楽しみにしていた北海道旅行もあっという間に終わってしまいました。
息子も一緒に家族三人で旅行したのは、一昨年の8月に車で東北に行ったとき以来のことでした。
それは、東日本大震災の津波で消滅した妻の生家、つまり妻の母の実家がかつてあった場所を息子に見せるのが目的の旅でした。
その間私や妻の親を車に乗せて、箱根や伊豆などの近場へ連れて行ったことは何度かあったわけですが…
私と妻と息子、三人水入らずでの家族旅行というのはめったにないこと。
息子が大きくなって、子どもではなくなったのだから、当然と言えば当然でもあるのですが。
一昨年の東北行きの前となると、さらにその10年前、息子が小学校5年生のとき、イタリアへ行って以来ということになります。
旅行中にそういう〇〇ぶり、の話をしていて気付いたのですが、妻が飛行機に乗ったのはそのイタリア旅行以来12年ぶりのこと。
私もまた、仕事で飛行機に乗ったのは何度かありましたけれど、プライベートでは11年ぶりのことでした。
息子は、高校時代に台湾へ修学旅行で行ったり、地方で行われた学会に参加した折、また彼女と二人で四国へ旅行した折など…
何度か飛行機に乗っているのですが。
そういうわけで、我々夫婦、とくに妻のテンションの上がり方はかなりのものだったのですけれど…
楽しい時間が飛ぶように過ぎるのは世の常で、今回の旅もあっという間に終わってしまいました。
主な目的は、日本ハムファイターズの新しい本拠地、エスコンフィールドへの訪問と野球観戦だったわけですが…
金曜日の日本ハムと横浜DeNAのゲームは、4-3でDeNAが接戦を制しました。
土曜日も同じく接戦の末4-3でDeNAの勝利。
うちの妻はちょっとクレイジーなくらい?の横浜DeNAベイスターズファンで、月に3~4回ハマスタで観戦しているのですが…
息子のほうは、生まれも育ちも横浜ということでベイスターズも応援しているのですけれど…
基本的には、子どものころから日ハムファイターズの熱烈なファンです。
なので、金曜日土曜日のゲームに関しては、できれば1勝1敗で痛み分け、というのを望んでいたのですけれど…
ファイターズのクローザーであるはずの田中正義投手が、連日、肝心なところでホームランを打たれる背信。
金曜日は勝っていたのに最終回に同点ホームランを打たれ。土曜日は同点から決勝ホームランを打たれ。
息子は当然、がっくり。
せっかくはるばる、津軽海峡を跳び越えて北海道まで応援に来たのに、2戦続けて勝てそうなゲームを落としたわけですから。
それに加えて、息子が小6だった11年前(私がプライベートで最後に飛行機に乗ったとき)には…
私と息子とで、当時日ハムの本拠地だった札幌ドームまで応援に来たのですが…
そのときも東北楽天イーグルスに3連敗しています。
なので息子にとっては、北海道にやって来てのファイターズ戦観戦は、なんと5連敗!
落胆が大きいのも無理はない。
しかも今回は、信じられないほど大量のベイファンが飛行機でやって来て「エスコンフィールドをジャックした」ような状態。
どちらのホームグラウンドだかわからない。
そして、地元ハマスタでもぜんぜん見たことがないほどの、もの凄い大音量での応援。
2戦とも勝敗を分けたのは、この応援の圧力による、球場内の異様な雰囲気だったと思います。
普通に地元日ハムの応援がまさっているか、もしくは同じくらいだったら、結果は逆になっていたでしょう。
球場から電車で30分離れた札幌の街を歩いていても、DeNAベイスターズのユニホームを着た人がおびただしく目について…
札幌市民の普通の通行人が「なにこれ、すっげえベイスターズ!」と驚嘆していたほどの異常事態でした。
試合は地元のファイターズが負けてはいましたが、ベイファンが来て落としていったお金による…
球場がある北広島市と、札幌市への経済効果は大変なものだったのではないかと思います。
息子としてはさぞ悔しかっただろうと思うのですが…
喜んでいる母親を気遣ってか、努めて冷静を装っている感じでした。
そして旅の最終日は、札幌の大通公園とその周辺を散歩しました。
野球は残念な結果になってしまったけれど、旅行自体は楽しかった…
と、息子も思ってくれているといいのですけど。
そして何とも皮肉なことに、帰る途中、新千歳空港で…
日曜日のゲームをモニターで見かけたら、こんどは日ハムが一方的に試合をリードしている展開。
結局、9-2のワンサイドゲームでファイターズが勝ってしまいました。
土曜日の試合と日曜日の試合の結果が入れ替わって、逆になってくれていたら、息子も喜んで…
最高の旅行になっていたのに。
世の中うまく行かないものですね。
息子には、秋の小倉唯さんのライブツアーの、群馬公演に一緒に行かないかと誘いました。
「推し活」には勝ち負けがないですからね。
「学会が入らなかったら行く」と息子は言ってましたけれど。
そして羽田まで戻って来たら、札幌は爽やかないいお天気だったのに、ひどい雷雨。
おかげで飛行機が遅れた上に、落雷を避けて地上職員のみなさんが一時避難する事態になったため…
着陸した後も、しばらく機内で待機するような状態でした。
出かけるときも大雨と強風で大変だったのに。
ただ、家から空港まではペッピーノさんに乗って行って、そのまま空港の駐車場にとめていたので…
大雨の中、行きも帰りも傘を使うことはありませんでした。
もし空港まで電車で行って、家と駅の間を歩いていたら、行きも帰りともにずぶぬれになって…
スーツケースの中まで水が入ってしまう、大変なことになっていたでしょう。
3日間で4500円余りの駐車料金は痛かったけれど、電車賃も3人合わせたら3千円を超えていたわけだから…
今回は車を利用して大正解でした。
次、家族旅行ができる機会はあるのかな。
息子が希望通りに、大学院の修士課程を終えた後、海外へ行って博士号を取ることになったら…
もちろんそれを願っているのですが、家族旅行は、もうこれが最後になるかもしれない。
外国に住んでいる息子を訪ねる目的で、海外旅行ができるなら、それが最高なのですけれど…
そんな経済状況にはたしていられるのかどうか、怪しいですね。
それに関しては個人的な懐具合だけでなく、というか多分それ以上に、円の価値がこれから先どうなるかに左右されるので…
どうしようもないことですけれど。
まあ、息子が幸せで無事に暮らしてくれれば、それでいいです。