The Alan Smithy Band

The band is on a mission.

エレクトロニクス下克上

2020年02月16日 | ヒデ氏イラストブログ
皆さんの周りにもきっといるだろうと思う。
学校や職場などで、テクノロジーの進化に無頓着な人が。

ひで氏です。

例としてわかりやすいのは、ガラケーユーザーだ。今時分、ガラケーを使っているとまるでネアンデルタール人のような扱いを受ける。「今日もガラケーですかぁ〜」というような挨拶から「あ、この人まだガラケーやから」「◯◯さんは逆にガラケー使っていて欲しい」などと天然記念物を見るような言い方をされるというのはどこのコミュニティでも見かける光景だ。

ただ、ことテクノロジーの世界に関しては、こう言う状況が一夜にして一発逆転することがよくある。ガラケーだった人がついに機種変更に踏み切った時、昨日までの折りたたみケータイはいきなり最新のスマートフォンになる。からかったり揶揄していた連中のすべての機種を「飛び級」して、突如としてコミュニティ内の最新ITガジェットランキング1位に躍り出るのだ。

これを私ひで氏は「エレクトロニクス下克上」と呼んでいる。

さて、以前のプロジェクタ話の続き。

先日のプロジェクター「シネザ」の臨終直前まで、私ひで氏のホームシアターというのはDVDプレーヤから引っ張ってきた専用のケーブルをシネザに接続し、同じくDVDプレーヤからAVアンプにつなげたサウンドをスピーカーから出して映画を見ていた。

しかし時を同じくして同型プロジェクターを持っていた友人Tのシネザもこの度昇天し、Tのその後の動向を注意深く見張っていた。

Tは自分が使うものとなるとかなりの情報収集をして調べ上げるタイプだ。

そうしてTが導入した新システムを参考にして私ひで氏もこの度ホームシアターの環境をほぼ一新した。

肝心のプロジェクター、シネザの後継に何を選んだか。20年前はシネザだけに搭載されていたが、今やほぼ常識となった横向き補正を標準装備しており、いろんなビジネスの現場でもその耐久性や品質を見て経験的にも良いだろうと思っていたEPSONのプロジェクターをチョイス。Tが選んでいたのもEPSONだった影響が大きい。


ちなみにEPSON社はプロジェクターのような「うちの環境でちゃんとうまく距離を取れて想定通りにできるかわからない」という不安を取り除くため、レンタルして試してから気に入ったら購入、というシステムをとっている。Tは今回これも利用していた。

Tから聞いていたが、驚いたのはこのEPSONのプロジェクターにAmazonのFire Stick TVを挿すとそれだけでスクリーンにコンテンツが表示されることだ。この時点でテレビやDVDプレーヤとの有線接続から解放される。一昔前なら考えられないことだ。

そして…

細かいことだが、Amazon Fire Stick TVは電源供給が必要だ。これだけスマートな形なのに、本体に線を接続して電源を取らないといけないと言うのは製品のコンセプト的に非常に不細工だし、いかにもテレビに挿した瞬間使えますという宣伝の仕方にも問題があるとすら私は思う。

そこで、ダメ元で家にあった一番短いケーブルを使ってプロジェクターのUSB端子とつないでみたところ、ふつうに電源供給された。つまりこれで外から引っ張ってくる線はプロジェクターの電源ケーブルだけ、ということになる。


新生ホームシアターは考えられないぐらいスッキリと生まれ変わった。

オンラインで観る映画に関しては、映像はこれで完璧に解決した。
これが20年間の進化か…としみじみ実感する。

しかし一番の驚きはこれではなかった。

シネザ時代は、外がまだ明るいうちにスクリーンで映画を見ようと思えば文字通り部屋を真っ暗にして雨戸まで閉めないと見れたものではなかった。しかし今回のEPSONの光量といったらどうだ…電気全開でもはっきりと見える。


ちなみにプロジェクターの価格自体も当時のシネザの3分の1ぐらいだ。

まさにエレクトロニクス下克上。昨日まで20年前の規格だったシアター環境が、最新のほぼワイヤレス環境に生まれ変わった。

こうして「ふーん」と思っているあなたも、他人事ではない。ホームシアター云々に関わらず、これはすべてのものに当てはまる話だ。

その昔、NHK「みんなのうた」で「コンピューターおばあちゃん」という坂本龍一プロデュースの曲があった。おばあちゃんが宇宙船をオペレートして世界中を旅するというようなコズミックなアニメーションだ。あれを彷彿とさせる状況が起こりつつある。


エレクトロニクス下克上は、今日も世界のあちこちで起こっている。

昨日は着物で老犬を散歩させていたあなたの家の隣のおばあちゃんが、明日超絶ガジェットばあさんになっているかもしれない。



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