秋津蛉のモンスターリストⅡ

モンスターの生態情報に特化したブログです。咆哮、捕食シーン、生態行動、素材、防具、武器とその説明文まで全てを網羅!

古龍種の書 黒龍 ミラボレアス 上巻

2024-08-29 00:00:00 | 古龍種




「黒龍」
ミラボレアス
Fatalis
古龍種
古龍目 源龍亜目 ミラボレアス科
全長約4137.17cm
全高約1017.63cm/607.45cm(立ち時の肩までの体高)
脚の大きさ約235cm
・狩猟地
シュレイド城





・概説
異形なる巨体を漆黒に染めた禍々しい見た目から 「黒龍」 と呼ばれ、自然や生物を超越した圧倒的な破壊の力を持つ邪龍として恐れられてきた伝説の龍。
その名は遥か昔から語り継がれており、“龍”と呼ばれる生物の始祖の姿を、最も色濃く残す古き種族ではないかと推測される。
名うてのハンターが戦いを挑んだという話が伝わっているが、その真偽すら定かではなく、実体は確認出来ておらず、長きにわたり伝説の存在のままであった。
この伝説の龍についての生態は未だ謎に包まれているが、伝えられる限りで推測すれば、最も凶暴かつ強大なモンスターであるようだ。ゆえにハンターにとっては、いずれ倒すべき究極の目標となっているのであろう。




遥か昔、栄華を極めた大国シュレイド王国を一夜にして滅ぼし、その城に棲みついたとされる。 その事によりかの存在は実証されたが、調査者の誰もが帰還せず、遂には進入禁止区域となり、再び伝説の存在となった。
”地は揺れ、木々は焼け、 小鳥と竜は消え、日は消え、古の災いは消え。 これらが続いて数ヶ月後、シュレイドは消えた”
すなわち、断続的な小振動、度重なる森林火災。それらにより発した塵が常に太陽を覆い隠し、小動物をはじめモンスターの気配までもが消え、 古龍までもが姿を消す。
これらの現象を出現の予兆と記した伝承は、わらべ歌に乗せた御伽噺として1000年もの昔から存在していたという。
かの者の名は、ミラボレアス。 御伽噺の中にしか存在しない、黒い悪夢。一度姿を現せば最後、この生ける災いを討伐できなければ、生きとし生けるものは滅ぶと云われる。
伝説の黒龍と対峙し、運命の戦争に挑む狩人には、まさに世界の運命が託されるのである。

今から遡ることおよそ千年ほど前に、東西に分裂した古シュレイド王国。これについては、現在でも様々な憶測が飛び交っているが、最も有力な説として黒龍との戦争が原因とされている。この黒龍伝説については、名前や形を変えながら各地に伝えられているが、そのどれが正確なのかも不明であり、そもそも「黒龍など存在するのか?」という懐疑的な声さえあがっているのが実状である。
竜人族であれば、古シュレイド王国の分裂について何か知っている可能性があると言われているが、彼らは王国の中枢にいるわけもなく、そもそも人前に姿を現す機会自体も多くない。
そんな中、王国が誇る書士隊の書記官、ギュスターヴ・ロン氏によって、ひとつの解が導き出された。ここにその一部を抜粋する。
『これまでにも多くの者が、後に伝説の黒龍などとも呼ばれるようになったミラボレアスと、それにより分裂という悲劇に晒される事になった王国との関わりについて言及を試みてきたが、そうした書物のうちで確かな証憑に基づいていると言えるものは殆どなく、いわんや読む価値のあるものともなれば片手で数えるにも満たない。ミラボレアスという名はそのまま”運命の戦い”を意味する。我々の知る限りこの名が初出するのは、古シュレイド王国の創設者が裏切りのうちに命を落とした時、いずこかより現れた赤衣の詩人の詠じたという唄の中においてである。』

数多の飛竜を駆逐せし時 伝説はよみがえらん
数多の肉を裂き 骨を砕き 血を啜った時 彼の者はあらわれん
土を焼く者 鉄【くろがね】 を溶かす者 水を煮立たす者
風を起こす者 木を薙ぐ者 炎を生み出す者
その者の名は ミラボレアス
その者の名は 宿命の戦い
その者の名は 避けられぬ死
喉あらば叫べ 耳あらば聞け 心あれば折れ
ミラボレアス 天と地とを覆い尽くす 彼の者の名を
天と地とを覆い尽くす彼の者の名を 彼の者の名を
(大国史29-114)

『二度登場するミラボレアスという語の綴りが若干の相違を見せているという事実については、 古シュレイド王国時代の一種独特な文章表記の問題もあって複雑な議論を呼んでいる。
避けられぬ死という表現は、じつに言い得て妙である。古王国末期の混乱を予言するかのようなこの記述は、多くの神秘学者や宗教家のしばしば引用するところともなっている。 』

ミラボレアスなどという存在は、幻想や創作であるとの見方が一般的である。事実、ギルドでも一部の者にしか存在を信じられてはいなかった。
そのため黒龍のモンスターリストはその体を成しておらず、それ自体が御伽噺の童話として扱われている。
現在は、 黒龍を指す言葉としてミラボレアスの名が使われている。
しかし、言語学を遡ると、より広義な意味合いが見えてきた。 「運命の戦い」を意味し、黒龍とそれ以外の命のすべてを賭した戦いの顛末、その一連のなかで起こった現象を指して 「ミラボレアス」 と呼んだという。
現代を生きる我々にとって御伽噺に登場する魔王のような印象を受ける名称も、かの龍に対して当時の人々がどのように向き合ったのかが慮られるだろう。
周辺各地には、その存在が招いた惨劇の壁画も残されており、 竜人族の口伝においても禍々しい脅威として在り続けることから、ミラボレアスは実在したと考えられてきた。
曰く、 全ての命を脅かす災い。





