SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

選抜出場校 こんなこと思い出してしまいました 2023  その7【中国】

2023年02月08日 | 高校野球

第6回『中国編』です。


≪選抜出場校 思い出編 その5≫


中国代表  広 陵 (広島) 
     26度目(2年連続)   優勝3回 準優勝3回
                    夏23度出場  準優勝4回   甲子園通算73勝45敗 

今やもう、広陵といえば中井監督、中井監督といえば広陵と、そんな感じになっています。その中井監督も還暦ですかあ、時の流れは早いですね。80年春夏の甲子園に選手として出場した中井監督が監督に就任して初采配を振るったのが91年選抜。そこで久方ぶりに優勝し、OBを歓喜の渦に巻き込んでからはや30年余り。広陵はその間ずっと、強豪の名に恥じない戦いを見せてきました。青年監督だった中井監督も今や高校野球界の重鎮。しかしその姿は、まだまだ若々しい。青年監督の佇まいそのままです。この中井監督、ワタシは同年代の龍谷大平安・原田監督とかぶります。そして作新学院の小針監督とも。3人とも母校愛にあふれ、リーダーシップに長け、男気にあふれる若々しい監督です。そして3人ともに、低迷する母校を救って全国制覇まで導いた指導歴を持つナイスガイです。さて、久しぶりに3人そろっての甲子園出場。ワタシは今年も広陵と、平安か作新が対戦するという姿を、待ち望んでいます。両サイドのベンチに、選手と一緒になって熱を放つ監督の姿。。。。う~ん、たまらん。そして3チームともに、昔から変わらぬユニフォームで戦いに挑んでいきます。広陵は今年も優勝候補。どんな戦いを見せてくれるでしょうか。秋に見た感じだと、今年も相当、行けまっせ!


昨年の記事 ⇒

今年も広陵が春の選抜にやってきました。何しろ90回以上を数えるこの大会の、第3回大会の優勝チームですからその歴史が感じられます。「野球どころ」広島で広島商とともに高校野球界を引っ張ってきたチームで、その輝かしい歴史は素晴らしいものです。広陵は春と夏の出場回数がほぼ拮抗していますが、春の選抜では優勝回数が3回、そして勝利数でも選手権を上回っているので、やはり「春の申し子」と言えるチームなのかもしれません。かつてはこの広陵に広島商の広島勢、そして山口勢、岡山勢など甲子園でも上位まで勝ち進むチームばかりだった中国勢も、21世紀に入ってからというもの、この広陵以外には甲子園で活躍することがままならない状況が長く続いています。広陵以外には8強以上を期待できるチームも少なく、いきおい広陵へのファンの期待は非常に高まります。今年のチームも、明治神宮大会で準優勝に輝くなど潜在能力はピカ一。中井監督の采配の下、今年も快進撃が期待される春です。


前回の記事 ⇒

今も昔も、『野球王国』広島県のトップリーダーとして君臨し続ける広陵は、その豊かな歴史の上に、現在の中井監督が時代に合った味付けをして、毎年甲子園を沸かせるチームを作り全国の舞台に乗り込んできています。広陵といえば『春の広陵』と言われ、長く広島でライバル関係を続ける広島商の『夏の広商』と比較されてきました。何しろ広陵と選抜といえば、第2回大会で初出場を飾り、第3回大会で早くも優勝。そして翌第4回大会では準優勝と、「広陵なくして選抜の歴史は語れない」ほど切っても切れない関係だといえます。その後も第6回、第12回と準優勝を飾り、その後は甲子園で勝ったり負けたりという時期もありましたが、中井監督が就任しはじめて采配を振るった91年の選抜で優勝。その後はずっと全国でもトップの存在であり続けています。平成に入ってからというもの、かつて広島、岡山、山口を中心に甲子園を我が物顔で暴れまわった中国地区代表がその活躍をぱたりと止めてしまい低迷を続けていましたが、広陵だけはそんな中でも一校だけ輝きを放ち続けていました。03年選抜ではエース西村(元巨人)を強力打線が鋭く援護して3度目の選抜制覇。決勝で横浜の誇る成瀬ー涌井(ロッテ)の二本柱を完膚なきまでに叩いての15-3の圧勝は圧巻でした。その後も毎年のようにプロ入りする好投手を輩出、今度は「選手権を何としても獲る」というターゲットを強く意識してチーム作りをしているように見受けられます。その夏は、07年に野村(広島)-小林(巨人)のバッテリーで準優勝、さらに一昨年夏は中村(広島)の大会6本塁打の大爆発などで再度準優勝に輝きました。中井監督が「男気」で育てる選手たちは腹の座った選手が多く、近い将来の夏の全国制覇も予感させますね。その中井監督が選手時代の1980年のチームも、ワタシの記憶に鮮やかに残るチームです。選抜では4強に進出。高知商、柳川と並び「3強」と称されていた前評判通りの活躍を見せてくれましたが、アンダースローの渡辺投手と強打の原捕手のバッテリーが素晴らしかった。ずっと低迷を続けていた広陵が、鮮やかに蘇ったといえる年となりましたね。それから印象に残っている戦いといえば、02年選抜の報徳戦。ガチガチの優勝候補だった報徳を向こうに回し、敗れたとはいえ大会屈指の好投手と言われた大谷(ロッテ)の速球をものの見事に打ち返していた姿はセンセーショナルでした。それから91年選抜初戦、三田学園戦での雨中の引き分け再試合とか、07年選手権初戦、駒大苫小牧戦での最終回の逆転勝利、一昨年選手権初戦の中京大中京戦の鮮やかな逆転勝利など、枚挙にいとまがないほど「広陵の思い出試合」は次から次へと頭に浮かんできます。そしていえることは、「広陵は初戦で苦戦をしてそれを乗り越えると、必ずその大会は勝ちあがる」ということです。今年も戦力は充実しています。広陵は果たして、どんな大会にするのでしょうか。



