大相撲夏場所千秋楽。
前日まで3敗で単独トップだった大の里は、
関脇・阿炎と対戦。
立ち合いから突き放してくる阿炎に対して、
しっかりと踏み込んで圧倒。
12勝3敗で、初土俵からわずか7場所にして初優勝を飾りました。
先場所は尊富士が、
初土俵から10場所、新入幕での優勝を果たしましたが、
大の里はあっという間にその記録をも破り、
1年と1場所という短期間での幕内最高優勝を飾りました。
いやあ、
強かったですね。
ワタシはその日は国立競技場にいたので、
ちょうど激闘が終わった後、
席にて手元で大相撲を観戦しました。
千秋楽に阿炎と対戦という事で、
ワタシは阿炎の立ち合いの変化を警戒していましたが、
まともに当たってきてくれて、
大の里がそれをものともせずに跳ね返したという「本当に強い勝ち方」でした。
大の里は、
師匠の稀勢の里が何度も何度も跳ね返された「ここ一番の相撲」で、
圧倒的な力を見せつけたという事で、
気持ちも本当に強いことを証明しました。
このまま快進撃を続け、
大関に突き進んでほしいですね。
もし来場所12勝でもすれば、
3場所35勝ですからねえ。
こりゃ大関に上げても、誰も文句は言わんですよ。
先場所は5枚目でしたが、ほぼ上位とは当たっているしね。
先場所の尊富士もすごかったが、
今場所の大の里はもっとすごかった。
好角家として言わせてもらえば、
どうかこの二人の優勝力士が、
競い合ってどんどん番付を上げてもらいたい!
東西の横綱が、
方や石川県出身、こなた青森県出身と、
日本有数の「相撲どころ」が生んだ力士なんて、
ちょっと目頭が熱くなってしまいます。
大の里には、
今後も師匠とともに、
まっすぐな相撲道を歩んでもらいたい。
「大横綱」へのレールは、
まっすぐ大の里の前に伸びている、
そんな気すらします。
尊富士も、
早くけがを治して、
「出世争い」に顔を出してもらいたいですね。
そして一言付け加えさせてください。
関脇・阿炎の相撲。
今場所の阿炎は、
姑息な立ち合いの変化などは影を潜め、
正攻法で当たりの強さを武器にいい相撲を取りました。
これだよ、阿炎!
亡くなった師匠の錣山親方(元寺尾)も、
「よし、そうだ、それだ、阿炎」
と言ってくれていると思いますよ。
この相撲で力をもう一つ伸ばせば、
大関も夢じゃないぞ。
大関の二人は、
重圧に負けたか、それともコンディションがよくなかったか、
いずれも立ち合いに「大関らしからぬ」変化を選択したような相撲が多く、
ガッカリでした。
まあ豊昇龍はもともとそういう素養のある力士なのですでにワタシなんぞはあきらめていますが、
琴櫻はこれから横綱を目指そうという力士だけに、
ああいう相撲は避けてもらいたいなあと心から思いますね。
小兵力士ではないんだからさ。
今場所は横綱・照ノ富士と大関・貴景勝、霧島が相次いで休場。
何しろ初日には、
まさに前代未聞(ワタシが見てきた中で)の1横綱・4大関総崩れっていう体たらくで、
始まりましたからね。
照ノ富士と貴景勝はまさに満身創痍で、
いつ辞めてもおかしくないような状況だとは思いますね。
照ノ富士は何とかあと2,3年は取ってほしいと心から思っていますので、
名古屋は休んで秋場所に賭けるのもしょうがないかもしれません。
貴景勝も、
ホント厳しい状況ですね。
首の状態、傍から見ていてもわかるぐらい、悪そうですしね。
霧島もホント、
どうしちゃったんだろうって感じです。
来場所は関脇に下がって「10勝で大関復帰」を狙います。
来場所ダメなら、
たぶんしばらく大関に復帰することはかなわないと思いますし、
相撲人生で一番大事な場所になりそうです。
何とか初日から5日間を、
4勝1敗ぐらいで乗り切ってもらいたいですね。
応援してますよ。。。。。ホント。
その他では、
宇良が6連勝という絶好の立ち上がりだったものの、
そこから相撲を崩して8連敗で負け越し。
でも、
千秋楽に勝って連敗を8で止めた時の、
あの満面の笑顔は「宇良~~~~~」って叫びたくなるぐらいの素晴らしさでした。
幕内を一番沸かせる力士ですからね。
これから、これから。
ワタシ一推しの鉄人・玉鷲は千秋楽で無念の負け越し。
しか~~~し、
ホントよく頑張った。
2勝7敗からの5連勝、
しびれましたぜ。
長く守った関脇の座を降りて筆頭から再出発の大栄翔も、
悔しさから素晴らしい相撲を取ってくれました。
筆頭で11勝。
また来場所から大関レースに再登場です。
2枚目の若手・平戸海は強くなったなあ。
1勝4敗から立ち上がりましたが、
その後大の里をも破って快進撃、
最後5連勝で見事に9勝6敗の星を残しました。
来場所嬉しい新三役の声、
かかると思います。
高安はぎっくり腰発症で、
3日目から中日までお休み。
しかし再出場すると豊昇龍、琴櫻の2大関を立て続けに破って、
「高安強いなあ」
と思わせてくれました。
結局7勝で負け越しとなってしまいましたが、
ぎっくり腰さえ出なかったら、
ひょっとしたら優勝していたかもしれませんね。
2日目の大の里を破った一番なんて、
ホント強かったですからね。
その他では再入幕の宝富士が9勝を挙げて健在を力強くアピールしてくれました。
そして竜電も10勝到達。
湘南乃海は終盤上位に通用しませんでしたが、
中盤戦までは土俵を沸かせてくれましたね。
そして。。。。