「大きな角と翼を持った黒い古龍であった。地を四つ脚で這い、立ち上がるとその威容に足が竦んだ」 との伝承も残る。 我々の知る、 どの古龍とも異なる容貌がうかがえる。
脊椎を守る漆黒の甲殻は体表を覆う鱗の一部が成長したもの。隙間なく多層に重なっており、並の武器では歯が立たない。
後脚に見られる四指の形状から、似た脚を持つ竜人族との関わりを考察する者もいるが、それこそ飛躍が過ぎるのではないか。
歪に波打つ大小4本の角は黒光りする妖しい魅力を放ち、凄まじい強度を誇る。龍の力を宿すとも云われ、 これを破壊できればブレスの威力を抑え込めるという。





背中に生やした翼は、コウモリを想起させる形状。細かな鱗と皮膚のシワが目立ち、甲殻は少ない。皮膜の縁には、亀裂のように入り込んだシワがいくつも確認でき、厚鱗と共に幾星霜を生き続けてきたこの種の年齢を物語る。
胸部の甲殻には金属が焼き付いており、体温の異様な高さをうかがわせる。
「ねぐらに集めた武具が、 体温で溶けて皮膚に付着した」 と言い伝わるが、 真偽のほどは定かではなく、這いずりや倒れ込みで付着した可能性も否めない。
ミラボレアスの体内において、 龍属性エネルギーを宿す 「古龍の血」は検出されていない。
他の古龍種とは一括りにできない要因のひとつと言えよう。




・活動
現大陸においてシュレイド地方は古くから立ち入りが禁止されており、民間では僅かな書の内に記されるだけの幻の地として語り継がれていた。途轍もないモンスターが一夜にして焼き尽くしたとも言われているが、記録の多くが失われた現在ではおとぎ話の類――そう、思われていたのである。
とある討伐クエストでシュレイド城に赴いたハンターは、何やら計り知れないほど恐ろしい体験をしたらしく、 話を聞こうとしても耳を塞いで頑なに拒絶するばかりである。 かろうじて、「バリスタの照準器を覗いたら上空から巨大な火球が・・・・・・」 と、 消え入るような声で語った。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1591298362439241731?s=19






出現は必然なのか。 雨天に広がる不気味な空模様と共に、此度シュレイド城に現れた黒い龍。 それが「ミラボレアス」なのか、かつてシュレイド城を壊滅させた「ミラボレアス」であるのかは定かでない。 仮に同一の個体と考えれば、優に数百年以上の歳月を経ていることになる。
ギルドが保有する公式の書簡を見るに、 最も近くに現れたとされるミラボレアスは1000年ほど前のシュレイド地方であった。
先の大戦後、シュレイド城に棲みついたとされるが、城内を寝床としていたのか、周辺の山岳地帯や地底などの洞窟に潜んでいたのか、その実態は明らかになっていない。
およそ1000年もの間、休眠状態にあったと考えるのも、いささか無理があるかに思えるが、そこはヒトの尺度で計るべきではないのかもしれない。かの者にとっては、ひと眠りに過ぎないと考えるほうが自然だろう。
一国を滅ぼした脅威として、伝説に名を遺す黒龍が、何処から、 どのような理由で現れるのかは不明である。シュレイド城に棲みついている、とは信じ難く、時間や空間をも超越した歪みに身を置く存在なのでは、と考える者もいる。
にわかには信じがたいが、何処かの砂漠において異世界との繋がりを示唆する者がいたと、そんな突拍子のない噂もある。 ただ、もし仮に同様の事象がシュレイドにも起きたとするならばと、考え悩むほどに傾倒も深まるものである。 黒龍の出現を機に、かの者を退けた世界線と、 それを成し得なかった世界線が生まれる可能性について。 史実を違える並行世界の存在を仮定すれば、それが御伽噺であれ腑に落ちる部分もある事も事実なのだ。

かつて、 ラオシャンロンと呼ばれる巨大な古龍が、ミラボレアスから逃げるような動きを見せていたという。 一方で、 ミラボレアスが他のモンスターを蹂躙したような話は残されておらず、ヒトが築いたシュレイド王国が標的となった理由なども、現在のところ不明である。
わらべ歌で唄われる 「キョダイリュウノゼツメイニヨリ、デンセツハヨミガエル」の一節は、時代により様々な解釈がなされてきた。
此度のミラボレアス出現は、赤龍と呼ばれる巨大なムフェト・ジーヴァの存在が引き金になったのだろうか。
黒龍は古龍らの持つ力、その全ての力を等しく平らげる存在であるからして、可能性は否定できない。

文字数制限の関係で、本記事は分割記事となります。続きは【古龍種の書 黒龍 ミラボレアス 下巻】をご覧下さい。

古龍種の書 煌黒龍 アルバトリオン

2024-08-25 23:31:32 | 古龍種




「煌黒龍」

アルバトリオン
Alatreon
古龍種
古龍目 煌龍亜目 アルバトリオン科
全長約2969.63cm
全高1006.10cm/623.8cm(肩までの体高)
脚の大きさ152cm
・狩猟地
現大陸…神域、溶岩島
新大陸…幽境の谷





・概説
「暗黒の王」「破壊の象徴」とされる古龍種にして、その名を呼ぶことすらもはばかられる禁忌の存在。あらゆる天災を操り、あらゆる生命を奪うとされ、かの龍の後には死しか残らず、その到来は人類にとって終焉を意味するとも云われる。





常人では立ち入ることすら許されない神域に存在するというが、そもそも神域の存在すらも明らかになっておらず、言わんやその姿すらも。





かろうじて聞き集めた煌黒龍についての情報も様々。ある者は稲妻のように白い光を放つと言い、煮えたぎるマグマのように赤かったと言い、夜の闇より黒いと言う。そして、最後には口をそろえてこう言うのだ。その姿は恐ろしくもあり、神々しくもあった、と。





