透明人間たちのひとりごと

監視社会の恐怖

 先だってのことです。

 記事を認(したた)めておこうと思い、投稿画面で下書きを
準備している最中のことでした。

 マウスを操作しているわけでもないのに、唐突にカーソル
(マウスポインター)が、ボクの意思とは無関係な動きを
始めたのです。

 まるで誰かが遠隔操作をしているかのように頻繁に移動
を始めたかと思うと、記事の内容を確かめるように各行が
次々と反転し、画面全体がスクロールすると、また、別の行
へと反転が広がり、それが何度も繰り返されたのです。

 すわっ、これが最近、聞き及ぶところのPC
乗っ取りかと驚きながらも、俄(にわ)かに色めき立つ
気持ちとは裏腹に、事の成り行きを見守ってやろうとする
妙に冷静なもうひとりのボクの存在がそこにありました。

 そこで、いつでも電源を落せる準備とディスプレイの上部に
備え付けのカメラも必要なら遮断が可能なように厚手の紙に
よる目隠しを用意して引き続き様子を探ることにしました。

 そうこうするうちにサイドメニューにある無料アフィリエイト
のページを選択したらしく登録用のフォームが開くと、何やら
勝手にオーダーをしているような気配を感じたのです。

 これはマズイかも …、という不安が一気に沸き起こり、
とりあえずカメラを目隠しの状態にしました。

 すると、ピコッ、ピコッ というリズムを刻んでいた操作音が
急に、ピコピコと忙(せわ)しく聞こえ始めたかと思う間もなく
突然に狂ったようにけたたましく鳴り出したので、びっくりして
怖くなり、慌(あわ)てて電源をオフにしました。

 シャットダウンの後、しばらくしてから電源をオンにして様子
を窺(うかが)いましたが、それからは現在に至るまで特段の
異常はみられません。

 ただ気付いていないだけなのかもしれませんが …

 それにしても、

 カメラを遮った直後に発せらた異常な音は、遠隔操作を
察知されたことに対する攪乱だったのか、それとも、単なる
偶発的なトラブルだったのか、定かではありません。

 過日の仔細は、一体全体、何だったのでしょうか

 こんな出来事でもなければ、さほど気に病むこともなかった
セキュリティ対策ですが、親機以外の個々のワイヤレス PC
(機密事項アンタッチャブル)についても、たとえ重要案件に
はノータッチのルールが厳格に遵守されていても、さすがに
真剣に検討せざるを得なくなりそうな雲行きになりました。

 そんなタイミングのなか「判別困難なマルウェア予防策
と題するマルウェア(悪意あるプログラム)被害の予防
喚起する内容の記事を見つけました。

 スマートフォン(多機能携帯電話 right 略して、スマホ)の急速
な普及に付随して、身近な脅威となっているのがマルウェア
による被害の実情です。

 スマホには、アドレス帳などに個人の情報が詰め込まれて
いるので、マルウェアによる被害の拡大は、パソコン以上に
深刻なのかもしれません。

 「電池の持ちが良くなる」 などの実用的なアプリケーション
(略して、アプリ)を装うことで、悩みの種であるバッテリーの
消耗を逆手に取って誘い込むタイプのものやフェイスブック
(FaceBook)を経由させたり、公式のマーケットのアプリにも
マルウェアが含まれていることが確認されたそうです。

 symbol2怪しいサイトのアプリをダウンロードしない」 のは、
鉄則だとしても、公式マーケットのアプリにもマルウェア
潜んでいるとなると ボク たち シロウト には、到底の
ことに太刀打ち出来ません。

 結局のところ、セキュリティ対策アプリを導入する方法しか
手の打ちようはないのでしょうか

 結論としては、インストール前のちょっとした確認が予防に
つながるとしていますが、他に これといった有効な予防策は
なく 現状ではセキュリティ対策を万全に保つことが無難
あると結んでいます。

 トレンドマイクロ(ウイルスバスター)絡みの記事だから …

 まァ、当然て言えば当然だよね

 ところで、

 2011年度末では、約4人に1人だったスマホのユーザーは
急速に … というよりも急激、いや劇的に増加すると見られて
いて、2016年度末では、5人に4人の割合となり、実に8割の
人が手にしていると予測されているのです。

 そうなると高齢者も相当数の人が使用する計算になるけど
、小さな画面と老眼とのハンディをどう解消するのだろうかquestion2

 余計なお世話ですが心配です。

 高齢者向けのらくらくフォンタイプのスマホをもっと簡便に
利用できるように改良を加えるのでしょうが、老人に限らず
若者が扱うにしても機能が潤沢すぎる気がします。

 よくも、これだけの機能を織り込んでいるものだと感心する
よりも、むしろ呆れてしまいそうだからです。

 カメラやお財布携帯は言うに及ばずグーグル等のサイトに
連動してメールやスケジュールの管理をする他にも家庭や
職場にあるPCのメールも送受信することが可能で、さまざま
なアプリを用途に合わせて逐一取り込んで、オンリーワンの
自分好みにカスタマイズすることができるのです。

