さあ、首都圏にもようやく緊急事態宣言の解除が出され、
とりあえずホッと一息となっています。
そしてほどなく開幕を迎えるのがプロ野球。
桜の花の開花より前に開幕するのが定番ですが、
今年は開花が早く、
桜満開の中での開幕となりそうですね。
昨日でオープン戦が終了し、
各チームの現状での戦力も整いました。
そんな中で、
このコロナ禍で外国人選手が来日できているチームとできていないチーム、
明暗が二つに分かれています。
多分現状で来日できていない選手は、
5月初旬頃の合流とみて間違いなさそうで、
その点からは最初の1か月で大きく優劣がついてしまう可能性もあります。
パ・リーグでは、
日ハムと西武がほとんどの外国人を来日させられず、
ある程度の戦力ダウンを余儀なくされたまま戦いに臨まなければいけなくなっています。
一方で大本命のSBはがっちりと助っ人を来日させており、
そのあたりにもなんだか危機管理意識の違いみたいなものが垣間見えています。
昨年はSBが圧倒的な強さを発揮して日本一。
まごうことなき「SB黄金時代」を築いていて、
今年も大本命の座を譲るはずもありません。
最近はFAで各チームから好選手を集めてくるというよりも、
しっかりとした競争の中若手がどんどん戦力になるという、
「長く王朝を築く雰囲気」
が見えており、今年もほぼ死角なしと言えるでしょうね。
今年もはどこがそのSBを追っていくのかというのが最も注目されるところです。
昨年2位でSBにめっぽう強いロッテがどこまで迫るのか、
あるいはマーくんの帰還という「大補強」に成功した楽天が一気に優勝を奪いに来るのか。
戦力とともに見ていきましょう。
≪2021年 ペナントレース予想≫
【パ・リーグ順位予想】
1.ソフトバンク
2.楽天
3.ロッテ
4.オリックス
5.西武
6.日本ハム
ワタシもまあ、
大方の予想と一緒です。
まずSBですが、優位は動かないでしょう。
もうすでに一人、二人抜けたぐらいではびくともしない分厚い戦力を構築しているSB。強さの源となっている投手陣は今年も健在で、シーズンを通せば石川・千賀・和田・高橋・東浜に武田などもいい先発陣に、森を抑えにモイネロ・岩嵜・泉・杉山・高橋順らが絡む救援陣。。。う~ん、これだけ見てもよだれが流れちゃう。一方打線もグラシアル・デスパイネの両外国人がしっかり開幕から出場できるアドバンテージに加え、今まさに選手生活のピークを迎えている柳田、ベテランの松田、中村、ケガから復帰の今宮に昨年しっかりと足跡を残した周東、栗原、そして代わりの利かない大黒柱・甲斐を加え盤石。名前だけ並べてみたら、優に100勝を超えてしまいそうな面々が並ぶ超豪華な戦力という事が言えるでしょうね。心配があるとすればケガでの離脱ですが、昨年、一昨年などケガで戦列を離れる選手が結構出ても、チームはびくともしませんでした。そういう歴史を積み重ねているだけに、このチームの「大崩れ」はまず考えられないだろうというのがワタシの見立てです。V9時代の巨人、黄金時代の西武に比較されることが多いこのSBですが、戦力の分厚さという事ではすでにこの両時代のチームをしのいでいるとさえ思われます。いったいどのくらいの高みまで登っていくのか、すでにファンの焦点はそのあたりに映っているともいえましょう。そのSBに「負けてなるものか!」と挑戦状をたたきつけているのが楽天。今年は震災から10年というメモリアルイヤーなので、何とか2度目の優勝をと意気込んでいるところに、思いもよらないマー君の復帰。チームの意気は上がり続けていると思います。まずSBに伍していけるといわれる先発陣。田中、則本、涌井、岸、早川と並ぶ先発投手陣の豪華なこと。救援陣も抑えに松井が回ったことで安定感が出そうで、ブセニッツ・牧田らのセットアップ陣も安定していることから、投手陣としてはSBに対抗できる駒はそろったとみていいかもしれません。問題は打線でしょうね。辰巳、小深田、茂木、鈴木、島内らの「小粒でもピリリと辛い」面々はいるものの、やはり浅村以外に大砲がいないとなると厳しくなってしまいそうなので、外国人の来日が待たれるところです。もし4番に30発、100打点以上を叩き込む外人がどっしりと座れば、間違いなくSBと”タメを張れる”チームとなることでしょう。あと心配なのは、新監督である石井の采配。これまでコーチとしてもグラウンドに立ったことはないので、このあたりが吉と出るか凶と出るか。3位に押すのはロッテ。しかし今季の仕上がりだけを見るとさほど芳しい感じには見えないので、3-5位までありうるとみています。藤原がしっかりと育って、荻野あたりと1・2番を組めるとかなり面白い打線になるでしょうね。一方井口監督は、オープン戦の最後まで若い山口を4番で起用し続けましたが、ペナントではどういう布陣を組んでいくのでしょうか。