秋津蛉のモンスターリストⅡ

モンスターの生態情報に特化したブログです。咆哮、捕食シーン、生態行動、素材、防具、武器とその説明文まで全てを網羅!

古龍種の書 豪山龍 ダレン・モーラン

2024-08-17 23:41:36 | 古龍種




「豪山龍」
ダレン・モーラン
Dah'ren Mohran
古龍種
古龍目 峯龍亜目 ダレン科
全長11446.5cm
全高2693.6cm
脚の大きさ639cm
・狩猟地
大砂漠




・概要、特徴
バルバレギルドの管轄域に広がる大砂漠で、ある程度定期的に目撃される超大型古龍。
同じく峯龍亜目に分類されるジエン・モーランは近縁種に当たり、形態や生態にも共通点が多く見られるが、より刺々しい形状の外殻が特徴。
その全長はジエン・モーランをも凌駕する11446.5cmを記録している。
砂中を移動することで鉱石が体に付着し、その鉱石によって外殻を形成している。特に長命な個体のそれは分厚い地層のような付着物の層を形成し、計り知れない強度を誇る。




特徴的な赤褐色の体色は、この鉱物が錆び付いたもの。なお、その外殻の層の奥には希少な鉱石が堆積している事がある。
そのため、生きる鉱山としても有名なジエン・モーラン同様、 ダレン・モーランの背中からも貴重な鉱石や素材が採掘でき、ダレン・モーランが訪れると一攫千金を狙って多くの砂上船団が動く。 なおジエン・モーランと同じように、 撃龍船から脚を伝って直接登るためには、その巨体を守っている甲殻を破壊しなければいけない。






砂の海で研磨された紅く深みのある輝きを放つ鱗は、荒々しくも独特な質感を持つ。その艦船の如き巨体から「錆びた岩船」「古船艇」などと比喩され、螺旋状に発達した巨大な角で障害物を粉砕しながら大砂漠を泳ぐことから“豪山龍” と呼ばれる。
バルバレギルドの管轄域の大砂漠では定期的にその姿を現すが、バルバレギルドではこのダレン・モーランの到来に合わせ、「腕自慢祭」と称して名うてのハンターに次々と高難度のクエストを提示し、それらをクリアした者にダレン・モーランの狩猟の許可を与えるというイベントを開催する。
このイベントにて見事ダレン・モーランへの挑戦権を獲得し、尚且つ撃退に成功した一握りのハンターは、ギルドより勲章を授けられ、より大々的にその名を知らしめることができる。




・生態
大砂漠の砂中を遊泳して過ごし、生態は近縁種のジエン・モーランに近いが、砂中に潜る際には全身をドリルの如く捻りながら潜行するなど、行動に特徴が見られる。これは螺旋状の角で堅い岩盤を砕く事で砂漠で深く潜行するためで、より深く潜れる事から生息深度はジエン・モーランのそれよりも深く、体表に堆積する成分も異なる。
ダレン・モーランが出現した場所では、ガブラスやデルクスの群れが姿を現すため、これらの小型モンスターの群れが大砂漠にて確認された場合、ダレン・モーランがその付近を遊泳している可能性がある。


また、砂中に潜航する生態故、潜航中は音を敏感に感じ取って行動する。そのため、狩猟時に撃龍船へ攻撃を仕掛けてくる素振りを見せた本種に対しては、大銅鑼を鳴らして大きな音を轟かせることで大きく怯ませ、攻撃を防ぐ作戦が有効となる。

・食性
大きな口は開くと前脚の付近まで広がり、その口で岩や砂を大量に飲み込むと共に、そこから微生物やミネラル分を摂取している。
・危険度、戦闘能力
ダレン・モーラン以上に攻撃的、かつ戦略的な行動が少なからず確認されている。例えば、大音量の咆哮を放つ事で外敵の動きを牽制する行動も頻度が高い。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1584092245824659456?s=19



