自分が思っていた以上に、
氷河期世代の影響は人生で大きかったかもしれないとこの数日思った。
私はもともと一般的な人生に憧れはなく、
芸術に携わりながら細々生きていければそれでいい人間なので、
あまり氷河期のことを意識しなかった。
でも、間接的に、いろいろ影響はあったし、自分の人生を翻弄してきたように思う。
特に思うのが、
鬱憤のたまった男性からの性犯罪と、
自暴自棄の薬物中毒者からのつきまとい、
職を得るためにカルトに加担する信者からの嫌がらせ、
これで人生が破壊された気がしている。
だから、
一般的に言われる、一度非正規になったらなかなか正社員になれない、
とか、表面的な影響ではなく、
もっと間接的な悪影響を受けたと思う。
あとは、日本の精神を支えてきた、
恥の文化/譲り合いの文化が、完膚なきまでに破壊されたと思う。
氷河期世代はまともな職歴がないのに、プライドが高いとか優秀と思い込んでいる、
と一部で言われがちみたいだけど、
あくまで私個人の考えでは、
もっと、道徳とか文化とか、そういう根本的なところから、私たちはこのままではいけないと言っている。
上辺の努力や勉強は、誰だってしようと思えばできる、
そうではなく、助け合いの精神/思いやりの文化、
これこそが日本人が幸せに平和に豊かにに暮らすために、一番重要なことだったと思う。
私は、正社員の仕事は、非正規の単純労働と、内容は大して変わらないと思う。
単に立場が違うから、教わることも違う。
どちらも必要だから仕事がある。
あまり区別すると、どちらも形骸化していく。
昔の日本企業は、新卒は雑用を経験してから、少しずつ実務も経験していた。
派遣や外部委託が普通になった今は、すぐ実務になる感じがするが、これではそこそこの人間しか育たないと思う。
会社の苦情をオペレーターにやらせて、報告だけ受けても、
本当の痛みは届かない。
こうして、すべてが形骸化したいしたものができない世の中になっていっている。
これでは、中韓に負けていくだけだと思う。
日本人は相手を思いやることで、精神的な高みや、セーフティネット、愛、沸き起こる努力を得てきた。
氷河期世代を取り残したことで、それが根本から崩れたように思う。
というか、バブルですでに脆弱だったのが、氷河期世代の政策がなされなかったことで、決定的に破壊された気がする。
私たち氷河期世代は、バブル期に青春を過ごし、もともとそういう気質があったところに、不況になり、
本当にダメになっていったのかもしれない。
私自身もガッツがない人間だし、そういうのを小馬鹿にしてきたところはある。
美しく洗練されたものに価値を見出す。上辺のお金云々ではなく。
だから、氷河期世代は時代の流れでなるべくしてなった、とも言えるけど、
脆弱なりに守ろうとするものへの固執もあった。
だから今の風潮が、上辺ガッツがあるが、それ以上がないから無意味に虚しく思う。
これは、氷河期世代全体的な傾向というより、私個人の性質かもしれないけど、
そういう気質はあるように思う。