中国代表   光 (山口)       初出場
                    夏2度出場    甲子園通算0勝2敗

光高校は、90年代の初頭に2年連続で夏の甲子園をつかんだことがあります。しかしながら、ワタシは諸般の事情もあり光の試合はどちらも見ることがなく、さらにどちらも初戦の早い段階での敗退だったので、正直全く覚えているものがありません。初出場時は桐生一に2-4,そして翌年は市川(山梨)に同じく2-4、いずれも大会2日目に敗れたという事で、接戦ではあるものの記憶には残っていませんね。この頃の山口といえば、やはり宇部商の時代。「宇部商が出れば上まで行くけど、他ではなあ・・・・」というのが、山口県の高校野球ファンの偽らざる気持ちだったのではないでしょうか。90年代初頭までの宇部商の華々しい活躍から、苦難の90年代、00年代を経て、昨夏又、新興勢力である下関国際が、大いに甲子園を沸かせてくれました。山口県といえば、戦後すぐからずっと「野球どころ」として、甲子園で勝利と記憶を積み重ねていた地域。下関国際が開いた扉を、今度は光がいい感じにつないでいくことができるのか?悲願の甲子園初勝利とともに、地元の期待は熱いですね。




中国代表  鳥取城北 (鳥取)     4度目(2年ぶり)
                    夏5度出場   甲子園通算2勝7敗 

いまさら何のかんのと言っても気候が変わるわけでもなく、はたまた学校数が増える訳でもなく。。そういう「変わらない現状」を打破するため、米子東がぶち上げた「全国制覇を達成する快気炎」に触発され、県内の高校野球のリーダー、鳥取城北が選抜に挑みます。前回の選抜で、相手が21世紀枠だったとはいえ嬉しい甲子園2勝目を挙げ、今回は初の1大会2勝を狙います。甲子園の公式記録としてはカウントされていませんが、2020年の甲子園交流戦では、名門の明徳義塾相手に見事な試合を展開しました。そして明けて21年の選抜で初戦に勝利し、2回戦では優勝した東海大相模に対して一歩も引かぬ投手戦を展開。0-1で敗れはしましたが、ここ最近、鳥取城北の甲子園での戦いぶりがかなり良くなってきている印象がありますね。「参加20校前後の大会から、全国制覇校を生む」という大きな目標の第一歩を、今年の甲子園で記すことができるでしょうか。



前回の記事 ⇒

雪深く他県からのアクセスも悪いという、野球を強化するうえでなかなか厳しい環境に置かれている山陰地方。もちろん学校の数も少ないので、なかなか競争原理が働く中で底上げを図るというのも難しいものがあります。そんな中で選手権では半世紀以上8強進出がない、選抜でも81年の倉吉北の4強以外目立った成績を残せていない低迷を続けているものの、この鳥取城北が台頭してきた09年以降、流れは変わりつつあるというのが実感です。選抜では、かつて70年代まで「寒冷地枠」というものが公然の事実として存在し、山陰地区から必ず1校は選抜されるのがお約束となっていましたが、今はすでにそんな地域性という「配慮」はなし。選考は実力での勝負となってきていますので、この選抜出場も実力の高さを見て取ることができます。鳥取も島根も、かつては名門公立校が覇を競っていましたが、鳥取では鳥取城北、島根では開星・石見智翠館・立正大淞南など野球に力を入れる私学が台頭し、すっかり勢力図・実力は変わりました。この「全国レベルを狙う私学」が県のレベルを確実に引き上げていっていますので、今後は期待できるチームも出場してくることでしょう。鳥取城北は、部活動の実績は際立つものがあり、特に相撲部は全国的にも有名です。今は相撲部監督だった石浦氏(大相撲石浦の父親)が校長を務めているんだそうですね。相撲部に負けず、野球部も「全国制覇」への道を拓いていけるのでしょうか。


その前の記事 ⇒

わずか20数校の参加校ながら、熱い高校野球好きのファンが多い鳥取県。長らく公立王国としてなおはせていましたが、近年ぐんぐん力を伸ばしてきた”私学”が鳥取城北。全国の強豪と同じように選手を広域から集めて、素晴らしい環境のもと強化するというメソッドは変わらず、その実力はグイグイと県内のトップに躍り出てきました。09年夏に初めて夏の甲子園の土を踏むと、秋の中国地区を制した12年のチームは春夏連続の甲子園出場を飾り、強豪の地位を獲得しました。その後も常に県内トップの戦力を有し続け、13,15,18年とすべての学年が一度は甲子園の土を踏むという流れてこの選抜も出場を勝ち取りました。これからは全国レベルでどのように戦っていくのかが課題。やはり県内、そして中国地区では強豪との対戦経験が限られるので、そのあたりが課題となってくるでしょう。近いようで関西にも山陽にも四国にも遠い鳥取県という土地柄。その中でいかに全国レベルのチームを作っていくのか?一足飛びには飛躍は期待できませんので、地道な努力が望まれると思います。かつて鳥取県には、物議こそかもしたものの、まぎれもない強豪校として君臨した倉吉北というチームがありました(もちろん今でもあります)。彼らの好守、特に打線の破壊力は一級品で、全国のチームに驚きを与える存在でした。鳥取城北は、そういうタイプのチームを志向していくのがいいのでは・・・・・なんて、外野からは思いますけどね。苦労も多いであろう寮生活の学校で、きらりと光るチームワークなんか見せてくれると、ズキンと来てしまうんですよね、ファンとしては。


(つづく)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 久々に「府中ダービー」を見... | トップ | フットボールの話題 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

高校野球」カテゴリの最新記事