十両ではワタシのイチ推し、
若隆景が復活の優勝。
14勝1敗は、
見事なものです。
今場所の相撲は、
十両力士との格の違いを見せつけるような相撲内容で、
体もよく動いていたと思います。
来場所はいよいよ8場所ぶりの幕内での相撲となります。
しかし今場所と同じような相撲が取れれば、
ひょっとすると優勝にも絡んでくるかもしれません。
そうなること、期待しています。
遠藤も健闘して12勝3敗。
1場所での再入幕を確実なものとしました。
今場所は遠藤らしい、
低い姿勢からの当たりとしぶとい足腰、
そして技を繰り出しての相撲。
再入幕では期待できると思います。
今場所は、
場所としてはレベルが低く、
今一つ盛り上がりにもかけたんじゃないか、
そんな風にも思います。
しかしながらそんな中で、
大の里が先場所に続いて「新しい風」を吹かしてくれました。
「11勝4敗での優勝決定戦じゃ、目も当てられないな。。。。。」
そんな風に思っていましたが、
千秋楽にきちっと締めて勝つあたり、
なんだか大物の匂いがしますね。
これからの大相撲。
大の里、尊富士だけではなく、
【大学相撲出身力士】の大物が、
土俵を席巻するという予感がします。
そこにモンゴル力士が絡んで、
切磋琢磨していってくれるでしょう。
相撲界が望んでいるのは、
なんといっても【強い横綱】、
これしかありません。
混沌としたこの戦国時代のような昨今の相撲界から、
突き抜けて綱を巻くのは誰なのか。
それが最も注目されるところです。
来場所もまた、
混沌に拍車がかかりそうな予感はしますが、
見どころも多い、
いい名古屋場所になるのではないでしょうか?
期待は大きいです。
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その尊富士と優勝を争った実力は本物で、今場所なんかはその時以上のパフォーマンスでしたね。
千秋楽なんかは好調阿炎を全く寄せ付けず、大銀杏を結えてないことも手伝って、なんだか
若手に稽古つけてやっている大関、横綱みたいに見えました。
特に今場所はそんな風に見ていましたね。
それぐらい取り口に余裕が見られ、風格すら漂っています。
ホント今後に期待が持てますね。面構えもいいし。
しかし毎度毎度上位陣の体たらくには辟易です。
照ノ富士、貴景勝は仕方ありませんが・・・
このままじゃ大の里に一気に最上位まで行かれますよ。
下手すりゃ正代、御嶽海みたいに立て続けに陥落するようなことも起こりうる雰囲気です。
なんとか奮起してもらいたいものですが、もうこれも時代なんでしょうかね。
いい意味でいえば平幕力士と上位陣の実力が拮抗して毎場所混戦の模様。
そういう時代なんでしょうか。
昔は大関、横綱の3人が1敗で千秋楽へ・・・なんてことが普通でしたね。
PS
今場所は、琴桜のシコ名が復活し、番付表に「琴桜」という文字を見て「おおぉ!!」と思いました。
現役時代はまだ物心がついておらず記憶にありませんが、「コトザクラ」という名前は当然知っており、
こんな自分でも感慨深く感じましたので、現役を知っているオールドファンは感涙ものだったのではないでしょうか。
こういうの大好きです。
そのうち北天佑も復活して霧島と対戦してくれんかなあ。
なんなら麒麟児も富士桜も復活して偶然にもお互い突っ張りを得意とし・・・。
ついでに栃赤城、鷲羽山も出てきて業師対足業師の対戦。
こんなん大好きです。
高校野球のときも言ったような・・・(笑)
おっしゃる通り!
長く生きてくると、なんだかノスタルジックなものに妙に惹かれてしまいますよね。
琴櫻、ああ、なんていい響きなんだろう。。。。。
なんて思ってしまいました。
北天祐、麒麟児・・・・、鷲羽山あ。
旭国とか、魁傑、大受なんていうのもいいなあ。
親方もころころと名跡を変更するんですから、しこ名もどんどん「継いでいって」いいんじゃないでしょうかね。
(それにしても最近の親方、二子山とか藤島とか、あまりにも昔のイメージが強いのに、なんだか全く別人が継いでいると、それはそれでなんだかちょっと・・・・って感じもしますがね。)
それはそうと、本当に今場所は大の里に始まり、大の里に終わりましたね。
あんなに当たりの強い力士、久しぶりじゃないでしょうかね。
千秋楽のあの阿炎の立会いをがっしりと受け止めて微動だにしない姿、驚愕ものでした。
これから強くなるポイントは、いかに相撲に謙虚に向き合うか、それだけでしょうね。
稀勢の里さんの責任は重大です。真摯に、謙虚にけいこを続けて成長曲線を描くことができれば、とてつもない大横綱になる可能性も秘めていると思います。
しかしそれには、絶対にライバルが必要だと思います。そしてそのライバルは、尊富士だと思っているのですが、どうですかね。
尊富士は学生時代からケガがちという事で、そのあたりが最も大きな心配ではありますが。
霧島にはまだ期待しています。こんなところで終わる力士ではないと。琴櫻は、一皮むけて横綱へと邁進していってもらいたいですね。
豊昇龍は、あの自分本位な取り口をどうにかしてほしい。立ち合いの過度な駆け引き、そして変化。
大関以下でも、熱海富士を筆頭にポテンシャルのある力士は揃っていると思いますので、どうなっていくのでしょうか。
しばらく「大相撲戦国時代」は、続きそうな予感がしています。