パシフィコ横浜国立大ホールで行われた、小倉唯さんのライブ…
『to the 11' Eleven』に行って来ました。
昼夜2回公演で、両方参戦。
昼公演は、ぴったりセンターの前から8列目で、すごく見やすい席。
最前列付近よりもむしろ演者と目が合う…
というか唯さんにしばしば凝視される(ような気がするだけ笑)席でした。
夜公演はやや上手のもう少し後ろでしたが、オペラグラスが欲しいとは思わない席。
いちばんの感想は「また、歌うまくなったなー!」ですね。
唯さんのライブとしては初めての試みで、観客を座らせたまま…
ピアノ1台だけの伴奏で、バラードを歌い上げるというパートがあったのですが…
これがなんとも圧巻!
歌唱力、表現力、ここまで上がっていたのかと。
静まり返ったホールに響き渡るたおやかながらも、強靭さのある声。
聴き惚れながら、自然と目が潤んでくる、表現力。
よく生歌を「喉からCD音源」などという表現で褒めることがありますが…
CD音源など、問題にならないぐらいに超越した歌唱。
(まあCD録音から年月が経てば、歌い込んでレベルアップするのもありますが)
本当に良いシンガーになりました。
過去を振り返れば、15年前、駆け出しの「声優アイドルの卵」だったころ…
ライブハウスで歌っている音源を聴くと、幼な過ぎる上にかすかすの声質で、歌唱も稚拙で。
お客から、ほとんど嘲笑されている感じで、可哀そうなくらいで。
それが「並大抵ではない」と同業者に言われた努力でここまでになったわけですから。
尊敬でしかない。
その間、良い思い出ばかりのはずもない、アイドル声優としての、長いキャリアがあって…
いろんな経験を積んで、獲得した表現力でもあるでしょう。
本当にここまでよく頑張ったね、とねぎらってあげたいです。
バラードのパートで歌った曲は、たとえばこんなものとか。
声はもっと大人っぽく、しっとりしたものに作って来てましたが。
https://youtu.be/HhK5-BrbdSU?si=r3-1f7uLd4od35Y0
あとは、彼女自身が「自分の転機になったとても大切な曲」というこちらを…
ピアノ伴奏での、スローバラードにアレンジし直したバージョンなど、でした。
https://youtu.be/XqgrxAYjEF4?si=PAfErX6APgsy7D2R
夜の部では、こちらも歌われました。
これもよかったなあ…
帰り道、家の近くまで来て見上げた夜空に、横浜では珍しくきれいな星が瞬いていて…
アステリア=星座というタイトルから、彼女の歌声が耳に蘇ってきました。
もちろんバラードだけではなくて、会場が「ぶち上がる」ナンバーもたくさん。
緩急の演出も素晴らしかった。
でも、もうひとつ成長を感じたのは、彼女のいちばんの「売り物」である…
歌いながら踊るスキルが、さらに上がったのを実感させてくれた、下の曲。
この動画は「コレオグラフィービデオ」振り付けを見せるための動画ですが…
唯さんは「もっと時間があればダンスの完成度を上げられたのに」と悔しがってました。
同時に「生歌で同時にこれを踊るのは、ちょっと厳しいんじゃないか」…
「ちょっとやっかいなものを作っちゃったかも」
と言っていました。
それを、これと同じ衣装に、ヘッドセットを付けて…
動画のクオリティー以上の完成度でパフォーマンスして見せたのには、仰天しました。
まるで「女性版・三浦大知」。
https://youtu.be/Ue1E4POfoC8?si=4BdSMmaZCCxaAQHC
ほんとにこの人、凄いです。
そして、過去最高に、素晴らしいライブでした。
ライブのブルーレイ/DVDが今後出たなら、ぜひ多くの人に見ていただきたい。
先行して、7月に大宮で行ったライブ『Assemble!』のBD/DVDの発売が12月にあるんですが。
それともうひとつ、これはいつものことなのですが…
ライブの雰囲気が、すごくアットホームで温かかったのにも、心和みました。
たとえば、この手のライブでは終盤に「銀テープ」という物を火薬で飛ばして…
会場にシャワーのように降らせる演出が、ほぼ必ずあって(下の写真が実物)。
これを拾って蒐集する人が多いのです。
で、他の人気声優アーティストのライブでは、これを奪い合って…
客同士でいざこざがあったりすることまであるのですが…
唯さんのライブでは、取れなかった人に、横から順繰りに回してきてくれたり…
たくさん取った人が、終演後、出口に立ってこれをみんなに配っていたり。
そういうのを、たまたま参加した他の声優アーティストのファンが「X」で…
「小倉唯ライブのこういう平和な感じ、うちの推しのライブでもほしいところ」
とつぶやいていました。
これはライブのMCや、ラジオ、イベントなどのトークでかいま見える…
唯さんの人柄ゆえだと思います。
このライブは、唯さんの「ソロデビュー11年目に向けて」と銘打たれたもの。
それもあって、彼女の初めてのソロライブと同じ会場だったのですが…
最後のMCで「10年後もまたここで同じようにライブをしたい」と。
ぜひ実現してほしいですね。
ただ、そのときまで自分、生きていられるかな…?