今まで、何が起こっていたか?ではある。
貴方の前に、元高級官僚の、老人が居る。
”事故を起こす前の”飯塚幸三氏が一番、イメージし易い。
それは紫綬褒章も受賞し、輝かしい経歴と共に、今は「先生」と言う扱いであり。
”それ”が貴方のプランに難色を示している、と言う。
貴方は、良くて従業員であり、相手は雇用側であり?その先生である。
とは言え、それは問題ないプランの筈である。貴方は物語を説明した。
その地は、流刑地の様な場所ではある。そこに有る魂は、この地に現れる魔物を倒してこそ糧を得られ、そして自身の罪状、密かに存在する”それ”を軽減し得る。とは言え、多くの人々は徒労感の中で、或いは獣の様な様には陥っていた、魔物を倒す、そのリスクが高すぎる、敵は単なる捕食者だ、誰かが食われて始めて、相手は帰っていく。人々はすっかり、”そう言う感覚”に成っていた。
そんな世界の中に、貴方は不意に居た。しかし、魔物を倒せる力が有った。同じく、まだ日が浅いと言うか、微かでも希望を残す人々が、貴方に協力した。貴方は彼らと共に、この世界の魔物を倒す為の旅を始めた。
それは苦難の連続だったが、それでも希望は見えつつあった。魔物には発生するポイントがあり、”それ”を破壊すれば、魔物は大分弱体化する。しかしそれは「神」にとっては自身の力、それを削がれる事態だった、この世界は神の魔力その供給源だった訳だ。
「神」は猛然と、主人公達へと敵を差し向けるが、幸いと言うか、主人公の持つ力は、それを退け続ける事は出来た。やがては「神」の居城を発見し、突入、神と対峙し、事の真相を知る。”誰か”は犠牲に成らねばならないのだ、世界には秩序が必要だ。私にはまだやらねばならない事がある、その為の礎として君らの死は無駄では無い。あなた方はその邪悪な怪物を倒し、気づくと世界は少し、明るさを取り戻していた。
「駄目だな」
彼は、そう言ってその提案を一蹴した。周囲も苦笑いをしており、結果、貴方のプランは採用されなかった。
この後、貴方はどう、行動するべきか?ではある。
「面白い」物語だ、と自分は思う。ストリードは要求するかもしれないが、予算や先行する作品など、環境的な問題が無いなら不可を出す理由は無い、と”自分は”思う、が。奴隷でしかない環境からの脱却である、それを強いる強者を倒さねば、世界の改善は無い、それは良い話、だ。「大衆は神である」それは、自身の思想であり、その時、その元高級官僚の思想では無い。そして、その「上級市民の常識」それには、リストラは必須、その刻み込まれた理念が有る訳で。
黄金は、創る事は出来ないのだ。
富は有限で有り、雇用し得る人間にも限度はある。
切り捨てでは無い、それは「余計」なのだ。
この、提案された物語は「面白い」とは思う、しかし同時に「現実の問題」でもある訳だ。この恥ずかしくもあるシンプルな構図は意外と、平成を支配した、何かの現実ではある。そして、”それ”に立ち向かうには、「黄金は創れない」この事実に対して挑む必要は有った訳だが。
世界の如何なる学者でも、その定理を覆す事は出来てない、それは単なる手品だ。
なら、歪んだ元高級官僚、その方が正しいと言う事に?
これは50代くらいの、或いは女性らに発生するヒステリックさを伴う混沌、その原理の一つ、ではあると思う。男性は良くも悪くも、権力者の周囲で苦笑する立場だ、それが「道理に反している」誰かを生贄に追い込んでいく、と解っていても、だ。何とか倒さなければ状況の改善は無い、にしろ、自身にはその能力が無いなら?それは従うしかない。「正義は勝つ」その言葉は、その時、空虚な何かとして苦笑に消えていくのだ。女性の願いはその時、残酷に切り捨てられる。それは、如何ともし難いストレスとして、何かの凶行と化していく訳で。
”それ”が理解し難い時、悪いのはどっちに成るのか?ではある。
「漫画だから」それは随分、言えない言葉に成ってしまった。
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