何処までやれば「オーダーを満たした」かは、状況には寄る。
脚本と演出とは、業種が違うのか?は、少し悩ましい。
ちょっと唐突に、本日から扉絵無しに成ります。少し負荷が増してきた感。
さて。
ふと、オーダー?だろうか、要望に近い、その受信。色々と、考察する過程に有る物として、一つのアプローチではある訳だが。
「クトゥルフの呼び声」シナリオ創案。
タイトル「死者が生を望む時」
設定。
とある死刑囚、加賀見螺人(かがみ らひと、死刑執行時年齢、85才)。親の遺産を食いつぶしつつ、暮らしてた男。
ある時期から、彼は人間を何人か誘拐し、家の中で解体などをしていた。
行方不明者の捜索から判明するが、彼はそれを「研究だ」と言っていて、結局、死刑を宣告された。
その彼が、獄中で死ぬまで書き続けていた書物があり。
死刑が求刑される前にその最後の願いとして、その原稿を製本し、図書館の一角に置いてほしい、と言う。
その本のタイトルが「死門越諸法」、内容は、死を乗り越える為に必要な事は?という、意外と普通?な内容。ただ、読んでもSAN値の減少は無い。
一種の宗教書の様な内容だが、「願いを叶えるには」等々、思いがけずライトな内容もあり、割と面白い。
しかし実際には、その本を読む事で得られる知識?で「利益」を得ていくに従い、その読者は精神の浸食を受けて、やがては本の著者である「加賀見螺人」に憑依され、体を乗っ取られる事になる。彼は、そうやって死を超えようと画策した。
展開予定。
何らかの形で、その「死門越諸法」を手に入れ、その本に依存して作家に成った人が、次第に「自分が自分以外の”誰か”に成ってしまいそう」と言う苦悩を抱える事になり、その調査とかに乗り出すプレイヤーらが、その怪異に遭遇する、という奴。
プロットラフ
とある人気作家の担当とかから、作家の苦悩を打開してくれる人々が求められて、プレイヤーらは招集を受ける。
作家と面談して話を聞くが、良く解らない。とにかく「このままでは自分が誰かに乗っ取られてしまいそうなんだ、それを何とかしてくれ」と言う話。
心当たりその他諸々は、はぐらかされて解らない。心理学等々で、彼が何かを隠し、或いは依存している、その依存してる物に原因がある事は彼にも解っている、事は何となく解る感じ。
ともかく調査を開始。結局は、作家の周辺を嗅ぎ回る事には成る。殆どはどうでも良い話だが、その中で、作家が市立図書館に出向いて奇妙な本を借りていた事、その本を結局は買い取る感じで持っていった事、等が解る。その本のタイトルが「死門越諸法」。しかし?図書館のデータベースにも載ってない?と言う、奇妙なそれで、正体はハッキリしない(ともかく図書館としてもこの本を所蔵する事には抵抗があり、警察からの要望もあり、詳しい情報は残さない方向だった)。
その事を作家に聞くと、「あの死刑囚が書いた本ね、興味があったんだけど、直ぐに無意味だと思って捨てたんだ」と言う。もちろん?心理学などに成功すれば、それが嘘である事は解るが。それに食い下がると、彼は人が変わったかの様にプレイヤーらを罵倒し否定、追い出す。心理学などに成功すれば、その時の彼は全く彼らしくない、事は解る、まるで誰かに憑依されている、かの様。
ともかく依頼は打ち切られるが、それからしばらくすると担当から連絡がある。「あの作家が居なくなった、探してくれないか」足取りなどを元に探すが、結局は別荘を経由し山登りに行っていた、という事で直ぐには見つかる。そして、プレイヤーらと出会うと、笑みを浮かべつつ「この前は済まなかった、ちょっと嘘をついていたよ、これだろう?」と、あの「死門越諸法」という本を渡してくれる。心理学などに成功すれば、以前とは少し雰囲気とかが違う?事は解る。その後、問題なくなった、という事から、担当から諸経費を少し貰い解散、という事には成る、が。
本を調査しても、「加賀見螺人」と言う死刑囚が書いた本だ、という事しか解らない。その辺を調査すれば、それが20年位前に起こった猟奇殺人事件の犯人だ、という事は解る。その犯人を調査すると、彼は一人身で、資産家だったかの両親が共に無くなった後位から、魔術的な追及をしていた、という事が解る。警察などに問い合わせれば、その際に押収された証拠品の数々が解るが、クトゥルフ神話技能が有れば、その中には死とか門の創造、そう言う関連知識が含まれている、と言う事は、何となく。
その辺まで調査していくと、「死門越諸法」を管理してる人は、不意に夜、奇妙な人影が空を飛んでいたり、窓から覗いていた?事に気づく。また、朝起きたりする際に、自身のスマホやアドレス帳等が開かれ、他の人々の連絡先等をアクセスしてた?気配にも気づく(ドローン的な小悪魔を用いての調査なので、細かい操作等は出来てない)。それに気づくとSANチェックはあり、ともかく”それ”は、他のプレイヤーらにしろ同じで、本を預かったプレイヤーから得られた情報を元に、似た様な状況に陥る。その後、直ぐにあの作家から電話がある(電話番号を教えてない場合でも)。ちょっと話をしたいので、この場に来てくれないか?タクシー代は出すよ、とかそう言う。
作家の別荘、というかに招かれる彼らだったが、作家から話を聞くに、割と直ぐに自身が今、「加賀見螺人」だと明かし、そして”部屋の中に”空鬼を召喚する。それから逃げだすとしても、外はむしろ危険で、ビヤーキー等が飛んできて、プレイヤーらを襲う。が、良くも悪くも?「死門越諸法」の中にある「危険から身を護る呪文」等のそれを唱えると、神話生物らを撃退?する事は出来て、”それ”によって制御を失った空鬼らは暴れ出し、逆に作家を襲い、殺してしまう(ここは螺人の間抜けさと言うか、そう言う内容が自身の本に有った事を忘れていた、とか)。炎に包まれる別荘から、プレイヤーらは何とか逃げ出す事には成功し。それもまた、その「死門越諸法」の「隠し事がばれない方法」等を用いる事で、警察にも疑われずに済むが。
ある一定以上の「本への依存」をしてしまったプレイヤーは、その本を所有する事に、強い衝動を覚える様になる。INTチェックなどに成功しないと、手放せない。また、本へのその依存が一定回数を超えると、プレイヤーは死に、その「加賀見螺人」に乗っ取られてしまい、ロストになる。
最後に本を燃やすなりすれば、この事件は一つの結末には成るが。
後日談で、「実際にはこの本は、本人と共に火葬するモノ等も含めて数冊創られていた」事が解る、その幾つかの所在は、もう解らない、とかか。
テーマ
表「プレイヤーを助ける」肯定否定
死を前にして、人は誰でも考える事はある
裏「これは悪夢」否定肯定
ちょっとこの段階では、面白いかどうかも微妙に不透明…だけど、この先は演出家の仕事、という感じになる、のかもしれない。舞台設定その他の小道具等々を煮詰め、数回のテストプレイで補強しつつ完成、という事にはなる、筈ではある。
もちろん、悪いとは思って創ってない訳だが。ただこれがもし、本当に死刑囚の創案によるオーダーだったら、それは、少し印象は変わるだろうか。
これで、何かが変われば良いのだけども。