あらゆる自然の力を行使するとの言い伝えが残るなか、関わる記録の大部分が焼失している。神をも恐れさせる最強の古龍と謳われ、かの者を黒き光を放つ”神”として崇める者たちも少なくない。見る者によってその姿が異なるという伝聞も、神格化に繋がっている一因だろう。



そんなアルバトリオンの名が意味するところは、「夜明けの凱旋」。天災たる脅威と邂逅を果たしてなお、生を保ち還った者を讃えん。


ただ、これだけは言える–––世界には触れずにおいたほうがいいものもあるということを。





・特徴

通常の鱗に混ざって、ごく希に生えることがあるとされている通常とは逆向きに生える鱗は逆鱗と呼ばれ、高い希少性で知られている。しかし、アルバトリオンの場合は生物の理を覆し、全身を覆う鱗が全てこの逆鱗である。これは極めて珍しい特徴で、アルバトリオンの特異性を際立たせる。なお、新大陸で発見された個体においては、逆向きの鱗を「天鱗」と呼称する。その漆黒の鱗は、触れるものすべてを無慈悲に切り裂く鋭い刃の如しであり、まるで全ての存在との共存を拒むかのようである。金属を思わせる質感が特徴で、青紫色の輝きを纏う。また、全属性のエレメント(要素)が含まれているとされ、鱗のなかでも幻の逸品と評される。


それら逆鱗の集合して形成された逆殻は受けた衝撃を跳ね返し、攻撃そのものを破壊する不壊の鎧であるとされる。通常の生物とは異なり、下から上へと天を貫かんばかりに並び生える無数の逆鱗は、否応にも攻撃的なフォルムを形作る。全身のなかでも、特に大きく目立つ逆鱗が密集する胸部は鱗が変形し、身を守るように肥大化している。なぜこのような外殻を成しているのかは未だ解明に至っていないが、普段は他の生物が寄りつかない、火山の火口や水圧の高い海底に生息しているとも言われており、そうした環境が影響を及ぼしていると推察される。吹き上がるマグマや熱水の噴出から、胸部の保護を担うのだろう。





胸部に生える肥大化した鱗は、飛行時などの姿勢に合わせて胸筋の収縮により鱗が可動し、隙間を埋める形で位置を下げる。首を大きく振っても自傷に至ることはない。

冠状の二又に割れたような形状が特徴的な頭部の角には、ささくれ立った角芯らしき骨が見られる。







巨大な棘とヒレ状の皮膜を備えた尾は見るものを夢幻の世界に誘い込む妖気を帯び、時空を切り裂き、世界をも消滅させるのではないかと噂される禍々しい漆黒の翼は、広げれば闇が拡がったようにも、光が差したようにも見え、見るものに終焉を呼び寄せる。



全身の骨格については、四脚で翼を持つ他の古龍種とそう違いはない。首の長いクシャルダオラと酷似するが、首や尻尾などは太く逞しい。

・活動
目撃例や遭遇例自体が極めて少ない。かつて「神域」と呼ばれし土地での目撃例以降、新大陸「幽境の谷」における最近の遭遇まで目立った目撃報告はなかったが、突如として幽境の谷へと姿を見せた個体は、深部一帯を焦熱で包み込んだ。
https://x.com/MH_official_JP/status/1241341069431697408?s=19

その凄絶なる光景を前にした者へ、畏敬の念をも抱かせる。もしアルバトリオンがこの谷に留まり続ければ、ここが神域と呼ばれるようになったかもしれない。
それまでの常識を遥かに超えるこの存在に対し、調査団は総力を挙げて観察し、編纂することに成功した。
https://x.com/MH_official_JP/status/1277874742024826881?s=19
かの地は赤龍と呼ばれるゼノ·ジーヴァの成体の棲み処であり、幸いにも彼らが直接争う事態には至らなかったものの、いつ激突してもおかしくない状況にあった。観測隊の報告によれば、明らかに幽境の谷を目指しているように見えたという。つまり、目的は赤龍の存在にあったと考えて間違いなさそうである。
到着してほどなく、赤龍の痕跡を一掃するかの如く、アルバトリオンは豪炎を噴き、周囲を火の海に変え、繭を焼き払う。その姿からは、憤りのような感情さえ感じられた。
古龍ほどの存在になれば大陸規模、いや、星の規模で縄張り争いをしているのかもしれない。





・能力
超常の力としての存在たる本種が操るのは、あらゆる属性。自らに宿す属性が非常に不安定なため周囲の天候をも急変させてしまう、まさに”天災”と呼ぶべき能力である。

炎活性状態と氷活性状態で異なる色を放つ生物発光が、見る者の印象を変えてきたのだろう。それぞれの状態において、相反する属性を含んだ攻撃の蓄積により、活性状態の形態変化を抑え込める事実が確認された。
新大陸では炎活性状態と氷活性状態に加え、龍活性状態を含めた3つの形態変化が確認された。鱗や甲殻の隙間から漏れ出す光の色の変化から、外見上でも活性状態の違いを視認できる。見る者によって姿が異なると聞き伝わる話も、これらが裏付けとなろう。龍活性状態では、体表の蛍光部が紫色の微光を放つ。この身体に赤白色の龍雷を纏い、火と氷を含めた5つの属性を操ってみせる。




