【AFP＝時事】ギリシャで先月28日夜に起きた列車衝突事故について、キリアコス・ミツォタキス首相は1日、「悲劇的な人為的ミス」が原因だった可能性が高いと述べた。死者は少なくとも38人に増え、同国史上最悪の列車事故となった。

　中部ラリサ近くで起きた事故では、旅客列車が貨物列車と衝突し、客車2両が大破、1両が炎上した。消防当局によると、死者38人の他に57人が病院に搬送され、うち8人が集中治療を受けている。今も複数の人が行方不明になっているという。

　ミツォタキス首相はテレビ放送で、「事故は悲劇的な人為的ミスが主な原因だったことが、あらゆる面から示されている」と説明。原因の徹底調査を表明した。

　ギリシャのコスタス・カラマンリスインフラ・運輸相は事故の直後、辞表を提出。警察は過失致死の疑いでラリサの駅長を逮捕した。だが鉄道労働組合は、事故が起きた路線は何年も前から安全性の問題が指摘されていたとして、駅長は罪をかぶせられたにすぎないとの見解を示している。 【翻訳編集】AFPBB News