ジエン・モーラン同様に高い運動能力を持ち、撃龍船を軽々と飛び越える大ジャンプを見せる。

戦闘では撃龍船に巨大な角や身体を押し付ける攻撃や、ハンターではなく撃龍船に搭載された兵器に向けて噴気孔から岩塊を飛ばし、兵器の使用を封じて来るといった行動も確認されている。

また、撃龍船の破壊よりも自分の身の安全を優先するかのように撃龍船に接近せず、岩石の射出などを中心に距離を開けたまま戦う個体が確認された事例もあり、ハンター達の頭を悩ませている。
ジエン・モーラン同様、極めて発達した肺活量から大量の砂を吸い込み、直後に砂嵐のような大規模なブレスを吐き出す攻撃を持つ。
これに巻き込まれればハンターのみならず、撃龍船も致命的な損害を受ける恐れがあり、警戒を要する行動である。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1584089357702467585?s=19

・利用
ダレン・モーランの素材は息を呑むほどに美しいとされる鱗、岩石すら泡に等しいとされる硬度の甲殻、人々が大地を開拓する際にそのまま道具として使われる角など、いずれも極めて高い価値を持つ。


それらの素材を用いた防具は戦国の世を生き抜いた東方の戦神の魂が宿るとされ、その性能から伝説にまで謳われている。
事実、この防具は用いた希少な鉱石や重厚な造りから極めて高い耐久性を誇るが、使用者の能力を最大限に引き出すことで高い機動力をも両立していおり、これを纏う狩人は戦神が憑依したようと評される。



東方の戦神に捧げられたという逸話も残る豪山龍の武具。振るう度に山野に轟音が轟き、荒ぶる一撃は大地を割り裂くと云われる。
半裸の英雄が魔物を退治したときに携えていたという伝説を持つ剣斧、全てを浄化し、薙ぎ払うと云われる盾斧など、その伝説も豪山龍さながらの荒々しさ。
・ソース
MH4G
ハンター大全4.pg.56.57
モンスターハンター発想の法則 メインモンスター誕生秘話 pg.123


古龍種の書 霊山龍 ジエン・モーラン亜種

2024-08-17 23:32:59 | 古龍種




「霊山龍」
ジエン・モーラン亜種
Hallowed Jhen Mohran
古龍種
古龍目 峯龍亜目 ジエン科
全長11161.9cm
全高2705cm
脚の大きさ607cm
・狩猟地
大砂漠(夜)



・概要、特徴
ロックラックに広がる大砂漠で発見された峯山龍の亜種個体。 月夜に輝く美しい姿から神秘の象徴とされ、 畏怖の念を込めて“霊山龍”とも呼ばれている。
全身が紫色に輝く鉱石で覆われており、背中からは非常に希少な鉱物を採掘できる。
出現の報が流れると大陸中のハンターが押し寄せるほど、誉れ高い狩猟対象である。
通常種と体の特徴が異なることから亜種に分類され、その生態が調査されている。



ジエン・モーラン亜種の骨格については、現在のところ通常種とほぼ同様であると考える向きが強い。砂海の深層に棲息しているという違いこそあるものの、その生態の多くが共通しているためである。おそらく、違いがあるとすれば骨格ではなく体内器官の方にそれが表れるだろう。
体表色以外の相違点としては、砂海のより深層に棲息しているのではないかとする説が有力。その生活環境から、肺活量も通常種より大きいと思われる。
食事の際に砂を同時に体内に取り込む事で知られるが、深層の砂は石英質を多く含んでいるため、それが体液と化合することで水晶状の鉱石となって折出し、通常種との違いが形成されたようだ。