炎と氷、活性状態の切り替えには膨大な龍属性エネルギーを必要とするのか、龍活性状態にてエネルギーの増幅を図っているように見える。いまだ知られざる捕食に類する行為が確認されれば、研究も深まるだろう。アルバトリオンには、火や氷といった属性にまつわる体内器官や生態行動が確認されていない。恐らくは、体内で生成および循環させている龍属性エネルギーを元に生体活動を維持している可能性が高い。炎活性状態や氷活性状態は、龍属性エネルギーをそれぞれの属性へと転換し、発現させているのだろうか。煌黒龍の体内を巡る未知なるエネルギー、龍属性。雷属性や水属性の生成をはじめ、それらが作用して火属性や氷属性の源になると考えれば、本種の力の根源にも迫れそうである。




一方で、属性を制御する機能が頭部の角に備わる可能性は、古くから推察の種であった。龍活性状態における角の破壊により、炎と氷の活性状態の切り替えを妨げられ、一時的に属性の制御に支障をきたした事実からも、見当外れではなさそうである。

・危険度、戦闘能力
己が領域を侵犯する痴れ者があれば、咆哮を以て威嚇を行う。

https://x.com/gagieru_seltas/status/1588870039435870209?s=19





神域で確認された個体においては火属性と龍属性を発現させる状態と、雷属性と氷属性を発現させる状態においてはそれぞれ前者は地上・後者は空中と、主な行動域までもが変化するという。





鋭利な角での突き上げや突進、前脚の爪の叩きつけといった直接攻撃は無論のこと、炎活性状態での爆炎を伴う火炎のブレスの規模は着弾地点の岩盤を破壊し吹き飛ばすほど。水属性を持つ可燃性の液体を撒かれれば、更なる猛威を振るう。






氷活性状態では高空から氷塊を雨の如く降り注がせ、ブレスは猛吹雪の如き規模と威力。たとえその地が灼熱の溶岩の上であっても氷塊を形成する。加えて地面に生成された氷柱へ落雷すれば爆発を伴い、一つの属性攻撃だけを警戒するだけではその脅威に抗う事はできない。






活性状態にある属性を生かした強力なブレス攻撃を軸に、広範囲への落雷や水のブレスといった活性状態を問わずに操る属性も脅威の一翼を担う。どんな姿であれ、水撃や雷撃が脅威を倍増させる。

龍活性状態で濃縮した、全ての属性を内包した極限たる衝撃波を放つその攻撃は、「エスカトンジャッジメント」と名付けられた。正しくは、アルバトリオンにとって攻撃に類する行為ではないのかもしれない。

https://x.com/MH_official_JP/status/1282111837337645056?t=WncseCna2miZZZoG7zwYrA&s=19

龍活性状態から変化もしくは氷の活性状態へ移行する際に、途轍もなく強大な複合エネルギーを放出する、ただそれだけのこと。天災地変に匹敵するこの力は、万物の生命力を瞬く間に奪い去るという。無慈悲なる閃光と静寂が、辺りを覆い尽くす。

エスカトンジャッジメントで爆発的なエネルギーを放出したのち、大規模な爆発を伴う炎活性状態か、無数の氷結晶の生成を伴う氷活性状態へと移行する。灼熱と氷結の力で、周囲の景観までも激変させてしまう。

淘汰の試練を生き延びられるかどうかは、神と狩人のみぞ知るところであろう。



・利用
アルバトリオンの素材を元に作られた武具。禍々しくも神秘的なる力に因りて、万物を破滅に導かん。纏いし漆黒は常闇。そこには光が届く余地など介在しない。与えるは抗えぬ絶望。神をも畏怖させる力の深淵を具現する。



天を向いて生え揃う逆鱗の如く重ね組まれた形状と、その間からあふれ出す紫色の光が、名状しがたい異質さを放つ武器類。人智を超えた極大の龍属性を宿している。

切っ先から刃元、拳籠さえも相手を葬り去るためだけに設計され、扱うには熟練を要す。この武具を手にするような者はもはやハンターではなく、英雄と呼ばれるにふさわしい。
煌黒龍の素材加工は難を極めるが、中でもスラッシュアックスの製作には非常に高い技術力を要する。こうして完成した黒の剣斧は工房技術の粋を集めた結晶と言ってもいい。
ハンマーは、どれほどの破壊力を持っているか説明する必要もない。問題はどう扱うか。まるで使い手を試すかのようなその形状は、熟練のハンターすらもひるむ。龍を護り、人の世界を破壊するための武器なのだとあう伝説も、その禍々しさに拍車をかける。
武器からあふれ出る暗黒の力は、振るうたびに闇を生み出し、自らもその闇に溶けゆくという。光に惑いし心弱き者が持てば何者かの声が頭に響き、輝きに魅入られた者は意識を奪われ、やがて人の心を失うとされ、いずれは龍と化してしまうとも。
模したるは統天角か凶爪か、あるいは邪翼か。剣戟は天を裂き、猛射は大地を揺るがす。それは天災の具現。真の使い手が現れたとき、人の世は黄昏れ、龍の夜明けが訪れるという。




見る者を畏怖させるその姿形に、防具の形をとりながら、その向こうに禍々しい古龍の姿が浮かび上がってくる。いや、人によっては神々しいと感じるのかもしれない。この得体の知れない防具を、エスカドラと呼ぶ。

人の姿に煌黒龍を生き移したかのような防具は光を喰らう深淵の具現とされ、仇なす全てを破壊し、あらゆる脅威を退ける不壊の鎧。しかし強大な力を与える代償に、持ち主の命を求めるという。煌黒龍の神秘を得れば、属性への抵抗力が手にした武器の属性をも増強する。
このエスカドラシリーズと呼ばれる防具のスケッチは、ある書士隊員が偶然に立ち寄った工房で入手したもの。その隊員によると、老いた職人から半ば押し付けられるように渡されたこのスケッチは、驚くことにほぼ完成形でありながら、その職人は「もうこれを作ることはない。作るようなことがあってはならない」と呟いたという。隊員はその姿とスケッチを見て“煌黒龍”の伝説を思い返したと述べている。
・ソース
MH3G
MH4G
MHXX
復刻ハンター大全pg.304.315.327.336.350.356.407
DIVE TO MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE モンスターハンターワールド:アイスボーン 公式設定資料集pg.271〜275.390〜393.469.472
モンスターハンター発想の法則
2禁忌の書pg.40〜47



