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札幌・円山生活日記

春の妖精たちとエゾリスと。~北海道大学植物園~

札幌都心部にある「北海道大学植物園」。札幌農学校(北海道大学の前身)の教頭だったクラーク博士の進言に始まり、宮部金吾博士の計画・設計により1886年(明治19年)に開園した日本で2番目に古い植物園です。広さ13.3haの園内には約4,000種類の植物が見られるほか歴史ある建築物も当時の趣を残し保存されており都心の「緑のオアシス」として多くの市民に親しまれています。

今日は久しぶりに「北海道大学植物園」です。同植物園は冬期間の休園を経て4月29日(土・祝)より通常開園となっています。先日ある方のブログを見ていると園内で“山野草の女王”《シラネアオイ》はじめ春の山野草がたくさん咲いている様子です。昨年は5月中旬になって初訪問したのですが《シラネアオイ》は既に盛りを過ぎていた反省から早々に出かけてきました。場所は「JR札幌駅」、地下鉄南北線・東豊線「さっぽろ駅」、南北線・東西線・東豊線「大通駅」、東西線「西11丁目駅」のいずれからも徒歩圏で都心の便利な場所にあります。   

「北海道大学植物園」の入口。

「宮部金吾記念館」。正面左にはスミス女学校(現北星学園)の創始者サラ・C・スミス女史がアメリカから持参したとされる札幌最古の《ライラック》がありますが蕾固し状態でした。
「宮部金吾記念館」園の芝生広場の巨木。本日はこちらから《シラネアオイ》が見られるであろう「樹木園」を目指します。
「ハルニレの林」のある「北ローン」の緑の芝生を通って・・。
この「めがね橋」を超えると目的の「樹木園」です。


橋を超えると目の前に多くの咲き誇る《シラネアオイ》が広がりました。
奥が「めがね橋」です。一帯に群生しています。
薄紫色の花姿も美しい《シラネアオイ》は人気の山野草です。
まれに白い花もありました。

近くには《ヒトリシズカ》も群生しています。
《ヒトリシズカ》です。

《エゾエンゴサク》。
「円山」の斜面に咲く《エゾエンゴサク》はほぼ終わりですが植物園内ではいたるところで盛んに咲いていました。
更に《オオバナノエンレイソウ》。
こちらも見事な咲きっぷりで多くの場所で見られました。この時期の当植物園は春の山野草の宝庫のような様相です。
そして《ニリンソウ》。

「バラ園」では《キバナカタクリ(西洋カタクリ)》が咲いていました。
《キバナカタクリ(西洋カタクリ)》。
「高山植物園」の《コジマエンレイソウ》。希少種だそうです。
《エンレイソウ》と《オオバナノエンレイソウ》との自然交雑種だそうです。初めて見ました。
「温室周辺」の《フッキソウ》。

「温室」前の鉢物コーナーの《チングルマ》。

 山野草めぐりは終了して「重要文化財群」へ。博物館建築としては国内最古である博物館本館(右端)を始め、1989年(平成元年)に重要文化財に指定された博物館旧事務所(以下左奥)、博物館倉庫、博物館便所、博物館鳥舎があります。
この「博物館本館」は『ゴールデンカムイ』の登場人物である江渡貝弥作(えどがいやさく)の家のモデルで作品に何度か登場するそうです。聖地巡礼風の若い人が熱心に写真を撮っていました。

奥の「バチェラー記念館」(登録有形文化財)や「博物館旧事務所」のエリアへ歩いていると・・。

建物の間を早いスピードで移動する小動物がいました。
《エゾリス》です。
地中から木の実を見付けて・・。

木の枝に上っていきました。
木の実はクルミです。ガシガシとかじっていきます。
無事にクルミの実の部分に到達し満足気に食べています。
食べ終えて次の木の実を探しにいきます。
途中で近くに寄ってカメラ目線サービスをしてくれた《エゾリス》です。顔の部分は換毛が進みほっそり顔でした。

「北海道大学植物園」の正面入口まで戻ってきました。傍らをふと見ると長く閉館していた「北方民族資料室」が開館しています。
2階展示室にはアイヌを中心に北海道周辺の北方諸民族の資料を展示していました。2020年の札幌転居以来この植物園には何度もやってきましたが初めて展示室に入りました。
『ゴールデンカムイ』にもしばしば登場するアイヌの衣装なども展示しています。
最後に入口すぐの「植物園門衛所」。園内に6棟ある重要文化財の一つです。
以上で本日の散策は終了です。今日も見どころ満載で気持ちの良い散策となりました。特に満開の《シラネアオイ》は印象的でした。ありがとうございました。今年も折々の季節に訪問したく思います。

「北海道大学植物園」
札幌市中央区北3条西8丁目 011-221-0066
開園時間:夏季4月29日~9月30日/9時~16時30分、10月1日~11月3日/9時~16時、冬季11月4日~4月28日/平日10時~15時30分、土曜日10時~12時30分
※各最終入園30分前、冬季は温室のみ開園
休園日:夏季/月曜日(祝日の場合は翌日)、季/日曜・祝日、年末年始(12月28日~1月4日)
入園料:夏季/高校生以上420円、小・中学生300円、冬季/小学生以上120円
(2023.5.3訪問)

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