水晶は磨耗に強いため、不純物が砂に削り取られた結果、硬く透明度が高い鉱石として体表に固着したと考えられる。特に透明度が高いものは霊水晶と呼称されている。



・生態
通常種自体の生態の多くが明らかになっていないことも手伝って、亜種の生態にも不明な点が多い。
普段は深層にいるが、夜になると呼吸のため一時的に表層に姿を見せることがある。多くの場合すぐにまた潜るが、満月の夜などには表層に居続けることもあるようだ。
・食性
砂海は元々海であったと考えられている。砂の層の下には珊瑚や貝など多様なミネラル分を含んだ砂岩層が存在しており、それらを分解するバクテリアが発生している。ジエン·モーランは、このバクテリアを砂ごと捕食していると推察されており、おそらくそれは亜種も同様であると思われる。




・危険度、戦闘能力
運動能力は高く、通常種以上に攻撃は苛烈。外敵と判断した標的に対しては、体当たりや喉を膨らませての圧し掛かりなどの巨体を活かした攻撃を積極的に仕掛ける。砂中から突然船に奇襲を仕掛けたり、撃龍船を飛び越すほどの跳躍を見せる事もある。




発達した牙を使って薙ぎ払うような行動や噴気孔から岩を飛ばして攻撃手段とすることも多く、その威力の前ではハンターは勿論、撃龍船でも大きなダメージは免れない。
また、大砂漠への長時間潜行を可能としている肺活量は攻撃にも利用され、砂塵を巻き起こすブレスも恐るべき威力を持つ。




・利用
前述の霊水晶など通常種以上に希少な鉱物を得ることができ、素材はいずれも高値で取引される。貴重な各素材を手にした者は、優秀な素材と共に栄光も手に入れる。とりわけ牙は珍重されるが、並大抵の衝撃では牙はビクともしないことから、入手難度の高さが窺い知れる。
・ソース
MH3G
ハンター大全4 pg.55
モンスターハンター モンスター生態図鑑Ⅹ ジエン・モーラン亜種


古龍種の書 峯山龍 ジエン・モーラン

2024-08-17 23:22:57 | 古龍種




「峯山龍」

ジエン・モーラン
Jhen Mohran
古龍種
古龍目 峯龍亜目 ジエン科
全長11161.9cm
・狩猟地
大砂漠




・概要、特徴
大砂漠に生息する巨大な古龍種で、老山龍すらも大きく上回る巨体を誇り、その全長は実に11161.9cmにも達する。
全長の約二割は上顎から伸びる一対の巨大な牙が占め、後頭部から尻尾には岩山のような背ビレが連なる。その姿から "峯山龍” と呼ばれている。





砂中を遊泳することに特化した進化を遂げており、砂を掻き分ける前脚は大きく発達するのに対して後脚は小さなヒレ状に、尻尾も全体が尾ヒレのような形状になっている。





全身を覆う鱗は一見して砂色に見えるが、これは表面に砂が付着しているためであり、その砂を綺麗に払えば美しい蒼色が現れる。




背中から稀少な鉱石が採掘できることから豊穣の象徴ともされているが、背中から鉱石が採れるという特殊な性質については、 ジエン・モーランの背中部分が鉱石と同様の成分でできているのではないかという説や、 ジエン・モーランの堅い甲殻が泳いでいる間に細かい砂で研磨され、鉱石として生成されているのではないかという説など、様々な推測がなされているが、いずれも明確な答えは出ておらず、調査が進められている。


・生態
季節風が吹く特定の時期にのみ大砂漠に現れ、徘徊ルートを回遊する。
普段は砂中を遊泳して過ごし、周囲の状況を鋭敏に察知する発達した聴覚と肺によって、長時間の砂への潜行を可能にしている。



・食性
砂海は元々海であったと考えられている。砂の層の下には珊瑚や貝など多様なミネラル分を含んだ砂岩層が存在しており、それらを分解するバクテリアが発生している。
ジエン・モーランはこのバクテリアを砂ごと捕食していると推察されており、また砂と共に無数の有機物を飲み込みながら泳ぐことから、その周囲にはおこぼれを狙うデルクスが群がる。 そのため、 峯山龍を捜索する時はデルクスの群れを探すといいと言われている。