古龍種の書 蛇帝龍 ダラ・アマデュラ亜種

2024-08-24 19:55:07 | 古龍種




「蛇帝龍」
ダラ・アマデュラ亜種
Shah Dalamadur
古龍種
古龍目 蛇龍亜目 アマデュラ科
全長44039.7cm
全高8226.5cm(上半身)
脚の大きさ1273cm
・狩猟地
千剣山




・概説、伝承
古の古文書を解読し、その存在が明らかとなった古龍。
千剣山にてその姿を現すと予言されており、古文書には “不朽不滅を謳う帝” や “蛇帝龍” などと記され、神として崇められたとも言われる。



古文書には体色について複数の記述があるなど、その正体や生態は全て謎であり、実在すら疑わしいほどだが、 ダラ・アマデュラの存在が確認された今、単なる言い伝えや古文書の一節という理由で一笑に付すことはできない。

古くから伝わる御伽噺では「巨大な山が生まれ変わる時、天地は赤く染まる」とも云われ、蛇帝龍の出現は「死と再生の象徴」として、その伝承が伝わる地において畏れられているという。蛇帝龍の出現は天を裂き大地を割る破壊の嵐の発生に他ならないが、それは同時に地をめくり山を成す創造としても捉えられていたのである。
伝説では大蛇がその生命を終えるとき、その血は海に、肉が陸に、骨が森となって生命の苗床となることで世界を再生させると云われている。



その天を貫く白銀の巨躯は蛇王龍をも超え、まさに蛇帝の名に相応しい。紅い双眼は心臓を鷲掴みにするような冷酷な光を放ち、並の人間ならその心は一瞥の下に砕かれてしまうという。



その身を包む胸殻は人の造った刃では微塵も傷つけること叶わず、尾は一薙ぎで破壊の嵐を巻き起こし、またあらゆる刃を防ぐ鎧となる。鉤爪は一振りで大地を分かつほどの大災害を巻き起こし、巨大な紅い大扇刃は天をも引き裂き、その傷口から流星を喚び込むという。背に立ち並ぶ剣鱗は災いを具現化したかのような赤色に染まっており、『赤棘の帝冠』とも称され、近づく者の運命を断ち切るとされる。



古文書を読み解き、対峙したハンターに拠れば、接触した地面が熱せられ、溶岩が噴出したという報告があるが、これは”天地が赤く染まる”という伝承の一節とも重なる点がある。

一説には、これは何らかの要因によって蛇帝龍の新陳代謝が極端に活性化しているためではないかとされるが、対峙したハンターの、衣を脱ぐように鱗が剥がれ落ちるのを見たという証言から、この姿は蛇王龍が脱皮を遂げた直後の姿であり、新陳代謝の活性化もそれに起因するのではとされる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1588050573835702273?s=19
・危険度、戦闘能力
蛇王龍を屠った経験を持つハンターであっても、蛇帝龍と対峙すればその圧倒的な覇気に気圧され、思わず身をすくめてしまうという。




脱皮を遂げた直後であるためか非常に気性が荒くなっており、古文書を読み解き挑んだハンターによればその攻撃は蛇王龍をも越える程に苛烈であり、接触した岩盤から溶岩を噴出させる性質も相俟って並ならぬ危険性を持つとのこと。






・利用
蛇帝龍の素材を用いた武具。その性能は同武器種の中でも最高峰、高い攻撃力を誇る。蛇帝龍の素材を用いた防具は身につけた生命を光で照らして包み込み、夜明けに導き、救い助けるとなど、武具、防具共にそれぞれに伝承が伝わっている。
・ソース
MH4G
ハンター大全4 pg.64.65.118.258.259
モンスターハンター 発想の法則2 禁忌の書 pg.98〜100

古龍種の書 蛇王龍 ダラ・アマデュラ

2024-08-23 23:46:39 | 古龍種




「蛇王龍」
ダラ・アマデュラ
Dalamadur
古龍種
古龍目 蛇龍亜目 アマデュラ科
全長44039.7cm
全高8226.5cm(上半身)
脚の大きさ1273cm
・狩猟地
千剣山





・概要、特徴
千の剣を携え、大地の全てを覆す』。
太古の昔より御伽話の中で語られていた伝説の古龍。
現在確認されている生物の中でも最も長大な体躯を誇る、蛇のようなその姿から「蛇王龍」と命名され、あまりにも巨大なその全貌を双眸で捕えるのは不可能であるとされる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1587437927335751680?s=19





身体の大部分を鋭い刃のような独特な鱗”剣鱗”で覆い、それが連なる姿から『千剣の王冠』とも称される。中でも背部に存在する特に発達した剣鱗を扇刃と称する。
背部を除く全身は金剛の如き強靭さと伸縮性を併せ持つ鋼皮に覆われ、これらは練磨された刃すら通さない鉄壁の鎧であると共に、獲物を締め上げる武器でもある。




中でも朱く明滅し、高熱を発しながら静かに鳴動する禍々しい胸殻は、金剛にも勝る蛇王龍の皮において最たる堅さを誇る。
その巨大な躯体を支える骨は「渦巻骨」と呼ばれる独特なもので、力強く捻れた構造が計り知れない強度を生むという。


峰巒を幾重にも取り巻いてしまえるほどに長大な躯体は大蛇を思わせるが、蛇王龍は鉤爪を備えた前脚を持つ(後脚は痕跡として突起が残る程度)。
そのあまりに巨大な前脚の鉤爪は地を捉えれば大地と生物を土地ごと深く抉り取り、そのまま無慈悲に握り潰してしまうため、削られた土地には何も残らない。




