超大作「マイウェイ12,000キロの真実」を観てきました。
オダギリ・ジョーとチャン・ドンゴンが共演し、日本軍大尉と日本軍に従軍した朝鮮人を好演しています。特にオダギリ・ジョーの鬼気迫る演技が秀逸です。
物語は、アメリカ国立公文書館に保管された1枚の写真。第二次世界大戦時にノルマンディ上陸で捕虜となったドイツ軍の中に東洋人が発見され、彼の証言から、日本、ソ連、ドイツと3つの軍服を着て戦い、国境を越えノルマンディにたどり着いた真実から来ています。
その真実を基に、マラソン選手で後に軍人として戦う、辰雄とジュンソクの二人の憎悪と友情を描いたヒューマン映画です。
中国、ソ連、ノルマンディへと続く12,000キロの旅の中で繰り広げられる戦闘シーンは、迫力満点です。その中で、運命に翻弄される二人の感情が見事に描き出されて、息を呑みながらも、心が揺り動かされる衝動を抱いていました。
マラソンを通して出会い、ある事件を境に憎しみあい、民族の誇りと人間愛の狭間で苦悩し、二人で苦難を乗り越えようと友情を育む。
12,000キロの長い旅路と二人を結ぶマラソンにたとえられたラストシーンまで、目を離す事無く観てほしい名作です。