残った砂は噴気孔から一気に吐き出される。
・危険度、戦闘能力
咆哮は巨体に見合う大音量であり、間近で聴いたハンターはしばらくの間立ちすくんでしまうほど。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1824073828328415451?s=19






巨体に似合わず運動能力は高く、外敵と判断した標的に対しては、体当たりや喉を膨らませての圧し掛かりなどの巨体を活かした攻撃を積極的に仕掛けるほか、砂中から撃龍船を飛び越すほどの大ジャンプを見せる事もある。





長く大きく発達した牙を使って薙ぎ払うような行動や噴気孔から岩を飛ばして攻撃手段とすることも多く、その威力の前ではハンターは勿論、撃龍船でも大きなダメージは免れない。

また、大砂漠への長時間潜行を可能としている肺活量は攻撃にも利用され、砂塵を巻き起こすブレスも恐るべき威力を持つ。



・利用
季節風が吹く時期が来ると、砂上船団は峯山龍の徘徊ルートに沿って砂の海を疾走する。 峯山龍が巻き起こす砂の激流を巧みに乗りこなし、小高い山ほどもある峯山龍に飛び乗るのだ。
採掘する場所によって採れる鉱石が違い、噴気孔付近では稀少な鉱石も発掘されるが、その分大きな危険を伴う。 だが、 峯山龍からもたらされる貴重な鉱石は、 自然の恵みとしてロックラックに活気と潤いをもたらしているのである。



砂上船団の乗組員が書いた手記にはジエン・モーラン背部の採掘場所と思われる地図が描かれており、古くから大砂漠に住んでいた人々は、ジエン・モーランの背中から鉱石が採掘できることを知っており、 “生きる鉱山” と呼んでいたようだ。



故にジエン・モーランは、その危険性から破滅を齎しうる反面、街には大きな恵みを、立ち向かったハンターには大きな栄誉をもたらす「勇気と繁栄の象徴」であるともされ、ギルドではハンターと撃龍船を総動員して討伐作戦を展開するなど、その存在は「砂の国の風物詩」として広く知られている。



素材はいずれも高値で取引されるが、とりわけ牙は珍重される。ジエン・モーラン出現時にはうまく誘導して岩盤にぶつけ、街の整備などに役立てることもあるが、その程度の衝撃では牙はビクともしないことから、入手難度の高さが窺い知れる。


ジエン・モーランの素材から生産された武具は長い時を経て成長した頑丈な峯山龍素材の持ち味を活かすべく、 あまり手を加えないシンプルな構造を取っている。その意匠は東方文化の影響が色濃く、かつて東方の国で起きた戦乱にて大いに活躍し、使い手と共に数々の伝説を打ち立てたという。

しかし、その武具を得るには伝説の峯山龍から素材を取らなければならず、並のハンターでは決して持てない業物である。



様々な鉱石を含んだ素材を加工して作られた防具は遥か東洋の国の防具を参考にして作られ、剣士がこれを装備すると武器にまでその力が宿り、鋭さが増すと言われている。その鎧は東方最高の加工技術の結晶と称され、戦や狩猟において身を護るための防具としては勿論、芸術品としても評価される。
また、最大の特徴とも言える巨大な牙は護国豊穣の象徴たる祀器などに加工される事もあり、特に珍重される。
・ソース
MH3G
MH4G
復刻ハンター大全 pg.286.287.331.349.402
モンスターハンター モンスター生態図鑑Ⅹ ジエン・モーラン亜種




古龍種の書 皇海龍 ナバルデウス亜種

2024-08-13 23:15:38 | 古龍種




「皇海龍」
ナバルデウス亜種
Goldbeard Ceadeus
古龍種
古龍目 深龍亜目 ナバルデウス科
全長約5837.2cm
全高約3575.5cm
・狩猟地
海底遺跡



・概要、特徴
モガの村近海の海底遺跡の奥深くを調査中に偶然目撃され、その存在を確認された、 大海龍の亜種。“皇海龍” と呼称され、通常種同様に”深海に棲む光る巨人”の異名を持つ。