その人智を超えた巨大さ故に、御伽話では“千古不易を謳う王”と、生物などではなく天変地異だと語られており、正式に確認されるまでは完全に御伽噺の中の存在と考えられていた。
それゆえ、生態は全てが謎に包まれている。





そうした御伽噺で語られる天災や伝説の生物の出現地を記していくと、千剣山にて「途轍もなく大きな蛇の話」という共通した内容の伝説が集まることが判明し、発見に至った。

とある御伽噺の中では、身震い一つで山を削り崩し、地殻変動をも起こしたと語られている。一度動けば異常な地形変動を引き起こし、咆哮を聞けば地が捲れ、通り道は深い谷となり、地脈を引き裂き、尾を打ち付ければ天災として人の世を乱す。
⬇咆哮
https://x.com/gagieru_seltas/status/1587428879211253761?s=19


その事から千の剣を携え、地を削り、山を成し、地を食み、絞る者とも称される。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1587417999597715456?s=19




事実として、蛇王龍が巣食う千剣山の一帯は蛇王龍がその岩肌を這い回り、山々を引き裂き続けたことで、常識では考えられない形状と化した異形の山々が無数に屹立しており、奇異な地形が広がっている。
またシナト村近傍に聳え立つ、氷柱のように細く尖った奇妙な山、「天空山」の成り立ちに、このモンスターが関わっていることを示唆する逸話が存在している。



御伽噺を解釈すると、”怪我を負った長虫”が苦痛のあまり岩に巻き付き、絞り上げてのたうち回ったことにより、それが歪で不安定な地形の山々となってしまったのだ、という。
天空山はかつて発生した想像を絶する地殻変動の影響で、奇異な形状に変貌したとされるが、その地殻変動の原因こそ、蛇王龍なのではないか。
実際に現在の天空山では絶えず落石が発生するという怪現象が見られるだけでなく、空中に浮いたような足場、何かによって崩れ去ったような岩肌など、自然に形成されたとは考え難い地形が多数存在しており、過去に外的要因による破壊がもたらされていたとしても不思議ではないと感じざるを得ない。
新大陸に赴いた第5期調査団から、本種に関する驚くべき報告がもたらされている。
大陸を超えて古龍の死地となるという「瘴気の谷」において、道となっている巨大生物の骨が、遭遇したことがあるハンターの話ではこのダラ・アマデュラに非常に近いものであるらしい。
現大陸で生息するすべての生物の中で最大級の大きさを誇っていた古龍に近い種が、なぜここで見つかるのか。 そして現大陸でなぜ最近まで発見されていなかったのか。 この2つには何か繋がりがあるのか。 複数のダラ・アマデュラが折り重なっているようにも見えるが、今は真実を知る由もない。
しかし、 ダラ・アマデュラはこの全体を覆うまでの大きさではなかったとの証言もあり、このダラ・アマデュラに近い種の死骸は固有種なのか、それともこの地へ来てさらに大きく成長したものなのかは不明であるが、遥か古の時代にこの地に渡り、生命を終えた個体であることは間違いなく、”ダラ・アマデュラ古代種”と呼べる存在であろう。




・能力
規格外の巨体から存在そのものが計り知れない災厄となるが、加えて蛇王龍もまた、他の古龍種と同様に天災を彷彿とさせる超常的な力を持つ。
蒼白に光り輝く、謎の力を有している事が確認されているのである。それは黄金に輝く粒子を伴う蒼い光であり、胸殻から漏れ出るそれすら生物を焼き焦がすほどの熱を発する代物であるが、それだけでなく、これは今まで定められた火や水、龍といった既に既に分類されている属性すべてと異なる特異な属性だと考えられている。

また、ダラ・アマデュラが現れるとその一体を光が照らし、流星の如く上空から無数の岩石が降り注ぐという、常識を遥かに超えた天変地異の能力・現象も確認されている。

これを“凶星”と呼び、降り注がれた岩石を調査・研究した結果、現在この地上では採掘されたことのない物質が混ざっていると報告を受けている。



・危険度、戦闘能力
その規格外の危険性の高さから、発見から間もなくハンターズギルドでは急遽協議が行われ、ダラ・アマデュラ討伐に全力が尽くされる事となった。
もしきまぐれに移動をしたとすれば、周囲の地域一帯の地も山も谷も塵と化し、その破壊は世界規模となるとも予測される。




蛇王龍は蒼白に輝く正体不明のエネルギーを自在に操ることにより、己の玉座たる山を侵す不届き者を排撃する。
体内で凝縮したその力を口から放出し、凄まじい爆発で一帯を吹き飛ばす、膨大なエネルギーを山を覆い尽くす極大規模の閃光の渦として吐き出すなど、想像を絶する規模のブレスで眼下の全てを掃滅する。


更に驚くべきことに、『凶星』は蛇王龍の力に呼応して発生しており、定めた対象の周囲に正確に落下させることはもちろん、雨のように無数の隕石を降らすことすら可能であるという。




超弩級の巨躯はその一挙手一投足が無慈悲なまでの破壊となってハンターを襲い、鉤爪の備わる巨大な前脚に削られた土地には何も残らず、鞭の様に打ち付けられる尾殻は大地を激震させ、大きく裂けた口を開いての突進は進路上の全てを殲滅する。
怒れる蛇王龍は己の玉座たる千剣山の峰々の破壊すらも厭わず、徹底的に自身の逆鱗に抗う痴れ者を打ちのめす。その猛攻には逃げ場などなく、ただ破壊と蹂躙の嵐が一帯の全てを無に帰すのみである。