入れ替えも含め、なかなかベストな布陣がはまるまでは時間がかかりそうです。一方の投手陣は、佐々木がどのあたりで戦力になってくるのかは興味深いです。美馬、二木、岩下、小島らは計算できる先発陣で、そこに石川、種市、新人の鈴木らが早期に入ってくることが必要ですね。また、救援陣も益田をはじめとして、調子を上げてきているのかがなんだかオープン戦を見るだけでは不明で、少し不安な要素もある気がしまる。爆発力はないがしぶとく勝ち上がっていくロッテの良さが出れば、連続のAクラス入りでCS進出は濃厚だと思っていますが、どうなるか。そのロッテを投手力でしのぎたいのがオリックス。山本・山岡・田嶋・宮城にアルバース・山崎らを組ませる先発投手陣はパ・リーグ屈指。とても下位に沈むチームには見えない陣容ですね。救援陣も平野を加えてそこそこ信頼できるため、上位に行けるか否かはひとえに打撃陣にかかっているといっていいでしょう。今年は昨年よりはジョーンズが期待できるという事を前提に打線を組むと、吉田・ジョーンズの中軸の前にいかにランナーを置くことができるかが課題。福田、大城、安達らが出塁率を上げていくか、太田、佐野あたりが成長するとガラッと風景も変わってくると思われます。そしてそういう戦力以上に、とにかく苦手チームにはとことんやられたというところを解消しないと、勝率5割以上でAクラスというのはおぼつかないですね。昨年は上位のSB・ロッテに10勝35敗と負け続けて、ここだけで借金を25も作ってしまったのが最下位に沈む原因だったのは明らか。山本・田嶋らを擁してなおこの成績というのはいただけなかったので、今年は戦い方を考察しせめてこの両チームに借金5ぐらいまでに抑えれば上位進出のチャンスは十分です。5位に上げた西武。昨年も整わない戦力の中で後半追い上げて、最終戦までは2位を確保していたことを考えると、このチームの最大の「戦力」は辻監督の采配だと思います。就任以来の過去4年間、2位・1位・1位・3位と常に上位に進出し続けるその采配は見事だと思います。しかしながら、戦力に顔を向けると、この4年間だんだんじり貧になってきていることは紛れもない事実ですね。「家貧しくして孝子出ず」ではないのですが、苦しくなると不思議にチームを背負って立つような新戦力が出てくるというのがここ15,6年の西武というチームの伝統だったのですが、昨年は非常に家は貧しかったものの、投手陣にも、外野陣にもこれでもかとチャンスをもらった若手たちの中から、結局孝子は出てきませんでした。さて、ますます貧しさが増した今年、いったい孝子は出てくるのでしょうか。これが一気に2,3人出てくるようであれば、西武の評価はガラッと変わることでしょう。しかし昨年のようなことだと、今年は明らかにBクラスに沈むことでしょう。「チームの骨と牙」中村と栗山も今年38歳になります。そういつまでも彼ら二人に助けてもらうだけでは、チームは浮上していきません。一昨年とその前優勝した時のように、彼ら二人の力をプラスアルファとして生かせたときに、西武は優勝に絡んでこれるのだと思います。投手陣ではすべての選手、打撃陣では外野で一人、サードで一人完全にレギュラーを奪うような「覚醒する選手」が出てくれば、今季も面白い戦いができると思います。高橋・今井・松本・浜谷がそれぞれ10勝のノルマを達成し、西川、鈴木、若林らで争う外野の新レギュラーが.280以上の打率、サードを任せるブランドン、佐藤あたりが外崎並みの成績を残せれば、優勝争いをしてもおかしくはないと思いますね。昨年のように誰も浮上せずにチーム成績も沈んで、さらにそのおかげで辻監督が退任するようなことになると、長~い暗黒時代が幕を開けそうな気がします。最下位予想の日ハム。ほぼすべての媒体の予想でもそのような予想をされていますね。ワタシも残念ながら、今年の日ハムは、今年は勝負できない、チーム再構築の年だと思っています。そしてそれにプラスして、外国人選手の来日が遅れているというのも大きいですね。しかしそんな中、期待の若手も育ってきていますね。特に野村は大きく育ち、ひょっとしたら今年の終わりにはチームを背負って立つぐらいの選手になっているかもしれません。彼に触発され、先輩でもある清宮まで覚醒・・・・・なんて相乗効果を生めばそれに越したことはありませんが。焦らず2023年の新球場開場までに新たなスターを生み、戦力も整えていく年になるのではないかと思います。
ということで、
今年も『混パ』にはなりそうもありませんが、
果たしてSBが独走するのか、
あるいはそれに待ったをかけるチームが出てくるのかが焦点になりそうです。
今年は交流戦もありますから、
毎年「交流戦大好き」でこの時期にすっと抜け出してくるSBの戦いが、
2年ぶりに見られそうです。