深海の闇の中でも視認できるほど眩しく黄金色に輝く巨躯は伝説と呼ばれ、見る者に畏怖の念を抱かせる。通常種の白を基調とした色に対して、 この亜種は黄金を想起させる色をしているという明瞭な違いはあるものの、 通常種との違いについて明らかになっていることは少ない。 ただ、その目撃情報から、 通常種よりも深い場所を生息域としていると考えられている。




ナバルデウスは個体数および報告例が極端に少ない。そのため推測の域を出ないが、生態、容貌から通常種、亜種ともにほぼ同様の骨格だと考えられている。
巨大に発達した角は両目を殆ど遮るほどで、 通常種に比べて亜種の角が巨大になる傾向があることは確認されているが、その理由は調査中である。




天変地異を起こす古龍と伝わるが、現在のところモガの村を脅かした個体のように地盤を揺るがすといった被害は確認されていない。
発見された個体数そのものが少なく、通常種との関係性も不明な点が多い。




・生態
全身の淡い発光の正体は、発光バクテリアが体表に共生しているためである。それらがナバルデウスの発光器官からの光に呼応して発光することで、 ナバルデウスが発する光は大幅に増幅される。

また、切断された角の断面は、体表の他の部位より光が集中していることが確認された。 これは、断面から出る体液を求めて、発光バクテリアが集まるためであると考えられる。
酸素を供給するための共生藻および発光バクテリアを通常種よりも多く全身に繁殖させる事で、全身の強い輝きと長時間の潜水を実現しているとされる。




年を経たナバルデウスは藻およびバクテリアを十分に生育しており、これにより空気呼吸を必要としなくなった個体がさらなる深海へと移り、亜種となるのかもしれない。





・危険度、戦闘能力
『荒ぶる神を超えるもの』とも称され、視界が角によって遮られているにもかかわらず、外敵を正確に狙って体当たりやブレスを仕掛ける。
通常種と比較して大激流ブレスを放つ頻度が多く、放つ際には標的から遠く離れ、確実に狙い撃つ行動が見られる。



・利用
得られる鱗や甲皮は厚く硬度もあり、加工にかかる手間を補って余りある素材として高額で取引される。針のように硬い鎧毛も武器への加工に大きな期待が寄せられる逸品。
それらの素材を用いた武器は皇の権威の具現とされ、漆黒と黄金の煌めく一撃は、万物を永久の沈黙に導くという。
・ソース
MH3G
ハンター大全4 pg.54
モンスターハンター モンスター生態図鑑 VIII ナバルデウス亜種


古龍種の書 大海龍 ナバルデウス

2024-08-13 23:05:29 | 古龍種




「大海龍」
ナバルデウス
Ceadeus
古龍種
古龍目 深龍亜目 ナバルデウス科
全長約5837.2cm

・狩猟地
海底遺跡



・概要、特徴
遥か昔の伝承にも登場し、様々な言い伝えが残る伝説の古龍。
それ故に、近年までその存在すら疑われてきたが、数百年ぶりに人前に姿を現し、発見に至った。
ナバルデウスという名は発見時に非常時行動計画に基づき、臨時に命名されたもの。


人々の間では”深海に棲む光る巨人”とも伝えられ、その大きさから、"大海龍"とも呼ばれる。




龍という言葉をもってしても測れない巨大な体躯が海の中で白く輝く姿を見て、ある者は“海に浮かぶ新月”と言い、ある者は”白銀の巨人”や”海の神”などと表現していた。いつしかそれらを総じてナバルデウスと呼ぶようになり、その名前には”新月”や“神”といった意味合いが込められていると言われる。
他の大型古龍同様、出現すれば地域の生態系に影響を及ぼし、それは海中のみに留まるものではない。