・利用
万一にもこの蛇王龍を制した英雄となり、その素材を得ることが出来たとすれば、その超硬度の鋼皮や剣鱗が密集した尾鱗は武具の性能を飛躍的に高める最高の素材となることに疑いの余地は無いだろう。
他に類を見ない程の異常な質量を持つ凶星の転用は困難を極め、この物質が利用された武具は数えるほどしか存在しない。


また、それらの素材を用いた防具ともなれば正に逸話の顕現、祝福と栄光を浴びる英雄の証明に他ならず、その銘は反逆と暴動を意味するという。編み込まれた鋼を思わせる皮は驚異的な硬度を誇ると共に柔軟性にも優れ、急所となる関節部を保護する。




ダラ・アマデュラの素材を用いた武器。蛇龍の如き容貌を持ち、その作成には多難が伴うが、その性能は同武器種の中でも最高峰、高い攻撃力を誇る。その武器を携える英雄には、相反する二つの意味を刻まれた魂の祝福があると伝えられている。
・ソース
MH4G
ハンター大全4 pg.64.65.118.258.259
モンスターハンター 発想の法則2 禁忌の書 pg.98〜100

古龍種の書 骸龍 オストガロア

2024-08-18 23:29:45 | 古龍種





「骸龍」

オストガロア
Nakarkos
古龍種
古龍目 骸龍亜目 オストガロア科
全長約3547.57cm
・狩猟地
竜ノ墓場








・概要、特徴
古代林の深奥にその大口を開ける、無数の竜の骸が堆(うずたか)く積みあがった「竜ノ墓場」と呼ばれる地下空洞を根城としている異形の超大型古龍。
骸の山の中で蠢く姿から「骸龍」と称され、呻くような咆哮を上げることから『怨嗟の慟哭』、また妖しく青い光を放つ様子から『奈落の妖星』等の異名を持つ。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1649960252119605249?s=19



ココット山の麓などに伝わる伝承では「双頭の骸骨龍」と呼ばれ、山の如き胴体から骸のような頭蓋を備える一対の長大な頚を生やした怪物とされていた。
その事からハンターズギルドからは『双頭の骸』とも呼ばれていた。しかし、伝えられていたその姿はあまりに現実的に考え難いものだったため、以前はその出現が噂として流れても、与太話として取り合わない者も少なくなかったという。





その正体は、古龍種の中でも群を抜いて異様な容貌を持ち、その実態は海洋性の軟体動物である
体躯は伸縮性のある群青色の皮質であり、青い斑紋が美しい。頭部は巨大で、無数の棘状の牙を備えた口を持ち、その周りには粘りのある角質化した皮膚に覆われた腕「口腕」、そして一対の「触腕」を備え、体内には烏賊骨と呼ばれる貝殻が存在している。

・生態、食性
未だ生態には多くの謎を持つ。貪欲なまでの食欲の旺盛さを持ち、その捕食行動からその地の環境バランスを崩してしまう。


正体こそ判明していなかったものの、目撃情報自体はかねてよりあらゆる地域で存在しており、粘液を用いてモンスターを絡め取って捕える様子が確認されていた。海に囲まれた古代林の奥地にある竜ノ墓場は海と繋がっており、そこから餌を求めて大海原へ繰り出すようである。






様々な地域で目撃情報がある事も、その事に起因する。

古代林奥地に迷い込んだモンスターを捕食する他、海では触腕から分泌する粘液の匂いで小魚を呼び寄せ、それを狙って現れた中型海竜種を捕食しているが、稀に大型海竜種が現れる事もあり、壮絶な戦いを繰り広げるという。竜ノ墓場では捕食された大型の海竜種や、果ては大海龍ナバルデウスの子供の骨すらも発見されており、本種が場合によっては他の古龍種すら獲物として捕食してしまうという恐るべき生態が示された。









捕食を行う領域は極めて広く、竜ノ墓場では火山地帯に主に生息する獣竜種の骸骨が発見されている他、遥か上空を航行する飛行船が撃ち落とされた例もあり、呪われた空域とも称されていた。
果ては沿岸部の村々にさえも被害報告が存在し、「一夜にして幼子を含めたほぼ全ての村人が喰われ尽くされた」という、極めて甚大かつ凄惨な記録も残されている。
また、慎重かつ狡猾な性格であり、捕らえた獲物は自らの巣に持ち帰ってから食す習性を持つ。その際は噴気孔から水をジェット噴射することで素早く遊泳する。





生息が確認された地下洞窟に『竜ノ墓場』の名が与えられたのは、この捕食された数多のモンスターの骨が散乱している光景が由来であることは言うまでもない。





巨大な頭部に裂け目のように開いた口には「喰砕牙」と呼ばれる無数の棘状の牙を有し、飛竜の骨を易々と破砕する咬力で以て捕らえた獲物を噛み砕く。
また、背中及び側面には粘液を噴出する孔があり、凝縮した粘液を大砲の如く射出、上空や遠距離にいる獲物を狙い撃つことで動きを封じる。






しかし本種の最大の特徴は、捕食した生物の骨を纏うという生態を持つ点である。頭部は勿論のこと、背部や触腕に至るまで、正しく全身を骨で覆い尽くしているに等しい。

触腕の先端には朽ちた竜の頭蓋骨を装甲のように備えているが、これこそがかつて本種が「双頭の骸」と見做された要因である。



触腕先端の孔からは凝縮した粘液を水流の如く放つことが可能で、傍からはあたかも「竜頭の口から液体ブレスが射出されている」ように見える。



なお、粘液には獲物を拘束する粘着性の他、骨の腐食や劣化を防ぐ効果があり、これによって骨を硬質化させることで、極めて高い防御力を獲得している。
特に頭部を保護する巨大な骨は分泌される粘液を浴び続けた事で凄まじい硬度をもち、業物であっても傷付ける事は困難。








