アメコミとラーメン

またまた、Hobgoblin、1984年のSPIDER-MAN


3月に紹介したThe Amazing SPIDER-MAN (“ASM”)の244号、245号に続いて、Hobgoblin登場号、249~251号のレビュー。前回の記事は、下記を参照。
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen/1091.html

筋書きをRoger Stern(前回同様)、画をJohn Romita Jr. (JRJR)、251号のみRon Frenz、インクをDan Green (249号)とKlaus Janson (244号)がそれぞれ担当。添付画像は249号の表紙。表紙の署名を確認できなかったので、http://marvel.wikia.com/を確認。それによれば、担当は大好きなJohn Byrne。陰の付け方から間違いないだろう。

まずは、粗筋。謎の人物から過去の事件を餌に脅しをかけられたPeter Parkerの友達、Harry Osbornと勤務先の編集長J Jonah Jameson (“JJJ”)。Peter Parkerも脅迫者に指定された集合場所に出向く。その脅迫者がHobgoblinとわかり、PeterはSPIDER-MANに変身し戦う。1回戦目は、Hobgoblinに逃げられてしまうが、何とか隠れ家をSPIDER-MANは突き止め、再度Hobgoblinと対戦する。

毎度おなじみのように、今回も気に入ったシーン、台詞等を紹介しよう。まずは、JRJRのGreen Goblinの歴史を描いたコマ。彼の父親が描いたASM 39号の表紙のHomageが輝いている。親子二代でASMを担当したってのは偉大だな。

添付の表紙に描かれているKingpin。今回の彼は完全に脇役。Hobgoblinを邪魔者と判断し、SPIDER-MANに協力するシーンは好き。結局それがHobgoblinの隠れ家を発見する決め手になる話の構成も良いな。

この時代Hobgoblinの正体は謎のまま。しかし、250号ではヒントが与えられている。時間が経過して読むから面白いという一例だな。

Hobgoblinの毒ガスにより、SPIDER-MANの第六感が使えない中で、Peterの科学者としての知識が発揮された場面も好き。また、宿敵HobgoblinがPeterの才能を認めている台詞も良いな。He must be nearly as gifted as Norman Osborn was.(初代Goblin並に優れている。)

SPIDER-MANがHobgoblinにボコボコにされながらも、しぶとく立ち向かう姿は、正に理想的な正義の味方像だ。最後の最後になって、第六感が戻って来ちゃうのはちょっと出来すぎかな。

第六感の復活は、この次の話、1984年のお祭りSecret Warsに繋がるって構成も良し。

251号でJJJは過去の悪行の責任を取り、編集長を辞める最後も素晴らしい。3話を使い冗長にならず、話を終わらせている。新編集長のRobertsonにCongratulationsの一言しか話せないSPIDER-MAN。彼が非常に混乱している様子がわかるシーンだ。

一方気に入らない点。Arc(一連の話)の途中で画家やインク担当がころころ変わるところ。JRJRのインクはJansonの方が良いと思う。251号で、Frenzの画にJansonがインクを入れているが、Jansonの個性が強くなって、全然Frenzらしくないのは、逆に面白い。
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