左右に伸びる湾曲した巨大な角が最大の特徴で、後述のモガの村で起こった事件の際に採取された角を調べたところ、巨大な切断面に数百本にも及ぶ年輪らしきものが発見された。
これが本当に年輪だった場合、途方もない年数を生きていたことになるが、現在も引き続き調査中である。




身体は「甲皮」と呼ばれる硬い皮に覆われており、喉元から胸部に掛けては「鎧毛」と呼ばれる硬い髭が生えている。
前足や尻尾はヒレ状で、これを動かして悠然と海中を泳ぐ。
後ろ脚は退化しているが、骨格には痕跡程度に残っており、外見からもそれが確認できる。


全身の至る所に特殊な発光器官があり、普段は青白く、興奮すると赤く発光するが、その根本的な原理は不明。
ただ、体表には発光バクテリアが生息し、このバクテリアがナバルデウスの発光器官からの光に呼応して発光することで、その光を強めているとする研究結果が出ている。




・生態
深海の海底洞窟に生息し、その生態の多くは謎に包まれている。
ナバルデウスは基本的に肺呼吸だと考えられている。だが、目撃例が極端に少ないことから、少なくとも数日間は連続して潜り続けることが可能なのではないかと言われている。


長時間潜水を可能にしている体内構造については様々な解釈があるが、そのひとつに全身の発光現象が関係しているという説がある。その光り輝く姿は "新月"や白銀"などといった言葉で喩えられ、この発光現象の仕組みについては、現在でも諸説様々。獲物となる深海生物を照らし探す役割であったり、意思伝達を行う手段とも言われている。
ヒゲや体表には藻の一種と思われる植物性微生物を大量に取り込んでいるようで、この共生藻は、ナバルデウスが呼吸したときに生じるニ酸化炭素と発光バクテリアの光を利用して光合成を行っていると考えられる。
このようにして酸素の供給源を確保することで、ナバルデウスは長時間の潜水を可能にしているというのが有力な説となっている。
海上に現れて呼吸を行う際にはその巨体の殆どが海上に露わになるほどの大ジャンプを見せるという。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1823294735080907237?s=19
以下は、王立古生物書士隊とナバルデウスの、 初めての邂逅を記録したものである。
”その時、 私たちは足がすくんでしまったかのように、 その場を動くことができずにいた。誰もが言葉を発することもなく、ただ船首の先に見えるそれに目を奪われる。 遠く、はるか海に沈もうとしている太陽よりも遠く感じられるにも関わらず、それでもその雄大な佇まいは、計ろうという意識を越えて伝わってくる。
あれが、ナバルデウスか。
あたり一面朱色の世界にあって、 白い透きとおるような体__いや、見る者によっては万色であり、無色だとも言う__は埋もれることなく、神々しさと輝きを放っている。不思議と恐怖はない。 ただ、伝説を目の当たりにし、私の心は畏怖の念に打たれていた。
しばらくの間、ゆっくりと海面に飛び出しては消えをくり返しながら、私たちの乗る船へと近づいてくる。
少しずつ、それナバルデウスの姿や輪郭が明らかになってきた。
頭部から生えた2本の角は、マストを何本も束ねたほどの太さと長さを持ち、これまで目にしてきた他のどの生物とも似つかない巨大な体躯は、口元に生えた白い髭と相まって、まさに“白銀の巨人”と呼ぶにふさわしい威風を漂わせていた。
やがて、 ナバルデウスは私たちの船を横目に、まるで小さな者たちなど意に介さないといった様相で通り過ぎる。 その時、私は大海龍の目に知性の光を垣間見る。 永らく生きてきたもの特有の目であった。
しばらくの間、誰もがたった今目にしたことを信じられず、放心状態にあった。 しかし、これは幻ではない。 そして、もはや伝説ではない。たしかにナバルデウスは、生きたものとして存在するのだ”。
この後、伝説との邂逅を果たした書士は、すぐさま進路を変更。 ナバルデウスが向かった方角へと舵をとり、近辺に滞在するハンターたちに協力を仰いで、 大海龍の調査へと乗り出す。
とはいえ、これまで永きにわたって伝説として謳われてきただけあり、 巡り会うことすら叶わず調査は難航したのであった。
ナバルデウスに関する伝承は古くから存在し、それらは数少ない目撃情報を元に人から人へ伝わっていき、その地方や地域に、いわゆる民間伝承として語り継がれてきた。
例えば、海に出る漁師たちの間ではこのような言い伝えがある。
そこは深い闇のような海。
辺りには見渡す限り水平線しかなく、波音すらも無い無音の海域が広がっている。
その場所が巨大な光を放つ時、無数の魚群が集まる不思議な現象を起こす海域が存在するという。
運良くその機会に居合わせた漁師たちは、必ず大漁の恩恵を授かるそうだ。
この言い伝えからもわかるように、 地域によってナバルデウスは大漁の象徴として崇められているようである。
また、ある別の地域ではこのような伝承を、村の長が代々子孫に伝え、受け継いでいる。 それは次のとおり。

