The Alan Smithy Band

The band is on a mission.

シーツを交換せよ

2014年01月09日 | ヒデ氏イラストブログ
正月休みの間に、何度か実家を訪れた。

ひで氏です。

普段からたまに立ち寄るが、やはり正月に行くというのはちょっとしたスペシャル感がある。

母はワイルドだ。明けましておめでとうもなく、会った瞬間「あんた、ちょっとパン買ってきてくれへん」
とこんな感じだ。

父が亡くなって一人になってからというもの、そのワイルドさは増し、
私ひで氏がちょっとこぼれたお茶を拭こうとボックスティッシュのありかを聞いたところ、机の上にあるというので行くと、
なんとも画期的な状態になっていた。



5個一組でビニール包装されているティッシュの一番上だけをむしり取り使っているのだ。
これはこれでちょっと目からウロコ的な新鮮さがあったが、讃えはしなかった。

それはさておき今回正月休みのこの日を使ってやろうとしていたこと、それは母の寝具の手配である。
突拍子もなく聞こえるかもしれないが、肌の弱い母はちょうどシーツやふとんがあたる手首のあたりを相当荒らしてしまっており、
痛々しい感じで流血することもあるため寝具にもちらほら血がついているのだ。

これもワイルドすぎる。

もちろん洗濯はしているはずだが血液というのはなかなか取れないもので、見た目にもホラーすぎるし、正月ということでいっそ一式を買い替えてはどうか、と兄と勝手に判断したのだ。

当の本人は別にどっちでも、という感じだったので早速母を家に置いて兄と近くのショッピングモールへ。
寝具のコーナーに行ってみるとあまりのラインアップの多さに二人とも圧倒される。

選ぶのも大変だと思いつつ、やれこれはこれとあまり値段が変わらないのに触り心地がいい、どうせなら枕カバーもいっとこう、などと売り場で議論が始まったのだが、しばらくすると周りの目が気になってきた。明らかにチラチラ見られているような気がする。

そこで二人ともハッとなった。

議論が進むにつれて見られてもおかしくないようなセリフを男二人で連発していたのだ。


「白っぽいのもいいかもしれんけど、血まみれになること想定してるか」

「(母は背が小さいので)これなら全身すっぽり入りそうやな」

「とにかくはよ戻ってやってしまおう」


正月早々、二人の男がモールの寝具売り場で交わすこんな会話を漏れ聞いた主婦たちの心情をお察しする。


結局寝具一式を購入し実家に戻り母の心機一転を図ったわけだが本人は至って冷静に「ええね」とポソリと言っただけであったが、
早速昼間から横になっていた。


それにしても、寝具売り場でやけに冷静にこちらを見ている子供がいたが、
やけにインパクトのある髪型をしていたなあ。











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