
ようやく日本公開の映画WONDER WOMANを観たので早速レビュー。
まずは粗筋から。時は第一次大戦の終盤。女性だけの島で暮らしていたDiana PrinceことWONDER WOMAN (“WW”)。彼女は、英国のスパイSteve Trevorと出会う。そして彼と共に、ドイツの毒ガス兵器工場を破壊する。
いつものように、気に入ったシーンや台詞等を気の向くまま書いていく。まず主演の女優さんGal Gadotが綺麗。あ、これ、BATMAN v. SUPERMANのレビューでも書いたな。流石ファッションモデルとして活躍していたらしく、20世紀初頭のファッションを着こなしまくり。背中のあいたドレスを着つつ、背中に剣をさしている彼女はカッチョ良い。背が高いから映える。彼女を象徴する服装でもある。英語がヨーロッパの人が話す英語っぽかった。
戦闘シーンはどれも良かった。普通のスピードとスローを交互の使うやり方は新しくないが効果的だった。特に良かったのは、後半のベルギーだかの村での戦い。狭い部屋でWW一人と複数のドイツ兵と戦うシーン。それから浜辺でのWWの仲間のアマゾンとドイツ兵の戦い。
その最初の浜辺での戦いをヒントに、見張り塔の狙撃手を無力化する思い付きも好き。
全12巻の性愛の本を読んでいることをSteveに話したDiana。その中で彼女は、男は必要ないと断言する。ここは従来のフェミニズムの考え方。彼女がその象徴なのはわかるが、彼女が生まれた1940年代からそうなの?
Dianaに秘書とは何をするのかと問われたSteveの秘書は、Steveに言われたことは何でもやると答える。それを聞いたDianaが、それはSlaveryだと指摘。件の秘書はこの答えを聞いてニヤッと笑う。どこか、こうしなやかに、男性社会を批判するやり方はスマートだ。
ただし、最初の方の男なんか必要ないってのが、監督なり、脚本家のメッセージじゃないよね。SteveがDianaに ”I will save the day. And you will save the world.” (ここちゃんと覚えてない。)この台詞は、お互いの得意分野を認め、そこで全力を尽くせば良いというメッセージだと思う。
また、Aresとの戦いで耳が束の間聞こえなかったため、WWはこの言葉を聞くことができなかったとお客さんに思わせた演出は非常に良いな。
BATMAN v. SUPERMANで、Dianaがなんで写真を追っていたのかが漸くわかった。この伏線も良し。Bruce Wayne (=BATMAN)へのお礼のメール ”Thank you for bring him back.”が泣ける。
さて、この映画の最大の欠点はラスボスが神であること。それを最初っからやっちゃダメでしょう。(ラスボスの正体が頼りないSteveの上司だってことが面白いのは認める。)
その次に駄目なのは戦争が背景にあるのでしょうがないが、最近のDC映画共通で暗い。
最後に気に入らない点をもう一つ、テレビシリーズの音楽がかかんなかったところ。
評価B