深海をさまよう神。
一度彼の怒りに触れると、地盤を割るほどの大地震を引き起こすと言われる。
遠い昔、その地が引き起こした大津波がひとつの村を丸ごと海に飲み込んだという。
その伝承を残す民族には、
"大量の水が突然引いた時は、高い丘の上に逃げるのだ。
静けさのその後に大津波が来るであろう!"


事実、その圧倒的な巨躯が海底の岩盤に接触すればその衝撃は地震となって地上を襲い、本種が正式に発見、命名された原因となったのも、モガの村を内包する孤島で頻発した、ナバルデウスが引き起こしていた地鳴りが原因であった。


なお、件の個体は片方の角が異常発達し極端に肥大化していた。詳細は不明だが、これが原因で行動に異変が表れたと考えられている。そうして角を地盤に打ち付ける事でモガの村を物理的に揺るがす地鳴りを引き起こす『荒ぶる神』と化していたという。

ある時は豊漁の象徴であり、大自然の脅威そのものとされてきたナバルデウス。果たしてこれらの伝承で語られているとおりであるか、その真偽は定かではない。いずれにせよ、この大海原には私たちが知らない何かがまだ眠っているのは確かである。



・危険度、戦闘能力
その巨大さ故、発見時はギルドではとても一個人レベルのハンターに手が出せる存在ではないと分析され、例外的な大戦力の投入が計画された。規定の非常時行動計画に基づき、本種の命名と共に発見地域周辺の集落及び狩場は放棄、住民は即時安全区画への避難指示が発令された。
外敵を脅威と認めると大音量での咆哮を行い、排撃を行う。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1823299198755774571?s=19


身体が岩盤に接触した衝撃で地鳴りが発生するほどの巨体であるため、ナバルデウスが放つ体当たりや噛みつきといった肉弾攻撃の威力はどれも計り知れない。


また、大量に水を吸い込んで圧縮し、ブレスとして吐き出すこともある。その威力は発射の反動でナバルデウスの巨体さえも大きく後退するほどであり、直撃すれば重装備に身を包んだハンターであっても一たまりもなくふき飛ばされてしまう。

・利用
大海龍の甲皮はその硬度から加工に手間がかかるものの、それを使って作られた装備は悠久の時を生きた大海龍の魂が宿り、防具の中でも最高峰の耐久度を持つ。
頭部の意匠は、威厳に満ちたナバルデウスの角を力強く再現している。



湾曲した龍角は業物に加工されれば大海龍の気高さをまとった、他では見られない独自の形状をなし、噴き出す水流の威力は水獣素材の武器を凌ぐ。
・ソース
MH3G
MHXX
復刻ハンター大全 pg.288〜290.314
モンスターハンター モンスター生態図鑑 VIII ナバルデウス亜種
https://youtu.be/CBXnOXJGMtA?si=3r-zwH32ZXfspxYf