 地図を開けば、自分の位置情報だけではなく、渋滞の情報
までも教えてくれます。

 何でも、グーグルの地図サイトでの渋滞情報は、カーナビ
よりも詳しいようですよexclamation2

 携帯電話が無意味な程に、これだけ多機能になっていると
いうことは、裏を返せば、それだけ不必要な情報がこの世界
に満ち溢れているということです。

 現代のような情報社会では、そうした一部の必要な情報と
大部分の不必要で危険な情報にどっぷりと浸かっていると
いう事実をボク たちは知らなければなりません。

 グーグルの渋滞情報を例にとれば、アンドロイドを搭載した
スマホを持ち歩いているだけで 位置情報は常時発信されて
いるのです。

 歩いていようが車で移動中だろうが、それは同じです。

 移動するスピードを分析すれば、どの道が渋滞しているか
は、誰の目にも一目瞭然な筈です。

 適度な速度で移動中なら その道は渋滞ではありません。

 しかし速度に偏りや不規則な変化が見られれば停滞気味
の黄色信号が予測され、すべての速度が非常に遅くて変化
に乏しければ渋滞していると判断されるのです。

 こうして集められた膨大な情報を整理・分析すれば、便利
で有効的な渋滞地図をリアルタイムで提供できるのでしょう
が、反面において、多くの人々の位置情報が特定の企業や
国家のコンピューターの内部で把握され、保持されていると
いう意味合いをもう一度よく考えてみる必要があるでしょう。

 グーグルマップやストリートビューで鮮明な映像が見られる
裏には、いつでも見られている側の対象のなかに自分自身
も含まれていることを忘れてはならないのです。

 このことは街頭や施設等に設置されている監視カメラでも
高速や一般道路に常設されているNシステムでも同様です。

 皮肉なことに、どちらも犯罪の抑止や取り締まり、あるいは
犯罪者の検挙や逮捕に少なからず役立っているという事実
が免罪符となって、裏にある監視社会の本当の恐怖を中和
させてしまうのです。

 名前も監視カメラから防犯カメラへといかにも耳障りのいい
呼び名となって、巷で増殖し続けるわけです。

 しかも、ご丁寧なことにそれらの設置を地域の住民たちが
望んでいるという図式が世間では一般的だからこそ余計に
始末に負えないのです。

 このことは、それらの便利な機械装置が、かつては地域の
どんなコミュニティにも必ず存在していた消防団とか青年団
による地域社会の防衛システムの代替物だからです。

 代替物とはいっても、そこは人間と違って今のところは融通
が利きません。

 いくらカメラを設置しても 死角のカバーはできないのです。

 その意味からは本気で犯罪を犯そうとする者にはさしたる
役には立たない面もありますが、一般人に対する犯罪等の
抑止には一定の効果はあると思われます。

 そして、たまに犯罪者の姿などの映像が撮れるとマスコミ
は挙(こぞ)って、そればかりを繰り返して報道しますので、
監視系のカメラ類の需要の声は尽きないのです。

 しかしながら 技術革新のスピードは想像以上の速さです。

 いずれそれらは改良が施されて、自動あるいは手動での
遠隔操作どころか、AI(人工知能)とセンサー反応をミックス
させた驚異的な 「スパイ・アイ」 にもなるでしょう。

 しかも一般の ボク たち小市民には、それが警察権力や
国家権力と結託した地域(商店会・商工会・自治会など)の
ボスたちによって知らず知らずのうちに張り巡らされる監視
の目であることに気付かずにいるのです。

 それが将来、自分たちの首を絞めることになる未来社会に
おける 「相互監視の恐怖の目」 であることを …   

 ちなみに、

 盗聴については、インターネットやスマホなどを通じて、
すべてアメリカに傍受されていると知るべきでしょう

 青森の三沢基地にあるとされるエシュロン(Echelon)
という通信傍受システムが有名です。

 ase2

 もう、スマホのバッテリー切れどころの話じゃないですよ

  1号 さんも 2号 さんもスマホじゃない …

 こりゃまた、失礼致しました symbol5

  symbol2 実は、ボクもまだですけどね ase2

コメント一覧

餃子ライス
宇宙人に監視されているというオカルティックな話もありますが・・・
ルート1/2
スクリーンの中だけの話ではない現実の事件が暴露されたわけで、
所詮、人間も管理される動物の仲間なのですよ。
皮肉のアッコちゃん
前に寄った時、コメントしようかとも思ったんだけど、なんか面倒くさくなっちゃって…

今回、元CIA職員エドワード・スノーデンの盗聴暴露事件で、そういえばと、やって来ました。

やっぱな!って感じ…

どうせ、話題作りの茶番だろうけど、美人過ぎる(趣味じゃない)スパイとして名をはせたアンナ・チャップマンに「ウィル・ユー・マリー・ミー?」とつぶやかれたり…

なんだかなあ。

ベネズエラやニカラグア、ボリビアなど中南米の急進左派政権系の各国が亡命受け入れを受諾したようだけど、どうなるんだろうね?
ココナン
確かに最近、犯行の様子などが監視(防犯)カメラに捉えられ、
犯罪の立証や逮捕などに活躍するニュースをよく耳にします。
それによって犯罪そのものの抑止にも一定の効力を果たしている
ことは事実でしょう。
でもそれは監視カメラの正邪や正負で言えば、正の部分だけの
貢献であって、大部分の邪や負の部分は隠されたままなのです。
犯罪に限らず生活や行動の一部始終が記録されていると考えると
オチオチと無防備のままで街中を歩くこともはばかられます。
ましてや、それが街中からもっと身近なエリアに進出して来ると
なると恐怖以外のなにものでもありません。
少年探偵団
何だかんだ言っても防犯カメラは役に立っていると思いますけど…
バカボンのパパのパパ
わしは誰に見られても平気なのだ!
ココナン
映画「エネミー・オブ・アメリカ」やジョージ・オーウェルの
小説『1984年』に出てくるテレスクリーン的な恐怖ですね。
常に監視される社会になったら… 恐怖よりも絶望に尽きます。
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