アメリカを代表する画家といえば、アンディ・ウォーホル、ジム・ダインと言ったポップアートの画家を思い浮かべる方も多いと思います。
また、日本人では、国吉康雄が有名ですが、なんと言っても、アンドリュー・ワイエスを語らずしてアメリカ芸術界は語れないと思います。
先日の日経のコラム欄の春秋に、そのワイエス一家にまつわる興味深い話がありました。
アンドリュー・ワイエスの師匠は、挿絵画家の父で、ワイエスや姉たちは、当然のように画家を目指します。
そんな、兄弟の中でひとり機械いじりに熱中兄がいたそうです。
彼の名前は、ナサニエル・ワイエス。彼は、後に大手デュポン社で新技術や新商品を開発するようになります。
その彼の代表作が、今では飲料水の容器として欠かせない、ペットボトルです。発明の世界では、エジソンを除けば、発明品が注目され、発明者の名前が浮かばない皮肉な世界です。
ナサニエル・ワイエスは、有名画家の兄と言われるのを嫌っていたそうですが、彼は、産業界では「ペットボトルの生みの親」としてその名を後世に残すでしょう。
一人は、芸術の世界で、一人は技術の世界で、二人のワイエスは、人々に心と生活を豊かにしてくれています。