父と妻と回転ずしに行きました。
もう自分では全く外出できない父。
買い物も私がスーパーでする状態で。
デイサービスに行くことと、外食することだけが楽しみの様子。
あとは、移動で車に乗るのがドライブ気分で少し楽しいようです。
最初の一つはそれでも、最近親しくしていた友達とけんかして絶交し、それから今一つな様子。
私の車で外出して、モールの中の好きな店に入って外食する、その楽しみが手放せないので…
施設に入るのはまだ決心がつかないようです。
それでも、食べ物屋さんに入ってオーダーをして30秒後には「あれ、俺何頼んだんだっけ」となるので…
回転ずしでも、今何を頼んだのか、自分で言ったそばから忘れて行くという状態です。
脳の記憶する中枢が、相当に損なわれている様子。
今日はさらに、食べていても何のネタの寿司だか、味がよく分からなくなってしまっている様子で…
「これなんだっけ?」と。
認知力がとても怪しくなっていることは父も自覚しているので…
銀行口座は「家族信託」という形で私が管理することになりました。
その手続きや打ち合わせで仕業の人が来ると、いかにも話の内容をしっかり理解しているように相槌を打っていて。
今日はずいぶんしっかりしていたな、と感心していると、先方が帰って行った後で…
「何言ってんのかひとつも分からなかった」「お前に居てもらわないと何もできない」
とこぼしています。
そういう受け答えのリズムなどは、営業職で長年培った対人スキルが、いまだに発揮されているのでしょう。
調子が良くて社交的で、しかも押しが強い、それで世の中を渡ってきて…
学歴がなくても社会的には成功した人なので…
そこだけは最後まで失われないのですね。
「家族信託」の仕組みは、認知症ということになったら使えない制度なので、本当にぎりぎりでした。
短期記憶が先に失われて、その場で手帳に書いたことしか覚えていられない状態がしばらく前から続いてますが…
最近は、中・長期の記憶=昔あったことについても、かなり怪しいことを言っています。
来年の今ごろは、私のことも忘れてしまうのでしょうか…。
足の方も相当に弱ってしまって、杖を突いてもやっと歩いている状況。車に乗り込むのも相当困難になって来ました。
地域のケアマネの方は、夏過ぎには歩けなくなるかも…どんなに持っても冬の初めごろには車いす生活になり…
今の家に住むことは出来なくなるでしょう、と。
外食に行っても、白内障でもうメニューはほぼ読めないし、読み込んで、考えて、決断するのが億劫になって…
結局、私が頼んだものを頼むことがほとんどの父。
施設に入る準備は出来ていて、あとは父が「車で外食に行く」楽しみをまだ手放せないというだけなので…
あと数か月後には、今の生活に区切りをつける決断をしなければならなさそうです。