東大が女性支援に動き出した
「女のくせに生意気」「就活失敗しても男の人に頼ればいいじゃん」「女の学歴に価値はない」
東京大学は、2022年に「UTokyo男女+協働改革 #WeChange」という施策を開始した。同大の女性教職員を増やすのが目標で、女性学生と女性研究者の活躍を後押しする活動が展開されている。
その一環として2024年5月に「#言葉の逆風」プロジェクトが展開された。様々な「ネガティブな言葉」が女性の選択肢を狭めていることを示すためのプロジェクトだ。
「私の出身地域から、東大に進学する人はすごく少ないんです。それでも、私は日本最高峰の環境で研究をしたいと思って、家族が渋るなか、東大受験に挑戦しました。
結局現役では東大には合格できなかったのですが、夢を諦めたくなかったので、浪人したいと家族に相談しました。そうしたら『女の子が学歴のために浪人なんて』と親戚中から大反対され、大騒動に……。親戚とは大喧嘩になり、勘当される一歩手前までいきました。
結局1年の猶予をもらい、親戚を見返したいという気持ちで猛勉強して合格を勝ち取りました。晴れて上京しましたが、親戚中から浪人することに反対されたのは、今でもつらい思い出です。
私は悔しさをばねにできましたが、家族の強い反対にあったら、東大進学への夢を諦めてしまう女子もいると思うんです。地方出身の東大女子と話していると、私の家族ほどではなくても、浪人しないという条件付きでの受験は珍しくありません」
新入生歓迎会での衝撃のスピーチ
東大への切符をつかみ取った後も、学内で逆風を浴びることは少なくない。数年前に東京大学を卒業したBさんは、入学後の新入生歓迎会で違和感を感じたことがあるという。