更には捕食した獲物の骨の部位の性質を把握した上で武器として保存している事が判明しており、更にこの骨塊は餌となったモンスターの残骸をそのまま使っているのではなく、オストガロア自身が改造を加えることで武器や擬態の機能を高めたものであることが判明している。
複数の骨や他の自然物を組み合わせることで、武器としての殺傷力を高めたり機能そのものを付随させたりしているようで、雷骨塊は海竜の背電殻には蓄電機能があるのみで発電機能は無いことを理解し、電気石などの発電機能を持つ他の自然物を自ら組み込み、合体させたものだという。
骨を道具として扱うばかりか、それを基に自らが改造を加えて新たな道具を作り出すことから、オストガロアは本能的に極めて高い知能を持つと考えられる。





・危険度、戦闘能力
普段は頭部を地面や水中に潜め、背部と腕を対象へ相対させて行動する。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1539901744880033793?s=19

これは「索餌形態」と呼ばれる獲物の探索と捕獲を行う形態であり、触腕での叩き付け、粘液の塊の発射や触腕から放たれる粘液のブレス、巨体による突進といった比較的単純な攻撃で獲物の捕獲を試みる。





太く長大な触腕はそれそのものが恐るべき凶器であり、振り下ろせば大地を揺るがす衝撃と共に獲物を叩き潰し、地中から突き上げれば地面ごと獲物を吹き飛ばす。 骨の双頭を思わせる触腕はそれぞれが個別の意思があるように動き、獲物を翻弄する。





小山の如き巨体から繰り出される突進は進路上の全てを薙ぎ倒し、接触したあらゆる動物を塵の如く吹き飛ばす程の威力を誇る。
放たれる粘液は獲物の身体に纏わりつき、獲物が逃れようと動けば巣の中に堆積した骨が粘液に絡め取られることで完全に身動きを封じてしまう。





獲物からの反撃によって触腕に大きなダメージを負った場合、禍々しい咆哮と共に水中に潜んでいた本体が姿を現す。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1539903671294496768?s=19

この状態は「捕食形態」と呼ばれ、捕食時及び外敵とみなした相手を撃退する際に真の姿を見せ、本気で仕留めにかかろうとする極めて危険な状態である。








この形態では、竜骨を纏っていた触腕の先端に「骨塊」と呼ばれる特殊な性質を持ったモンスターの骸を装備して擬態を行い、更にその骸の特性を用いた攻撃を繰り出すようになる。 纏う骨塊には爆鎚竜の骨と思しき凄まじい破壊力を備えるもののほか、大規模な爆炎を巻き起こす斬竜の骨塊、爆発性の粘菌を纏った砕竜の骨塊、激しい電撃を発生させる海竜の骨塊などが確認されており、それらを巧みに使い分けた大規模な波状攻撃によって獲物を仕留める。





そして、捕食形態に移行したオストガロアはその身に宿した膨大な龍属性エネルギーを解放し始め、それに伴って頭部に装着された巨大な骨の内側の粘膜が輝き始める。そして更に口元を中心に赤黒い龍属性の稲光が迸り、周囲一帯に粒子を発生させるほどの龍属性エネルギーが発露するようになる。





触腕先端から放出するものは粘液から龍属性エネルギーに転じ、溢れ出るエネルギーを光線の如く連続で照射、前方一帯を巻き込む大規模攻撃を繰り出す。





そしてこの捕食形態における最大にして最強の攻撃が、『瘴龍ブレス』である。口内に集約した龍のエネルギーを超極太の龍属性ビームとして発射するこのブレスは、発射された進路上にいる全てを跡形もなく吹き飛ばすほどの壊滅的な破壊力を誇り、そのまま周囲を薙ぎ払うことで並み居る障害物や外敵を悉く滅却してしまう。


事実、このブレスは骸龍が斃れる寸前に放たれたものでも広大な洞窟の天井の一部を超巨大骨の残骸ごと貫通して崩落させ、空を覆う分厚い雲を吹き飛ばしたという目撃報告もある。







あまりの威力からオストガロアの巨体をもってしても後退を余儀なくされるため、発射直前に触腕を地面に食い込ませて本体を固定させることで反動を軽減する。


なお、獲物から反撃を加えられ続けると骸龍は興奮状態に突入し、全身の粘液が発光。更にそれに反応した周囲の発光プランクトンが不気味に光り始め、骸龍を中心とした一帯は蒼い光に包まれ、美しく幻想的な風景に様変わりする。




その様子は竜ノ墓場の外からでも窺えるほどで、闇の中に星の海のように煌めく光は見惚れるほどに美しい。しかし、その光の渦中には怒れる骸龍が暴れており、この美しさの裏には恐るべき脅威が存在することを忘れてはならない。


・利用
オストガロアから得られる素材は、その性質に謎こそ多いものの変質・硬化した骨は極めて頑丈で強度の高い武具の素材になるとして高く評価されており、特に骸椎骨は加工もしやすい素材として重宝される。また、本体の皮も伸縮性が高く良質な皮素材となる。





オストガロアの防具は纏う骨を利用したものと本体から得られる素材を利用したものが存在。一切衆生を恐れさせると云われるだけあり、骨をふんだんに用いた防具は異様な禍々しさを放つ。反面、本体から得られる素材を用いたものは群青色の外套が美しく、狩人に希望を与えると云われる。





オストガロアの武器は纏う骨を素材にして生み出される。武器を象って骨を組み上げたような形状は不気味だが、オストガロア本体の素材を用いて強化する事で滑らかな群青色の皮質に覆われ、その姿はまさに宙に瞬く星のごとく、奈落の妖星に相応しい美しい外観を呈するようになる。
・ソース
MHXX
pg.136〜143
https://mhcrown.com/ranking/size/all/